私がこれまでに所有したカメラ用レンズのインプレッションです。こう整理すると、けっこういろいろ使っていた。

メーカー

レンズ

インプレッション

ニコンD100(デジタル)

キヤノン5D(フルサイズ)

インプレッション

(銀塩)

5段階評価

★:銀塩

◎:デジタル

ニコン

Ai 20/3.5

超広角の20mmであるが、ズームでも超広角が普通になった今となっては、特に変哲もないレンズ。小さく軽いことが取り柄。性能は特に可もなく不可もなくであるが、高性能のズームの20mm域と同等程度。(5D)

◎◎◎

ニコン

Ai 24/2.8

設計古い(1960年代)レンズだが、コントラスト良好で、長らく主力の広角レンズであった。開放では、周辺像甘いがF4からは良好。近距離補正機構も採用されている。開放ではコマ収差が目立つ。

★★★

ニコン

Ai 28/2.8s

コントラストが開放から良いので、絞っても描写性能は変わらない。一時期、28mmレンズは3本持っていたが、最後まで手放すのを迷って、下記のF2バージョンを残すことにした。Fが暗いが迷ったということは、それだけ気に入っていた証拠か?

★★★★

ニコン

Auto 28/2

設計が1970年頃だが、描写は優秀。ただし、開放ではコマ収差大きく、夜景や天体写真にはF2.8より絞る必要あり。解放からコントラストが比較的良く、絞ると現代の最新レンズと同等の描写も魅力。広角でFが明るく描写も良好のAUTO時代の銘レンズ。シグマの28/1.8アスフェリカル2よりもはるかに良好。

★★★★

ニコン

Ai 35/1.4

デジタルでも十分に通用する優れた描写。描写自体は問題なし。銀塩よりも素晴らしいと思えるくらいだ。一時は引退を覚悟したレンズだが、完全に復活した。銀塩で感じた背景のボケの汚さもそれ程でもなく、どうして?(D100)

絞り開放では、フレアっぽいが、F2では十分なコントラストで、シャープさも極周辺以外はOK。ボケ味も素直で、これは素晴らしいレンズ。(5D)

基本設計は1970年頃で、開放ではフレアが多く独特なオ囲気、コマ収差も大きく、年代を感じさせる。F2からは急速に良くなり、少し絞れば描写は非常に優秀。コマ収差はF2.8から気にならない。開放付近の背景のボケは2線ボケが強く、注意が必要。

★★★★

◎◎◎◎◎

ツアイス 

プラナー T*

50/1.4 AEJ

絞り開放では、シャープさが不足し、少しフレアっぽい。F2で十分なコントラストとシャープさとなる。更に絞ると極めてシャープ。 (5D)

◎◎◎◎

ニコン

Ai 50/1.4

絞り開放では、フレアっぽいが、解像度はある。F2では十分なコントラストで、シャープさも極周辺以外はOK。ボケ味も素直。(5D)

◎◎◎◎

ニコン

Auto 50/2

古いレンズだが、描写は開放から悪くない。最初に買ったレンズ。これは結構な良いレンズだと思う。

★★★

ニコン

AiAF 50/1.8s

開放から実用になるレンズだが、絞っても特に良くならない。少し描写の力が不足した印象。造りはプラスチックで高級感はない。

★★★

ニコン

AiAF 50/1.8D

開放からシャープでコントラストが良好で良い描写で、これはかなりお気に入り。(D100)

◎◎◎◎◎

ニコン

Ai 55/3.5

Micro

マクロレンズ。近距離でも遠距離でも開放から描写性能抜群の素晴らしいレンズ。しかし、一般撮影ではちょっと硬い描写。

★★★

ニコン

Ai 50/1.2

デジタルでも十分に通用する優れた描写。描写は問題なし。素晴らしい。(D100)

開放ではコマ収差が大きいが、フレアは予想外に少ない。F2に絞ればスッキリした描写。コマやフレアは下記の55/1.2より設計が新しいためか全般的に少ないが、描写の味という面では、一歩劣るように感じる。設計が現代的というのも、一長一短かもしれないが、一般的には、50/1.2の方が好まれると思う。

★★★★

◎◎◎◎◎

ニコン

Ai 55/1.2

基本設計は1960年代で、開放ではコマ収差が大きく、古さを感じさせるが、この明るさは何にも代え難い。F2からは急速に良くなる。コマ収差はF2.8からほとんどなくなる。絞れば最新設計のレンズ以上の描写。解放ではふわっとした独特の雰囲気のある描写。これはこれで好きな描写だった。

★★★★

ニコン

オートC 55/1.2

基本設計は1960年代で、開放ではコマ収差が大きく、古さを感じさせる。F2からは急速に良くなる。コマ収差はF2.8からほとんどなくなる。絞れば最新設計のレンズ以上の描写。ここまでは上述のAi55/1.2と同じ印象だが、デジタルでは解放付近の描写は更に良い印象。(5D)

◎◎◎◎◎

ニコン

AiAF 55/2.8s

Micro

マクロレンズ。近距離でも遠距離でも開放から描写性能抜群の素晴らしいレンズ。マクロレンズであるが、描写は硬くない。使いすぎて老朽化、引退。

★★★★★

ニコン

Ai 85/2

普通だが優秀なレンズ。ボケも悪くない。描写も開放から破綻が無く良好。しかし、よく使ったレンズではあるが、何となく色乗りが悪いというか、描写に力が不足した印象。

★★★

ニコン

Ai85/1.4

デジタルでも十分に通用する優れた描写。問題なし。MFレンズはD100での使用は露出計が使えないので、少々やっかいだが、撮影後にヒストグラムを見て再度撮影して露出を決めればOK。(D100)

描写は開放では少々甘い感じであるが、解放からコントラストは悪くない。 F1.7程度まで絞ると急速に良くなる。当然のことだが、背景のボケも良好。ポートレートにも風景にも素晴らしいレンズ。少々でかくて重いのが欠点と言えば欠点か?しかし、それと引き替えの明るさなのだから納得するしかない。

★★★★★

◎◎◎◎◎

プラナー85/1.4(コンタックス)

デジタルでも十分に通用する優れた描写。解放ではやはりコントラストが低く、フワッとした描写。F2.8以上ではぴりっとした描写になり、問題なし。ただし、解放付近ではオート露出が不安定で、露出がオーバーになるので、注意が必要。 (5D)

◎◎◎◎◎

ニコン

AiAF 105/2.8s Micro

マクロレンズ。近距離でも遠距離でも開放から描写性能抜群の素晴らしいレンズ。しかし、私には用がなかった。

★★★★★

ニコン

Ai 105/1.8s

ニコンの大口径レンズはどれも非常に優秀。描写も開放では若干甘い像であるが、少し絞れば良くなる。(D100)

ニコンの大口径レンズはどれも非常に優秀であるが、これも、描写も開放から良好で、少し絞れば更に良くなる。背景のボケも良好。ポートレート、風景ともに素晴らしいレンズ。

★★★★★

◎◎◎◎

ニコン

Auto 105/2.5

ニコンのボディーには取り付けできない。5Dでは、開放では若干甘い像であるが、少し絞ればキリッとした描写で、良くなる。中望遠レンズとしてはまずまずのレンズ。(5D)

◎◎◎◎

ニコン

Auto 135/2.8

しっとり?ねっとり?した描写が特徴のレンズ。ポートレートに使ってこんな素晴らしい描写のレンズに出会ったことがない(誉め過ぎか?)。ボケも良好。マルチコートでなかったが、色乗りも良い。レンズが4枚構成だったのが功を奏したかも?135mmにしては少々大きいのが欠点。某所で紛失。

★★★★

ニコン

Auto 135/3.5

もともとレンジファインダー用のレンズをニコンF登場時にFマウントとして販売したもので、EDレンズなどない時代の設計であるが、非常にシャープでコントラストも高く、色収差もほとんど気にならない。倍率の色収差も少なく、フルサイズデジタル一眼でも素晴らし描写。(5D)

◎◎◎◎◎

ニコン

AiAF 180/2.8s

銀塩では気にならなかったが、色収差の補正が完全でないようで、この点だけが少し惜しい。しかし、全般的な描写の評価はデジタルでも変わらない。素晴らしいと思う。(D100)

きりっとした描写の傑作レンズ。ポートレートに使っても破綻がない。コントラストが良いのもかかわらず硬すぎず、色乗りも良く素晴らしい。シャドー部がつぶれないのも特徴。レンズの後ろに絞りがあるにもかかわらず、背景のボケも良好。

★★★★★

◎◎◎◎◎

キヤノン

EF 200/2.8 L

欠点なく、文句なしに良い。(5D)

◎◎◎◎◎

ニコン

Auto 200/4

レンズが大きくほとんど出番はなかったが、描写は普通に優秀。

★★★

ニコン

AiAF 300/4s

きりっとした描写の望遠レンズ。特に小型化していないので、性能も悪くなく、色収差も少なくコントラストも良い。

◎◎◎◎

ニコン AF VR-G

24-120/3.5-5.6

レンズの描写は特に不可はなく、優秀。ブレ補正の効果は素晴らしく、それだけでも十分な価値がある。フルサイズ用であるが、D100でも十分な性能。

◎◎◎◎◎

ニコン

Ai 46-86/3.5

このレンズもニコンのデジタル一眼には取り付けできない。

5Dデジタルでは、開放ではやはり描写が甘く、フレアっぽく感じる。球面収差が大きいためか、どこにピントが合っているかもつかみにくい。絞れば良くなるが、中心と周辺の描写の違いも大きい。非点収差が大きいのかもしれない。また、歪曲や湾曲が大きく、注意を要する。とうはいうものの、ズーム全域の中心付近の解像度は素晴らしく、マクロレンズ以上、また50-86mm域は、周辺もまずまず、要は使い方次第。(5D)

ニコン初の標準ズーム。ニコン製としては低価格レンズであった。歪曲収差が大きく不満点もあったが、描写性能そのものは雑誌の平面チャート評価で酷評されたほどは悪くなかった。私はこれをどこにでも持ち歩いて、自称名作をいくつも撮影した。

★★

◎◎

ニコン

Ai 80-200/4.5

70年代初期?の設計の割には描写は素晴らしく良い。歪曲の補正もまずまずで、これは優秀レンズ。20000円前後で中古で売られている。1980年頃モデルチェンジして開放がF4となる。金属鏡筒のレンズは手触りも最高。

★★★★

ニコン

Ai 80-200/4s

色収差も少なく優れた描写で、デジタルでも十分に通用する。さすがにニコンの傑作レンズだけのことはある。ただ、MFレンズはD100での使用は露出計が使えないので、少々やっかいだ。(D100)

EDレンズ表記ないが、EDレンズを使っているのでは?と思わせるくらい描写は素晴らしい。どの焦点距離でも歪曲は気にならない。中古で25000-35000円程度で購入可能。ニコンのMFでは設計が最も新しく、80年代初期の傑作レンズ。現在のレンズと比較すると大きく重いが、金属鏡筒で造りが非常に丁寧で、これはお薦め。ズームとは思えない良好なボケも特徴。

★★★★★

◎◎◎◎

ニコン

AFAi28-85/3.5-4.5s

設計が古いためか?倍率の色がでることと,何となく描写が甘く、キリッとしない。銀塩での評価よりも点数が低く、及第点を与えられない評価となった。(D100)

現在のレベルから考えると大きくて重いレンズ。しかし、設計に無理がないのか?どの焦点距離でも開放値からまずまずの描写で破綻がない。歪曲も広角で樽型、望遠側で糸巻き型が発生するが許容範囲。直線の被写体をわざと入れなければ、それほど目立たない。お気軽スナップに使用中。

★★★

◎◎

ニコン

Ai 16/2.8s

描写は素晴らしい。しかし、老朽化激しく、引退。

★★★★★

ニコン

シリーズEズーム

75-150/3.5

描写は難点が少なく、優秀であるが、特筆に値することもない。(5D)(D100)

一時期発売された小型の廉価シリーズニコンレンズ。しかし、廉価版でも安物でないところがニコンであった(今となっては過去の話)。描写性能もズームとしてはまったく問題なく、全域で開放から安心して使える優れたレンズ。

★★★

◎◎◎

トキナー

AT-X 17/3.5 AF

数少ないAPSサイズデジタルで使える広角レンズ。それだけで価値ありだが、銀塩での好印象と違って、やや評価が低い。その理由は、なんとなくカチッとしない描写だが、倍率の色収差とともに非点収差なども複雑に絡まっているためと想像する。それでもなくてはならない一本。描写そのものは悪いわけではない、お奨め。(D100)

素晴らしい超広角レンズ。ガラスモールド非球面レンズが採用されていて、開放からコントラスト高く、歪曲収差も少ない。一般撮影ではコントラストが高いうえに、シャドー部の描写も悪くない。天体写真の星像は、開放では周辺でコマ(というよりも青の倍率色収差のよう)が少し出るのが少々惜しい。

★★★★

◎◎◎

トキナー

AF28-70/3.5-4.5 SD

中古で購入したがF60ではAFが使用できず、目下のところ未使用状態。コンパクトで廉価版でありながら金属鏡筒で見た目の質感は良好。

評価不能

トキナー

AT-X 28-70/2.8 AF

描写良好だが、28mm域の樽型歪曲と70mm域の糸巻き歪曲が少々気になる。28mm域では周辺減光もやや気になるが、全般的には開放から使える明るいズームで、Proではないタイプは中古市場では大バーゲン価格。

★★★

トキナー

AT-X 28-80/2.8 PRO

全焦点域で安心して使える。コントラスト、シャープさ、歪曲や湾曲、周辺減光いずれも問題なく、描写にはまったく問題ない。80mm域の開放ではややフレアっぽいが、これも、個性と思えば問題ない。金属製鏡筒の造りが良く、精密感がある点も良い。(5D)

◎◎◎◎

トキナー

AT-X 100-300/4 AF

歪曲少なく、コントラスト良好な優秀なレンズ。しかし、大きく重く、出番ほとんどなく売却。ただ、同焦点距離のレンズなどとの比較での優秀さは認めるが、雑誌(CAPA)の評価はちょっと良すぎるかも。それとも個体差か?そろそろフロントにEDレンズを使ったモデルにチェンジすべきと思うが・・・。

★★★

トキナー

AT-X 150-500/5.6

歪曲が少なく、超望遠レンズのズームではあるが、開放から描写は良い。大きすぎるのが難点。逆光には少々弱い。

★★★★

トキナー

AF70-210/4.5-5.6SD

軽くてコンパクト。性能もまずます。どの焦点域でも歪曲少なく使いやすい。明るいレンズではないが、ボケ味も悪くなく万能的に使用できる。

★★★

トキナーAT-X AF 80-400/4.5-5.6 SD

歪曲が少なく、超望遠高倍率ズームではあるが、どの焦点距離でも開放から描写は問題なし。逆光には少々弱い。400mmの割にはコンパクトに比較的よくまとまっているが,金属鏡筒なので,ややずっしりした重みがあり,これが美点でも欠点でもある。(D100)

◎◎◎◎

トキナーAF マクロ

100mm/3.5

マクロレンズ。廉価版なので,造りは安っぽく,フォーカスレンジの切り替えもないので,AFが迷うこともある。しかし,近距離でも遠距離でも開放から描写は素晴らしい。しかし、一般撮影も問題なくOK。(D100)

◎◎◎◎

シグマ

ASP 28/1.8(II)AF

雑誌の評価ほどは良くない。黄色のコーティングが安っぽく、ゴーストが出やすい。開放描写は甘い。レンズの組み立て精度が悪かったかためかどうか?はわからないが、絞っても、一般撮影でも描写がなんとなく気に入らない。しかし、F2.8に絞った像は、天体写真でもコマ収差が少なく、メーカー純正のF2.8のレンズよりも良好。

★★

シグマEX

15-30/3.5-4.5

どの焦点域でもコントラスト良好で解像度も良い。歪曲も少なく、超広角から始まるズームとしては驚異的である。少々大柄であるが、重量は見た目より軽い。(5D)

◎◎◎◎

シグマDC

18-50/3.5-5.6

広角の18mmから準望遠の50mmまで安定した性能で、どの焦点距離でも描写は十分に良好で,広角側の歪曲もそれほど大きくなく,これなら及第点を与えられる。倍率の色収差も十分に補正されていて,デジタルで18mmから使える常用のズームレンズとしてはコンパクトで,描写も破綻がなく優秀。実売価格安く(16000円くらい?)。コストパフォーマンスは絶大。もう少しF値が明るいと更に良いのだが・・・。(D100)

◎◎◎

シグマ

28-105/2.8-4D asp

広角に28mmから望遠の105mmまで安定した性能で、どの焦点距離でも描写は十分に良好で及第点。28mm側でF2.8は価値あり。望遠側でのボケもあまり強烈な2線ボケにならず素直。倍率の色収差も十分に補正されていて常用のズームレンズとして優秀。シグマはこれまであまり良い印象がなかったが、考えを改めようと思う。実売価格安くコストパフォーマンス絶大。もう少し広角からスタートすると更に良いのだが・・・。(D100)

◎◎◎◎

タムロンXR

28-200/3.8-5.6

広角側は周辺まで解像度が高く、描写は良好。望遠側では中心は問題ないが、周辺は倍率色収差が目立ち、歪曲やシャープさもいまひとつで、あまり冴えない。コンパクトな高倍率ズームなので、実用優先で使用するに割り切るべき。(5D)

◎◎

タムロンXRDi

28-300/3.5-5.6

広角側は周辺までほぼ描写良好。望遠側では中心は問題ないが、周辺は倍率色収差が目立ち、歪曲やシャープさもいまひとつで、あまり冴えないが、このコンパクトさでこの高倍率ズーム、細かいことをいえばきりがないが、実用的には特に不満なし。一本ですべてOKということを考えれば、使用価値は高いと思う。(5D)

Last Update: 2007/04

このHPのトップに戻る