三沢の新パートナー、小橋V2、小橋 vs 三沢 運命の三冠戦・・・編
平成10年 9月1日〜11月11日 までの観戦記です。
※ 下記文中の一部、選手名は敬称略にさせていただきました。
9/1
三沢選手が復帰した事をキッカケに(?)今シリーズは波乱続きというか、
新時代の到来を予感させる出来事が続発していますね。
特に小川(良成)選手の秋山に対する素晴らしすぎたフォール勝ち。
この目で、生で見たかった・・・前日にはその場にいたのに・・・OSII!
で、先日の博多大会でいよいよ小橋と秋山がタッグ結成へと動き出しましたね。
「現状で既に強すぎる」「小橋と秋山は組んで行くべきではない」
等の意見を掲示板などで見かけますが・・・
俺としては割と歓迎ムードです。<小橋&秋山(&志賀)
川田、田上組がコンビを解消しないとなると、
それを倒せるチームは限られてきますし、新鮮味も必要でしょうし・・
問題は今話題の(笑)三沢光晴のパートナーXは誰なのか。
大森だろ!?と思ってましたけど、これだけ発表を引っ張られると、
色々考えちゃうのがプロレスファンの性と言いますか。(^^ゞ
{もしや垣原?まさか人生?もしや小川なのかぁぁ!?等。}
とりあえず、9.11の三冠戦は絶対に落とせない一戦ですね・・<小橋
強敵ですが、挑戦者 田上からベルトを守り抜いて、
今年最後の三冠戦でジョニー(エース)との関係にきっちり蹴りを付けないと!(希望含み)
9/11 (朝)
いよいよ今日は全日本プロレス、
サマーアクションシリーズ2、最終戦 日本武道館大会ですね。
なんと言っても見所は、炎のシングルマッチ3連戦です!
(・・・上記の表現に、「三沢 vs モスマン」のシングルマッチ{試練の七番勝負最終戦}が
含まれておりませんでした・・本当はシングル4連戦でしたね・・・(^^ゞ)
三沢革命遂行のために三沢光晴が選んだ新パートナーは小川良成!
その彼が今シリーズ標的にし、二度もフォールを奪取した秋山との因縁のシングル戦。
ついに熱望していたシングル戦が実現した垣原。
川田との戦いは大蹴撃戦となりそうですね・・・
そして、メインイベントは三冠ヘビー級選手権試合。
小橋が、現在絶好調の田上の挑戦を受けます。
小橋は前哨戦で田上に散々痛い目にあわされて来たので、
ココ一番での大爆発に期待大!
両者とも精神面でものすごく充実しているようなので、
好勝負になる事は間違い無しです。
では、晩夏の武道館で熱く燃えて参ります!!
9/11 (夜)
さて、武道館から帰ってきました!
早速試合の観戦記を書きましょう。
とりあえず今日はメインの三冠戦を。
結果は・・・小橋の完勝!!
強烈無比なショートレンジラリアットで二度目の防衛に成功しました。
試合は、お互い相譲らず、好勝負に。
各種チョップを上手く使い分け試合を組み立てる小橋。
特に気合を入れてから放った頭部への逆水平チョップは効果大でした。
中盤も終わり頃、挑戦者 田上の奈落式ノド輪落し(エプロンからのノド輪落し)が炸裂、
チャンピオンが大ピンチに立たされてしまい、
その後もリング上で高角度ノド輪落し、大開脚キック、ダイナミックボムと
大技を立て続けに食らってしまいましたが、
本当に後一歩で負けてしまうところで、逆転のラリアットがジャストミート!!!
試合の流れが徐々に小橋の方へ・・・
投げっぱなしタイガースープレクスで完全にペースを掴むと、
青春の握りこぶしからムーンサルトプレス、そして2発目のラリアット。
勝利を確信した小橋。(と俺{笑})
最後は鍛えに鍛えぬいた右腕で魂の込めた一撃。カウント3。
リングサイドに集まる熱狂的な小橋ファン達・・・(俺も当然、その輪の中に居るわけで・・{笑})
大コバシコールの中、高々とベルトを掲げるチャンピオン、小橋健太。
大興奮の日本武道館・・・めちゃめちゃ燃えてしまいました。
しかし、小橋ファンって彼同様に熱血な人が多いッス!(^O^)/オ〜!
9/21
9.11武道館の観戦記ではメインの三冠戦の事しか書きませんでしたけど、
やっぱり・・・あの日は小川良成が主役でしたね。
先ほど全日中継を見ましたが、結果を知っていて、
ライブで見に行ったにもかかわらず、興奮してしまいました。
三沢、小川組 今からとても楽しみですね。
次期シリーズでの世界タッグベルトへの挑戦は見送られましたが、
世界最強タッグ決定リーグ戦ではかなり上位に食い込んで来るのではないでしょうか。
そして、小橋ファンとしてはとても辛い、次期シリーズ最終戦、
10・31 日本武道館大会・・・
メインの三冠戦、挑戦者は三沢光晴に決定・・・
それに、アジアタッグ選手権は何の前触れも無く、泉田&本田 が挑戦するわ、
ジュニアの選手権試合がまたも無いし・・・
まぁ、マッチメーク(特に選手権試合の)やフロントの営業努力の無さを
三沢革命が良い方向に導いて欲しいですね。
あ。愛知で行われる三沢 vs 人生のシングルマッチは最高なマッチメークかな・・(^^;
後楽園の小橋、人生組もなかなか面白いと思うし・・
さて、三冠戦に話は戻しますが・・・
決まってしまったからにはコッチも覚悟を決めて見ますけど(笑)、
俺の中では時期尚早の感は否めません。
理想は小橋が5,6度防衛をして、さぁ次は三沢だ!
という状況で二人の三冠戦を見たかったんですが・・・
とりあえず、小橋は今回も絶対に負けられない試合な事は確かです。
ここで三沢が三冠王座に復権してしまうのは、時代を戻してしまう事になりかねないですし・・・
10/5 (深夜)
いやぁ〜。昨日の全日後楽園ホール大会。先ほどTVで見たのですが・・・。
またまた小川がやってくれましたね。今度はタッグ戦で田上から電撃フォール!
三沢の好アシストも光っていたようですし、
年末の最強タッグリーグでは確実に台風の目になりますね、こりゃ。
ともかく、三沢、小川組のスタートダッシュに弾みのつく一勝になりそうです。
さて、前回のココへの書きこみで、小橋対三沢の三冠戦、まだちょっと早いのでは・・・
と書いたのですが、今シリーズ開幕に当たって、両選手のコメントを雑誌等で読みました。
それで、俺の心は完全に180度切り替え完了!!
「全日本プロレス エース争奪 三冠選手権試合」
応援してもい〜んですか!?い〜んです!!(古)
全力で小橋を応援させて頂きます。
で、その小橋も秋山、志賀&金丸を従えて{Burning}と書いてあるTシャツで入場!
新チーム名なのか!?バーニング・・・燃え上がる炎ですか。イメージ的にはピッタリですなぁ。
後楽園(4日)の試合でも、オブライト&高山&垣原を相手に熱戦を繰り広げ、
最後は王者の堂々たるプロレスで高山をマットに沈めたみたいですね。
今シリーズは見所がいっぱいでイイですね。
これも三沢革命、小橋時代が呼び込んだ産物なのかな?
俺も24日後楽園、31日武道館と今月は2回観戦ナリー♪
今から楽しみでございますぅ〜。
10/25
昨日、全日の後楽園ホール大会へ行って来ました。
最近の全日の後楽園は何かが起こる事が結構あるので、
すこ〜しだけ期待していたのですが・・・
セミファイナル。
エース、ウルフ、スミス組 vs オブライト、高山、垣原組
大味な試合展開。試合終盤、リング上には、エースとオブライトの二人が。
他の選手は場外で分断されている。
必然的に両チームの大将対決に。
投げっぱなしジャーマンでエース大ピンチ!
フルネルソンスープレックスの体勢に。辛うじてこれをこらえたエース。
エースクラッシャー、コブラクラッチスープレックス!!
そして、ここでエースがフィニッシュに選んだ技は・・・
新技、ジョニースパイク!!(仮の名称?日刊スポーツより。)
どんな技だったかと言うと、フロントネックロックの体勢から持ち上げて、
危険な角度でDDT風に頭からマットに突き刺すという危険極まりない必殺技でした・・・
そして・・・メインイベント。
小橋、人生組 vs 三沢、大森組
会場に人生のテーマ曲が流れる。まず人生だけが先に入場。
人生の入場の儀式が終わると、我らが小橋が爽快なテーマ曲に乗って入場。
そして、三沢は大森を従えて登場。大三沢コール!小橋と同等・・いやそれ以上の大歓声・・・
試合開始、三冠前哨戦という事もあり、小橋と三沢が先発。
心は既に武道館!もう三冠戦が始まっているかの如く熱い闘いを繰り広げる二人。
人生登場。大森相手に拝み渡りを炸裂させる。
試合中盤、人生が三沢に念仏パワーボム、曼荼羅捻り。
そして人生、無間の体勢に入るも膝蹴りで三沢、これを返すと、
タイガードライバー!続いてのタイガスープレックスを輪廻で切り返す人生。
試合終盤、小橋、大森にラリアットを決める。
三沢、動けない大森を引きずって無理矢理タッチ。
大森がエプロンで動けない状態・・・三沢絶対的不利!
勝負に出る三沢が、なんとタイガースープレックス’85の体勢!
しかし人生が空から降って来た!!スワンダイブでカットイン。
すかさず小橋がハーフネルソンスープレックスで投げ捨てる!
続けざまにパワーボム。しかしヘッドシザースホイップで切り返す三沢。
だがすぐに立ち上って突進した小橋、三沢にラリアットォォォ!!惜しくもカウント2!!
エルボーで活路を開こうとする三沢。
だが小橋、回転式の袈裟切りチョップ一閃!
動けなくなって立ちすくむ三沢に再び右腕が唸りを上げる。
ショートレンジから再びラリアットが炸裂!!!
決まるか!?しかし大森が這いずりながらもなんとかカット。
ここで小橋、三沢を後ろ向きにトップコーナーに据えると、
アルゼンチンバックブリーカーで三沢を担ぎ上げる。
その体勢からなんとジャンプしながらサイドへ頭から三沢を叩きつけた!!
そのままガッチリ片エビ固め。完全無欠のカウント3!!!!!
{これが予告していた新技なのか!前哨戦で出しちゃっていいのか?
それともまだ奥の手は他にもあるというのかぁあああ!?}
という事で、前哨戦で三沢、破れる・・・しかも今シリーズ小橋に対して2度目のフォール負け・・
だが、逆にこの日の敗北で武道館はなんとなく三沢が勝ちそうな気配がしてきた・・・(^^;
ハッキリ言って今回の三冠戦はどっちが勝つか予想できないです。
希望は小橋の勝利か60分ドローなのですがね・・・
しかし、冒頭でも書いた通り、最近の全日後楽園は何かが起きる!(ことが多い)
昨日は俺も見事その現場に居合わせる事ができました。少し嬉しいかも・・・
11/1
昨日の武道館、見に行きました。本当に素晴らしい試合でした。
二人のプロレスに対する熱い思い、魂と魂のぶつかり合い。
試合結果は、ほんの少しだけ力及ばず小橋が惜敗してしまいました。
武道館のアリーナで呆然と経ち尽くしてしまいました・・・
帰宅した後もショックが大きく、昨日中に観戦記を書く事ができませんでした。
では、観戦記。今回は試合経過を追う形ではなく、気がついた点を3つほど、
そして、最後にこの試合への雑感、感想などを書きたいと思います。
三冠ヘビー級選手権試合
小橋健太 vs 三沢光晴
1,勝負の分かれ目
これはどう考えても三沢が放ったエプロンからのタイガードライバーですね。
これが炸裂した時、俺は自然と虚空を見上げてしまいました・・・
2,小橋の撒き餌
前哨戦の後楽園ホールで小橋が放った新技。
三沢相手にあえて前哨戦で出した意味。
小橋も三沢なら次は確実に切り返してくる事は十分承知だったはず。
そして武道館での三冠戦。三沢が予想通り新技を切り返す。が・・・
空中から着地したての無防備な三沢に対して小橋すかさず豪腕一閃!!
新技の威力も凄いがこの一戦、勝負を賭ける一撃はやっぱり小橋のラリアット。
あえてあの新技を罠に張った「撒き餌」として使い、ラリアットへの呼び水にする作戦。
完璧に成功したのだが・・・勝利には繋がらなかった。無念・・・
{少なくとも俺はそう思いました。まぁ、切り返された時の作戦、でしょうね。
新技、決めれるもんなら決めたい一撃ではあったはずですし・・・}
3,そして奥の手を持っていたのは小橋だけではなく・・・
試合中盤から終盤にかけて。小橋が封印していた大技の数々を解禁していく。
最近では打たなくなっていたウィリアムスばりのデンジャラスバックドロップ。
驚愕のターンバックルへのパワーボム。
田上との三冠戦で小橋の三冠初戴冠を呼び込んだ
トップロープからのダイビング延髄ギロチンドロップ。
しかし、三沢が三沢である由縁か。全部クリアーされてしまった。
特にダイビング延髄ギロチンをカウント2.9で返されてしまい、
そこから一気に畳み掛けられなかったのは小橋としては痛かった。
二発目のターンバックルへのパワーボムをなんとフランケンシュタイナーで切り返し、
逆に小橋をコーナーへ投げ捨てた三沢。
上にも書きましたが、エプロンからのタイガードライバー。
エプロンからのハーフネルソンスープレックスを狙った小橋に対し、
腕を振りほどいて逆に武道館が激震するほどの衝撃的な技を決めて見せた三沢。
そして小橋の必殺技、豪腕ショートレンジラリアットを全てエルボーによって完封。
タイガードライバー’91、渾身のランニングエルボー。
辛うじてこれらを返した小橋だったが、
最後はエルボーのコンビネーションから左右の肘でワンツーエルボー!カウント3・・・
この試合。小橋の目の前にはあの三沢が立ちはだかっていた。
三冠戦の数々の激闘を繰り広げてきた強くて巧い、三沢光晴の神々しい姿があった。
間違いなく年間ベストバウト・・いやここ数年見てもこれほどの魂を揺さぶる名勝負はそう無い。
だけど、だけど・・・小橋に勝って欲しかった・・・
三沢の勝利が決まって、呆然とアリーナに立ち尽くしてしまった俺に、
三沢復権の姿を歓喜して喜ぶ観衆の姿、そして大歓声。
それは昨日の俺にとってはあまりにも残酷すぎる光景でした・・・
しかし、三沢と小橋の三冠戦はいつも終わると切ない。切なすぎる。
本当に心から、この熱き熱き戦いを繰り広げた両者に賞賛と拍手を送りたい。
そして我々小橋健太のファンは信じています。
あなたなら必ず、またここから這い上がって来る事を。