NOAH
Destiny 2005
July 18 TOKYO DOME


三沢達が自由と信念、理想を追い求めNOAHを設立してから5年。
この日、創立五周年記念の東京ドーム大会を迎えた。
NOAHとしては2度目の東京ドーム。
今大会のタイトル名は、Destiny(運命)。
運命に導かれ、ドームのリングへ・・・
運命の、宿命の、時を越えた師弟の、様々思いを胸に選手達が激突する!


ついにこの日がやって来ました!
1年ぶりのノアドーム大会。

まだ記憶に新しい、去年の7・10ドーム大会。
小橋と秋山がこれ以上ない、最高の最上のプロレスを繰り広げました。
三沢と武藤の夢の初遭遇もありました。

あれから1年。
今年は大会名がDestiny。そう、運命がキーワード。
もう実現することは無いと思っていた、三沢と川田の5年振りの激突。
説明不要、真っ向勝負が期待される小橋と健介の対決。
15年の時を超え、遂に実現する師弟対決、小川対天龍。

運命の対決の数々が、この日ドームで繰り広げられる!
既にテンションは最高潮!

ドーム全景


看板

午前10時、ドームに到着!
今回もドーム大会恒例、ドーム正面から写真を撮影。
昨年のドーム大会は残念ながら曇り空でしたが、今日は素晴らしく快晴です。

その後、いつも通り、パンフレットとグッズ等を大購入。
パンフは今回もドーム仕様の豪華版。読み応えたっぷりです。


午後1時、ドームが開場。早速ドーム内部に入り、
今回も全景写真を撮影しますか。

ドーム内部の全景、その1

ドーム内部の全景、その2

ドーム内部の全景、その3

ロビーでくつろいだり、ドーム内部を眺めたりした後、アリーナへ。
今年もいい席です。去年より花道が近いのが嬉しい。
さあ、あとは試合開始のゴングを待つのみ!

いよいよ試合開始時間の午後3時が迫り、
オーロラビジョンにてノア旗揚げ戦の模様が流れ、そこからオープニングセレモニー。

5年前の旗揚げ戦。あの日も暑い日だったな・・・

今回のドームの入場ゲート。ワイバーンの目からもレーザーが!凝ってるなぁ。

オープニングセレモニーが終わり、遂に試合開始!


中嶋君の健闘を称える百田さん

第1試合、6人タッグで中嶋君がノアに初参戦。
輝かしい将来の活躍を予感させるファイトを展開してくれた。

第2試合、試合開始前

第2試合、タッグマッチ。
中嶋君に負けじと潮崎君が素晴らしいファイト。

越中大人気!

第3試合、ごちゃまぜオールスター対ダークエージェント
最後は連携から雅央が泉田を丸め込んで決着。


ムシキング・テリー、デビュー戦

ムシキング・テリーが入場!

ブラックマスクが入場!

第4試合、ムシキングテリー・デビュー戦。
みんなのヒーロー、ムシキング・テリーがブラックマスクをやっつけた!


KENTA激勝!

第5試合、GHCジュニアヘビー級選手権試合。
激戦の末、挑戦者、KENTAが王者金丸の牙城を崩し、
KENTA悲願のシングルタイトル初戴冠!

5試合目までが終了。
今年もどうやら休憩時間は無さそうな雰囲気。
ドームは会場の大きさ的に人が多すぎて、休憩時間は作れないのかな。
このまま後半戦へ雪崩れこむ。


第6試合
GHCタッグ選手権試合
王者組 鈴木みのる、丸藤正道組 vs 秋山準、橋誠組 挑戦者組

橋の入場!

秋山の入場!

挑戦者チームが入場!

丸藤の入場!

みのるの入場!

王者組が入場!

この試合、橋の大爆発が期待されたが、
どうにも捕まってしまう時間が長い。
終盤、粘りを見せるも時既に遅し。
最後はみのる、丸藤が連携から雪崩式不知火で橋を仕留め王座防衛に成功。

試合後の勝者チーム

試合後、みのるにマイクで挑発され、悔しさで涙する橋。
泣くな橋よ、次にもっと頑張れ!


第7試合
GHCヘビー級選手権試合
王者 力皇猛 vs 棚橋弘至 挑戦者

GHCのテーマ曲が流れる。

防衛に成功した力皇。

あまり盛り上がる事もなく、
力皇が棚橋を無双で仕留めて2度目の防衛に成功。
正直、第7試合で良かったね・・・
この程度の試合内容しか出来ないのに、メインが張りたいとか言っちゃいかん。<力皇、棚橋
特に、力皇、もっと頑張れ。
絶対王者・小橋から勝利した時の、あの勢いは何処へやら。
このままだと本当に数年後、潮崎君の踏み台になるだけの存在になってしまうぞ・・・


第8試合
時間無制限1本勝負
小川良成 vs 天龍源一郎

天龍が入場!

小川が入場!

時を越えた師弟対決、小川対天龍。
捻くれ者の弟子と頑固親父の激突だ。

試合は一方的な天龍ペース。
小川は所々で上手さを見せるも、
天龍の強烈な逆水平、ラリアットで試合の流れを掴めない。
そのまま53歳からラリアットと畳み掛けた天龍があっさりと小川を仕留めた。

ちょっと想像していた試合内容とは違い、あっけない幕切れ。

試合後の様子

試合後。
天龍は小川の健闘を称え、共に退場していく。
嗚呼、美しき師弟愛。と言った所か・・・


セミファイナル
時間無制限1本勝負
小橋建太 vs 佐々木健介

セミファイナル開始前、対決の煽りVTRが流れる!

互いに剛腕を武器とし、屈指のパワーファイター同士。
宿命の初対決!
入場前から会場のテンションは頂点に!!

健介の入場シーン!その1

健介の入場シーン!その2

テイク・ア・ドリームの前奏から今の健介のテーマ曲に代わり、健介が遂にノアに登場!
会場は割れんばかりの大歓声!!

小橋の入場シーン!その1

小橋の入場シーン!その2

対する小橋が入場・・・
ドームに重厚なピアノの旋律が流れる。
この曲は!!
そう、この日小橋が入場に使った曲は、なんとあのGRAND SWORD!!!!!
小橋と、小橋ファンが、最高に最大に思い入れのある、このテーマ曲。
夢にまで見た、ドームでの小橋のGRAND SWORDでの入場シーン。
万雷の小橋コールの中、ドームに流れ響くGRAND SWORD。
健介が待つリングへ向かって行く小橋を見て、この時点でもう胸がいっぱい。

選手コール、小橋建太!

両者が対峙し、選手コール。
そして遂に試合開始!!
剛腕対決の幕が切って落とされた!

宿命のファーストコンタクト!

宿命のファーストコンタクト!
ロックアップで組み合ったと思うと、いきなり健介が挨拶代わりのバックドロップ!
負けじと小橋もバックドロップ!
すぐさま立ち上がった健介がいきなりラリアットを振りぬく!!
たまらず小橋は場外へ。
健介も反対側の場外へ勢いあまって落ちる。
場外でリングを挟んで睨みあう両者!

健介を睨みつける小橋!

リングへ戻る。既に序盤から両者ともエンジン全開だ!!

力比べ!

そして、力比べ!!
互いに押し合った後、健介が投げてこの攻防を終える。

小橋が真バーニングソード。健介の喉元へ手刀を振り下ろす!
続いて倒れた健介へジャンピングして手刀チョップ!
さらにエプロンに健介を寝かせて弾頭式でさらに手刀を振り下ろす!

負けじと健介も雪崩式フランケンで反撃。
トップロープからダイビングラリアット、場外の小橋へダイビングボディアタック!
健介が身体全てを武器にして、怒涛の空中殺法だ!

試合は中盤。
健介の対角線を利用したフェイスクラッシャー。
これをカウント1で返し、すっと立ち上がり激高する小橋!
負けじと咆哮する健介!

小橋が健介に逆水平チョップ!
健介が小橋に逆水平チョップ!

互いに得意とする逆水平チョップ。共に譲らない打ち合いが始まった!
2人の最高に爽快で、それでいて壮絶な、これ以上ない直球勝負だ!

健介の逆水平チョップ!

負けじと小橋の逆水平チョップ!

最後に小橋が辛うじて健介を逆水平チョップで打ち倒し、この攻防を制する。
冗談抜きに5分以上互いに逆水平のみを打ち合っていたような気がする。
逆水平だけでドームが大歓声に包まれ、沸点に達する。ほんと、素晴らしい!

逆水平合戦が終わりを告げ、試合は終盤戦に突入。
健介が小橋をパワースラムで投げれば、小橋は負けじとハーフネルソン!
2連発!健介は危険な角度でマットに突き刺さる。

エプロンサイドでの攻防。
これを制したのは健介。
なんとエプロンから小橋を抱えて場外へノーザンライトボム!!!
リングアウト寸前で辛うじてリングへ戻る小橋。

健介、ここぞとばかり畳み掛け。
タイガースープレックス!カウント2.9!
そして全力疾走して健介ラリアット!これもカウント2.9!
小橋、大ピンチ!
さらに、トルネードボム狙いの健介!
これを上手く切り返した小橋、
一瞬の隙を突いて、遂に剛腕ラリアットを健介に放つ!!

しかし、なおも健介の攻勢は続く。
逆1本背負いからストラングルホールド!!
これをロープになんとか逃れた小橋。

ノーザンライトボム狙いの健介をリアルブレーンバスター!!
すぐさま起き上がった健介がノーザンライトボム!!
さらに立ち上がった両者が剛椀相打ち!!!
両者ダウン。会場のボルテージは大爆発!

起き上がった健介がラリアットを狙うも、
小橋がこれを捕らえてスリーパースープレックス!
試合の流れを一気に引き戻す。

剛腕を振りぬく!

小橋、絶叫し、ショートレンジ剛腕ラリアット!!
カウント2で返す健介!

ならばと小橋、ボディスラムから青春の握り拳!

ドームに今年も小橋が舞った!

ムーンサルトプレス!!
健介、カウント2.9で辛うじてこれを返す!

健介が最後の力を振り絞り、ラリアットを狙うも小橋はこれをブロック。
そこへローリング袈裟切りチョップ!
鬼のような表情でローリング袈裟切り5連発!!
右腕を掲げて絶叫する小橋。
最後はランニング式の剛腕ラリアット!!
これがパーフェクトに決まり、
小橋が変化球一切無しの真っ向勝負を制した!


試合後、ドームは興奮と感動に包まれる。
まるで、メインが終わったかのような場内。
観客が行けるところまでリングへ近づきスタンディングオーベーション。

試合後の様子その1

試合後の様子その2

試合後の様子その3

健闘を称えあう両雄。
健介の爽やかなマイクに大健介コールも起きた!
そしてバックに流れるGRAND SWORD!何もかもが最高すぎる!

オーロラビジョンに映る、健介ファミリー

退場して行く健介を迎える健介ファミリー。
ドームが感動に包まれたシーン。

真っ向勝負は皆が予想していた。
しかし、現実に見せ付けられたのは、その想像を更に上回る真っ向勝負。
本当に素晴らしい試合だった。非の打ち所が全く無い。
今年の年間ベストバウトはこの試合でもう決まりだろう。
プロレス最高!小橋最高!健介最高!

そして、小橋ファンで本当に良かった。最高に幸せな時間でした。

正直、この時点で自分の『応援スタミナ』は完全に0になってしまいました。
観戦していて、これだけ理性を吹き飛ばされた試合は久々。
運命のメインの試合に向け、約1分のインターバルでは短すぎる・・・!


メインイベント
時間無制限1本勝負
三沢光晴 vs 川田利明

メイン開始前、セミ同様、煽りVTRが流れる!

遂に訪れた、運命の対決。
三沢川田、最終章。

川田の入場シーン!

川田が入場!大川田コール!
どんな思いで川田はリングへ向かって歩いたのだろうか。

三沢の入場シーン!その1

三沢の入場シーン!その2

三沢の入場シーン!その3

三沢が入場!
会場は万雷の三沢コールに包まれた。

対峙!

両者が5年振りに対角線上に対峙!
そして、運命のゴングが鳴り響いた!

ロックアップ!

ロックアップで組み合う!

コーナーで蹴り、蹴り、蹴り!

エルボー!!

相変わらず、危険な香りのする打撃を連発する川田。
川田が相手だと炸裂する三沢の「200%エルボー」。
これぞ、三沢川田の闘いだ。

断崖式タイガードライバーを狙う三沢!

エプロンの攻防!
断崖タイガードライバーを狙う三沢だが、川田が堪える。

またしても試合は激戦

川田が場外花道でパワーボム!
花道でうずくまる三沢・・・

パワーボムを狙う

パワーボムを狙う川田。

これぞ、三沢川田!

三沢のエルボーを鬼気迫る表情で耐える川田!!

ふらつく川田

三沢の猛攻にふらつく川田。

ブレーンバスターの攻防

試合は終盤へ。
三沢がエルボー、川田は垂直落下ブレーンバスターに垂直落下式パワーボム!
三沢がエメラルドフロウジョン!
これらの技でも勝負は決しない・・・

’91!!!

ノアのリングで始めて炸裂したタイガードライバー’91!!!!
汗でグリップが滑った分、余計川田はマットに脳天を叩きつけられてしまった。
しかし、川田はこれをカウント2.9でクリア!

エルボー!エルボー!!

エルボー!!!

技の攻防だけならば、過去の試合には及ばないかもしれない。
確かに2人とも衰えは隠せない。
それでも、言葉では形容しがたい「何か」があった。

最後の攻防。三沢がフルスイングのエルボーをこれでもかと川田に連発。
川田は死に体になりながらも、三沢に向かって行く。
その川田に、万感の思いを篭めて、痛烈なエルボーを何度も叩き込んだ三沢。
最後はランニングエルボー。
前のめりに崩れるようにして川田は3カウントを聞くしか無かった。

この光景を見て、自分は涙が止まらなかった。
試合決着のゴングを聞いて、虚空を見上げた。

超世代軍が青春だったあの頃。
共に凌ぎを削った黄金の90年代。
袂を分かった5年前。
そして今日。

三沢川田の最終章は、激情の向こうに切なさが見えた。
とにかく切ない。
そして、四天王プロレスの終着駅もここにはあった。
色々な意味で、この闘いは三沢と川田のけじめだったのだろう。

試合後の光景、その1

試合後の光景、その2

試合後の光景、その3

試合後の光景。
ようやく立ち上がった二人。
川田がマイク。「三沢光晴はいつまでも俺の1つ先輩の力を持っていてください。」
これにまたドームは涙。

切なさの波が会場に押し寄せる中、ドームに流れる三沢のテーマ曲、スパルタンX。

花道を引き上げてゆく三沢、その1

花道を引き上げてゆく三沢、その2

そして、三沢が花道から退場。
川田が今日でピリオドを打てなくなった、とマイクで言ったが、
2人の闘いに次は果たしてあるのだろうか。

グリーンのライトとレーザー、そしてバズーカに花火。ドームの屋根にはNOAHのロゴが。美しきグリーンに彩られ、ドーム大会はエンディングを迎えました。

そして、7・18ドーム大会のフィナーレ。
セミファイナルで極限まで熱く、そして爽やかな激闘に熱狂し、
メインで2人の思いを、歴史の重みを垣間見て、涙。
過去と現在と未来。喜怒哀楽の全てが詰まった、素敵な素敵な興行でした。


この日の大会はノアは5周年記念大会。
1つの区切りでもあり、新たな出発点なのでしょう。

しかし、ノアのドーム大会は会場の熱というかエネルギーが本当に凄い。
選手もファンも一体となって作り上げて行く、あの一体感。
音や歓声が散りやすいドームではある意味奇跡的。

生きて行く勇気を沢山貰った。
心地よい観戦疲れの疲労感に包まれながら、この観戦記を記す。



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