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’06
〜永源遥さよならツアー〜
2006 3・5 Nippon Budokan
今年2度目の武道館!
遂に秋山とみのるがシングルで激突!
他にも4大シングルマッチがラインナップ。見逃せない!
試合開始時間になり、オープニングセレモニー開始。
セレモニーが終了し、第1試合が始まる。
長年、前座戦線を温め続けた、永源が3月で引退。
今夜の試合が、武道館でのラストマッチとなった。
永源が大歓声の中、入場。
永遠のライバル対決。もう見納めですね・・
ジャイアントスイングで回す!
試合はいつものコミカルな展開で盛り上がる。
最後は混戦の中、志賀が永源を丸め込んでカウント3。
永源にお疲れ様の花束が。
仲間たちに肩車され、花道を退場していく永源。
長い間、おつかれさまでした。
最後は紙テープのバズーカが炸裂し、華やかに最後の試合を飾った。
そうそう、今大会も休憩時間は無し。
もうね・・・疲れるし、客が試合中ウロウロうぜーし休憩はホント入れてくださいよ・・・
第4試合
小川良成 vs 力皇 猛
因縁深い両者の対決。
力皇が先に入場し、リングへ登場すると・・・
背後から小川が現れ、奇襲攻撃!
乱戦の中、試合開始のゴングが打ち鳴らされた。
試合は圧倒的に小川のペース。
ありとあらゆる手段を使い、力皇を翻弄する。
満足に試合をさせてもらえない力皇はイラつく一方で逆に小川の思う壺だ。
しかし、パワーで圧倒的に勝る力皇が何とか流れを引き戻し・・・
勝負を決めるべく、必殺の無双の体勢に!
しかし、空中で反転した小川が丸め込みを狙う!
だが、落ち着いてこれを防いだ力皇がこれでもか!と高角度の無双を小川に決め勝利!
力皇にとっては難しい試合だったが、なんとかこの難題を突破した感じ。
第5試合
田上 明 vs 丸藤正道
前回の武道館で敗れたとは言え、我々の想像を超越した凄まじい試合を見せた丸藤。
今宵は前GHCヘビー級チャンピオンの田上と対戦だ。
両選手が入場し、対峙する。
試合は予想通り、丸藤が序盤からスピードとテクニックで田上をかき回す展開に。
田上も負けじと場外の丸藤へトペを狙うが、丸藤はこれを避け、田上は慌てて飛ぶのをやめる。
終盤。不知火を決める丸藤。
しかし2発目は田上に空中で捉えられ、ノド輪で叩きつけられる。
ならばと丸め込みを狙った丸藤。
だが、逆にそれを切り返しまさかの三角締め!
意外にも、こういう引き出しの多さも田上の魅力だ。
田上が一気に攻勢に出る!
ノド輪落としから、高角度のダイナミックボム!
これを辛うじてカウント2.9で丸藤はクリア。
勝負に出る田上!
俺が田上の体勢!
丸藤、マットに叩きつけられながらも、ノド輪でクラッチした手を引き込んで腕ひしぎ逆十字!
逆十時を脱した田上がトドメとばかり高角度ノド輪落とし!
決まったかと思ったが、丸藤はこれも返す。脅威の粘り。
粘る丸藤を振り切ろうと、田上は丸藤を抱えてコーナーに据える!
奥の手、雪崩式ノド輪落としを仕掛けようとする田上!
しかし、空中で回転し、これを回避してみせた丸藤!!
昔、三沢が田上の断崖ノド輪落としをこうして切り替えし、衝撃が走った場面がオーバーラップする。
うろたえる田上に丸藤はトラースキックを一発叩き込み、流れるように変形の首固め!
完璧な流れでカウント3取ってみせた!武道館は大歓声に包まれる。
歓喜する丸藤と、呆然とする田上。
丸め込みとはいえ、丸藤が田上から3カウントで勝利。結果を出して見せた。
丸藤の次に何をしでかすか分からない動きと、田上の意外な引き出しの多さ。
その二つがスイングした好試合でした。
この試合で武道館のテンションは沸点に。
後4試合も残ってるのに・・・(笑)
第6試合
三沢光晴 vs 森嶋 猛
森嶋が望んでいた上位陣とのシングルマッチ。
遂に武道館で三沢との初シングル戦を迎えた。
ここで何を残せるか、森嶋にかかる期待は大きい。
両選手が入場し、試合開始。
序盤からいきなり森嶋がラッシュ。
なりふり構わぬラリアットを連発!
しかもその一発一発がかなり重い一撃に見える。
コーナーに三沢を追い詰めると、ベイダーばりのハンマー攻撃!
この試合、このハンマー攻撃を森嶋は多用。
今後も磨きをかければ、森嶋のいい主武器になりそうな予感。
森嶋の猛攻に苦しめられる三沢。
エプロンの攻防で断崖タイガードライバーを解禁!
試合終盤。
バックドロップ、高角度の裏投げ、ラリアット、バックドロップと畳み掛ける森嶋。
三沢を本当に後一歩の所まで追い詰める!
だが、ここからが先へ容易に踏み込ませないのがプロレスラー三沢光晴。
スタミナ切れの感のある森嶋に怒涛のエルボーラッシュで三沢は反撃。
森嶋もハンマーを返すが、三沢は各種エルボーで流れを一気に引き戻す。
コーナーの森嶋へランニングエルボー!
さらに倒れた森嶋にこれでもかのエルボー!エルボー!エルボー!
レフェリーの制止を振り切って、さらにエルボー!エルボー!エルボー!
鬼気迫る三沢を久々に見た。この怖い三沢を引き出した森嶋も立派だ。
そして、ランニングエルボー!!
勝負あったか?と思われたが、森嶋も意地でこれをカウント2.9で返す!
ならばと三沢、倒れている森嶋へ形振り構わぬエルボー乱打!
最後は、森嶋を中腰にさせて容赦なくエルボーを打ち込んだ!
カウント3。三沢激勝。
三沢が覚醒しつつある森嶋の猛追を辛うじて振り切り、勝利をもぎ取った。
前の試合の田上と丸藤の試合に負けず劣らず大熱狂の一戦でした。
この試合を見て、森嶋が上位に食い込んでくるのは時間の問題だと改めて実感した。
ほんと、もうすぐ。あと一歩。いや半歩かもしれない。
唯一課題があるとすれば、スタミナ面。
この部分さえクリアできれば、GHCヘビーの奪取も見えてきそうだ。
第7試合
小橋建太 vs KENTA
師弟関係にあった小橋とKENTA。
この一戦に期する所が両者共にあるだろう。
「小橋建太に世代交代は無い!」
小橋はこの試合を前にして、そう豪語した。
上を目指すKENTAの前に、絶対的な壁として小橋が立ちはだかる。
両選手が入場し、試合開始!
試合開始直後、距離を取り様子を伺う。
序盤の攻防。
こばしのローリング袈裟切りをガードしたKENTAが・・・
いきなりタイガースープレックス!
ならばと小橋はハーフネルソンで投げっ放す!
スピードの乗ったフロントキックで顔面を、ハイキックで即頭部。
えげつない打撃で攻めてくるKENTA。
小橋の武器である右腕への攻めも見せた。
業を煮やした小橋は、KENTAを捕らえ、大根切りチョップ!
2発目は怒りを込め顔面へチョップを振り落とした!
怒りの表情でコーナーにKENTAを突き飛ばして・・・
マシンガン逆水平!
青春の一撃!
そして、久々にコーナーターンバックルへのパワーボム!
えげつない攻撃をしてくるKENTAへ、小橋も容赦無い。
KENTAも小橋への膝蹴りで反撃!
試合終盤。
勝負に出るKENTA。顔面蹴り、背後から膝蹴り、
そしてJrで金丸、丸藤を沈めたロープを往復し、助走をつけた膝蹴りを狙うが・・・
小橋がこれを剛腕ラリアットで迎撃!!
カウンターで痛烈な一撃を貰ったKENTA。
これは何とかカウント2.9で返したが・・・
ダメージの深いKENTAを小橋は背後から捕らえ・・・
抱え上げる!
リストクラッチバーニングハンマーだ!!
GHCの防衛戦で噴火した田上を沈めたあの技だ!
これが完璧に決まり、勝負あり。
終わってみれば、小橋の完勝。
正直、KENTAはこのままではVSヘビー級という点に限って言えは、かなり厳しいと感じる。
丸藤の様に独創性ある攻めが有る訳では無く、
体格差をカバーする為に、相手を寝かせて頭部への蹴りを連発されても・・・
姑息な戦い方にしか見えない。乗れない。
試合終盤に、KENTAが大技を連発しているのにも関わらず、
フィニッシングアピールをしているにも関わらず、観客が盛り上がって無いのが全て。
前の試合たちが好試合で観客が疲れてたとかは関係無い。
武道館の観客が誰一人、この流れでKENTAが小橋に勝てる!と思っていない。
何度も引き合いに出して悪いが、これが丸藤ならば、「丸藤なら何かやってくれそう!」となって盛り上がる。
VSヘビーを考えた時、この差は実はとてつもなく大きい。
今の状況で無理にKENTAが打倒ヘビーを目指すのはファンとしてはかなり疑問。
それがKENTAの意思なのか、ノアの方針なのかは量りかねるが。
ジュニアって階級はそんなに魅力無いものなのか?
ノアになってからジュニアも重視され、ヘビーに負けない試合も出来るようになった。
前回の武道館でベストバウト級の試合もやった。
ならば、次もその試合に負けないような試合を繰り広げる事が今は大切なんじゃないの?と思う。
まあ、この試合が武道館の試合じゃなければ文句は言いません。
ただのチャレンジマッチの域を脱却できないから苦言を呈するだけで。
マッチメイクが悪い。後楽園やディファでやるカードでしょ。
以上、あくまでも私の個人的な意見です。
当然ですが、KENTAは物凄く良い選手だと思いますよ。
(ま、メチャクチャ厳しい事書いたけど、KENTAはまだキャリア5年目の選手なんだよね・・・)
セミファイナル
GHCジュニアヘビー級タッグ選手権
(王者組) 金丸、杉浦組 vs 日高、藤田組
(挑戦者組)
昨年のプロレス大賞ベストタッグチームの日高、藤田組。
難攻不落の王者コンビの牙城を崩せるか!?
藤田ミノルが入場!
日高郁人が入場!
王者コンビも入場し、対峙する両チーム。
そして試合開始。
序盤〜中盤までは王者組ペース。
やはり磐石な王者組の壁は高いようだ。
杉浦がアンクルホールドで日高を捉える!
勝負に出る王者チーム。
金丸が日高に垂直落下!
粘る日高。金丸はスクールボーイで丸め込むもこれもカウント2.9で日高はクリア。
合体攻撃で窮地を脱した挑戦者チーム。
最後は日高が得意のショーンキャプチャーで金丸からレフェリーストップ勝ち!
王座が移動した。
試合終了直後、感動し抱き合う挑戦者チーム。
杉浦はまさかの敗北に信じられないという表情だ。
セコンドに居た2人の先輩、高岩も勝利を喜ぶ。
ベルトが新王者組に授与される。
GHCJrタッグ戦線が混沌としてきた感じだ。
メインイベント
GHCヘビー級選手権試合
王者 秋山 準 vs 鈴木みのる 挑戦者
鈴木みのるがノアに参戦して以来、長く続いてきた両者の抗争。
今宵、GHCタイトルを賭け、ついにシングルで初激突を迎える!
入場曲「風になれ」が館内に流れる中、なかなか現れないみのる。
溜めに溜めて、曲の1番が終わりみのるが登場!
この日のみのるは白いタイツとシューズ。
入場の時も白のタオルを被って来た。
この日は2番のサビ、「駆け抜けろ〜」の歌声に合わせてリングインしたみのる。
この試合を前に、みのるは俺のファンじゃねえ奴らが
リングインする時に、「風になれ!!」って歌うんじゃねえ!
と言ってただけに、会場の観客をもスカした感じだ。
対する、王者の秋山が堂々と入場。
白を基調に赤地が入ったニューガウン。
(でも、あまり赤色は似合わないよ、秋山・・)
選手権試合宣言、選手コールの後、試合開始!
前哨戦で脇腹を痛めた、王者秋山。動きも悪い。
当然みのるはそこに狙いを定め、優位に試合を進めて行く。
ロープ際の攻防でみのるは秋山にスリーパー
宙吊りで締められた秋山は悶絶。
辛うじてリングに戻った秋山だが、今度はみのるがこれでもかの卍固め地獄。
執拗に卍固めで締め上げる!
なんとコーナートップでも卍固め!
リング中央に戻り、再び卍固め!
脇腹を痛めている秋山にとっては苦しい時間帯。
この窮地をフロントネックロックで脱した秋山。
ジャンピングニーもクリーンヒット!
だが、みのるも負けじとニーリフトで反撃!
またしても脇腹。厳しい攻めだ。
そして遂に始まったビンタ合戦!
小橋と健介が逆水平の打ち合いならば、
俺たちは顔面張りの応酬だと言わんばかりに延々とビンタを打ち合う。
5分以上続いたビンタ合戦で両者共にフラフラに。
ビンタ合戦自体は、みのるが押し気味だったが、
最後は秋山がジャンピングニーで不利な状況を打開。
意識朦朧になりながらも、先に立ち上がった秋山。
一発顔面を張って、切り札のリストクラッチエクスプロイダー!!
みのるを垂直落下でマットに突き刺し、執念でカウント3を奪って見せた。
秋山、苦しみながらも初防衛に成功。
試合が終わってもダメージが深く、なかなか立ち上がれなかった秋山。
ようやくベルトを受け取る。
今回も、ベルトはその腰には巻かない。
勝利者インタビュー。
引き上げていくみのるに対して、まだ決着は付いて無いぞ!とアピール。
その後、秋山は耳が痛いと早々にインタビューを切り上げて行ってしまった(笑)
一礼し、退場する秋山。
最後にこの日2度目の紙テープのバズーカが炸裂して、大会が終了。
正直、このメインの試合を会場で見てて、
賛否両論ありそうな内容だな〜・・と感じました。
かく言う自分は、2人の意気込みや意地みたいなものが伝わってきて、
決してこういう試合も嫌いじゃないなぁと思いましたが。
ただ、秋山の体調が万全なら、また別な試合展開になっただろうな・・・
大会の総括、まとめ。
今回の武道館はメインにGHCヘビーを据えて、
セミではGHCJrタッグ。
アンダーカードで世代闘争チックなシングルが4本。
かなりボリュームのあるカード編成でした。
実際、全9試合の中、
第4試合、第5試合で早くも物凄い熱い激戦が繰り広げられ、
かなり見てる方も疲れた感じ(笑)
休憩時間が無いので尚更ですね・・・
とにかく、この日は丸藤と森嶋に尽きる。
丸藤に関しては、もうJrであろうと対ヘビーであろうとどこでもやれる感じ。
丸め込みでの勝利とは言え、四天王と呼ばれたリビングレジェンドから説得力のある勝ち方をして、
武道館が揺れるほどの大歓声を呼び起こした事実がそれを裏付ける。
森嶋に関しては、いい意味で吹っ切れた感じ。
本人曰く「昔のハンセンとかベイダーとか、強くて怖いガイジンみたいな試合を目指す」これは大正解。
以前からファンに、その風貌から和製テリーゴディを目指せ!とか言われていたし。
圧倒的な身体能力で大暴れする森嶋の姿に確かな未来が見えた。
メインは秋山がGHCを防衛。
防衛戦は脇腹の状態にもよるだろうが、次の防衛戦の相手は誰になるのか。
王者秋山の次なる采配も見逃せない。