富士見ファンタジア文庫 シリーズもの


スレイヤーズ

ようするに、乱暴ものの少女が魔王相手にどんちゃん騒ぎでばきばき戦うシリーズです。このシリーズの面白さは、なんとも中世ヨーロッパ風のような感じの中に、古今東西のいろいろな要素がまじり合わさって、全体としては、なんつうか、その、近未来ものになっている点でしょうか。スレイヤーズを近未来もの、と考える人はほとんどいないと思いますけれど、、、。

まず、その魔法ってなんだ?というあたり。本来物理現象として不可能なことを、魔王の力を借りて、実現するっていうあたりは、実際のところ、ネットワーク社会が現実化して、さらに、携帯電話でインターネットアクセスが可能なんていう時代には、意外と現実的に思えてしまうものです。たとえば、ある種の携帯電話では音声認識のダイヤルが使えたりするんですが、これから先、携帯電話が、なにかとその、なんでもやるための端末になる。目の前にドアがあったら、暗号打ち込んで、ドアを開けるとかするようなこと、これを音声認識なんかもつかったりする、、、。つまり、これからの時代、なんかしようと思ったら、携帯電話なり携帯端末なりに、いろいろなコマンドを打ち込んで、ぴっとボタンを押すと、なんか目の前の扉が開いたり、あるいは、遊園地などでは、いきなり目の前の噴水が動作しちゃったり、はてまた、軍事衛星にアクセスして、そこから、目の前の悪いやつにむかって、レーザー兵器をぶちあてたり、っていろんなことができちゃう時代になるのかもしれない。

とすれば、毎回、ハッキング、クラッキングしていろいろやるのは面倒だから、そういう手続きがライブラリになっていて、そのライブラリをもつサーバーを呼び出して、そこに仕事を代行させる。そういうサーバーには、デーモン(魔王)がいるわけで、そのデーモンにむかって、お仕事の内容を呪文として吹き込む。

つまり、なんですねー、呪文っていうのは、たぶん、PERLスクリプトとか、JAVAスクリプトとか、そういうもんですね。で、呪文に印を結ばないといけないっていうのは、たぶん、ジェスチャー認識システムがあるからなんでしょう。

以前、私もそういう時代を考えて、ある種の近未来ってものは、そのかなりファンタジー世界と似たような、魔法とかそういうのを使った時代、その魔法も、インターネットみたいなものと、いろいろなところのサーバーにあるデーモンで、っていうようなもにになっている、っていう時代の話を作ろうとしたわけです。まあ、面白い感じにならなかったから、やめたけど。

とすれば、リナがもっているマジックアイテムって、基本的には半導体つかったボードみたいなもんですね。某社が、0.3ミリ角で、0.06ミリのICカードみたいなものをつくっちゃったとかいっているけれど、こういうのが出てくると、基本的に、ちっちゃい石とか、指輪の宝石みたいなものの中に、いろいろなICカードみたいなものが入っている状態になるわけで、これで、アクセスするとか、呪文を唱えるとか、そういうのが始まると、いろいろ面白いことになりそうです。

そういう目で、スレイヤーズシリーズを読むと、これがなかなか面白い。純魔族ってなんだろうっていうと、たぶん、ネットワークの中のアプリケーションみたいな存在、あるいは、デーモン(そのままなんですけど)なんでしょうね。つまり、時代は本当に、スレイヤーズみたいな方向に向かっているわけです。

それで、スレイヤーズをみてみると、その、魔道士っていう人々がいる。魔法が使える時代なのに、一般人はほとんど魔法なんて使えないか、あるいは、使えても、単純なものばかり。それに対して、魔道士は、高度な魔法が使えて、で、リナみたいなすごい攻撃魔法が使える人もいる。たぶん、ネットワーク時代になっても、iモードがやたらすごいことができる時代になっても、そういうのを本気で使いこなせて、目の前にある、ブルドーザーをクラッキングして、動かして敵さんを倒そうなんてことができるのはごく一部のひとだけで、多くの人は、多少の使い方だけで日常を過ごすなんてことになるんではないか、とか、いろいろ勉強になることが多いのです、スレイヤーズって小説は。

まあ、さっくり15巻でおわっちゃいました。暇があったら、一冊ずつについていろいろ検討していきたいところです。


スレイヤーズ すぺしゃる

なぜに、スレイヤーズと別に、って思うかもしれませんが、これまたスレイヤーズ本編とは違った意味で、面白いので。本編では、15歳くらいから18歳くらいまでのリナが描かれていますが、「すぺしゃる」のほうは、たぶん、13歳くらいから15歳くらいまでを描いていると思うんですけど、それにしても、このリナ、ひねてますね。なんか、すげーオヤジみたいな感覚で物をいうときもあるし、世の中のこと知り尽くしている感じもするし、あんまり子供っぽいところがない。まあ、書いている作家さんが、それなりに結構いーとししてますから、しょーがないのかもしれませんが、、、。

一応、一冊に、いくつかの短篇が入っていますが、アタリって感じのエピソードはげらげら笑えますので、夜ねる前などに、ひとしきり笑って眠くなったらねるってな感じで使っています。

舞台設定は、ファンタジー世界であるにも関わらず、人間社会のモロモロについて、よくまあ、いろいろこんだけ書きました、っていうものが多く、ミステリーもあれば、ちょっとほろっとさせることもあるし。ときどき、結構シリアスものが入ることもありますけれど、、、。で、あいぼうをつとめるナーガがまたこれいーですね。

私的には、「すぺしゃる」のほうが、本編以上に好きで、人生の勉強のためにもこれをみなさんにお勧めします。こっちも時間ができたら、一つ一つの短篇について、吟味していきたいと思います。

白魔術都市の王子
リトル・プリンセス
ナーガの冒険
魔道士協会の陰謀
戦え!ぼくらの大神官
打倒!勇者様
がんばれ死霊術士
恐るべき未来
イリーズの旅路
破壊神はつらいよ
激走!乗合馬車!
家政婦は見たかもしんない
仰げば鬱陶し
ホーンテッド・ナイト
エイプリルの事件簿
スクランブル・グリル
小さな濃いメロディ
跡継騒動 森林レンジャー

白魔術都市の王子

白魔術都市の王子
ようするに、本編でも後に活躍し、テレビ版でも大活躍のフィルさんこと、セイルーンのフィリオネル王子の登場ってことで、この人、ナーガよりも先にすぺしゃるに登場。第一話に入っているんだからすごい。

どうということはないが、「王子様」とは、白馬に乗った王子様であるべきだというごくごく一般の常識というか「王子様」という言葉を聞いたときに思い浮かべるものが、そういうものである、というのに対して、40がらみのムサいオヤジで、しかも、結婚していて、ムサくって、むちゃくちゃ恐そうなのにも関わらず、実際には平和主義者で、暴力が嫌い、とかいいつつ、最後に平和主義キックだの人畜無害パンチだのという妙な技で、結局、敵を倒してしまうという、そのあたり。

言葉から連想されるものと正反対なことがとっかえひっかえ起こるという話でした。

りべんじゃあ
「リナ=インバース」と名乗った男に兄を殺された、という少女がリナを追いかけて、、実は、その名乗った男は、つねに違う名前を名乗るというしょーもないやつで、しかも、その兄が殺された理由も、しょーもない話で、というのがオチ。まあ、どうでも良い話ですけど。
ロバーズ・キラー
盗賊団だかの壊滅を狙うエレナさんだけど、実はその盗賊団のお頭は幼馴染みとかいうところで、最後に哀愁のただよう話。まあ、ありがち系。
ナーガの挑戦
ナーガ登場のエピソード。あと先考えず、手段のためには目的を選ばないというナーガの行動パターンが最初っから現れているのがこのエピソード。とことんギャグになっていますが、これほどまでとはいわないまでも、人間、多少なりともナーガ的なバカなことをやっているのかもしれない、ってちょっと思ってみたりする、意味の深いエピソード。
エルシアの城
エルシア公の城が、なにやら奪われた、ってことで、リナとナーガが取り返そうとするが、結局、取り返したとたんにぶっ壊れて、で、別の城を、ということになったが、それまたぶっ壊れて、という破壊系ギャグのお話。
悪役ファイト!
悪の組織が、リナを研究して、なんとか、リナを抹殺しようとするが、、一方で、リナは、妙な修道女だかのミーナにさんざんな目にあわされるという因果応報な物語り(じゃないか)。

リトル・プリンセス

白竜の山
なにやら、けったいな事件やら事故みたいなものが起きた町。そこでは、山に白竜が住み着いていた。そこで、白竜をなんとかしてくれといわれたリナ。でもその白竜のリオル君は良いやつで、きっと、近所にいる黒竜が悪いのだという。いざ倒してみれば、その事故も事件も、みな、ナーガとリナのじゃれあいの結果だったというオチ。
リトル・プリンセス
旅の公女レイミアを助けて、彼女の国まで送って、その国で起こっている事件を解決しようとしたら、町を半壊させてしまった、っていうあたりで、レイミアは偽物だったという話。
ラビリンス
村の近くの遺跡に入ったまま出てこない村の人々救出のためにナーガとリナが向かう。が、その遺跡、むちゃくちゃ迷路になっていて、結局、中には吸血鬼がいた、、。 あっさりその吸血鬼を倒してみると、村人が、吸血鬼へのイケニエのために、村にたちよる旅人を「捜索隊」として差し向けていることがわかった、っていう陰謀めいた話。そんだけ。
リナ抹殺指令
とてつもない女魔道士が現れて村人たちが恐れているという。その名も、リナ=インバース、、。じゃ、その偽物を倒しにいかないと、ってことで、ナーガもリナもいやいや行こうとするが、そこに同行した女魔道士がいた。あっさり贋のリナを倒してみると、その同行した女魔道士、実は自分が「リナ=インバース」だとしんじ込んでいるっていうのがオチ。彼女の本名は、リィナ=サンバースだったのだ。
ザ・チャイルド
おませな少年に魔法を教えるといいつつ、いびりたおして、魔法が嫌いになるように仕向ける話?かな。
リトル・プリンセス2
最初のリトル・プリンセスで半壊した国の本当の公女レイミアが侍従とともに旅をしているが、とってもみみっちく、みすぼらしい。その理由も、町が半壊したためだという。ちょっと罠にはめられたりするが、最後は、ちぃとばっかしシリアスな話になるのが、このエピソード。

ナーガの冒険

ヒドラ注意報
ヒドラ退治をする男、どうして、その男がそんなにもヒドラ退治に拘るのか、とおもったら、実は、彼が昔、鳥かなんかと間違えて、ヒドラを飼っていて、それを山ににがしてしまったためだという。表現は冴えているな。
銀のたてごと
用心坊をしてほしいと言ってきた縦琴をもつ男。しかし、行く手には、いろいろな敵が現れた、がしかし、実際は、その男自身が、やたら借金していて、その借金取りから逃れるために用心坊を必要としていたのだ、という話。
キメラの恐怖
OVA版「スレイヤーズすぺしゃる」の最初の巻にもなった最高に笑える話、、だと思う。リナをベースにして、さらにさらに強力なパワーをもつキメラを作ろうとするディオルじいさんの物語。
ふくしゅうの刃
やたらと刃物が好きなレミーと、魔道士の館で暴れる話。レミーの刃物マニアぶりがかなり面白い。最後はどってことない話。
ただいま見習い中
師匠の魔道士に色目をつかわれている魔道士見習いが、リナやナーガとともに、レポートを書くために、吸血鬼の城へ、、でもたいしたことなくて、結局色目をつかっていたのも女で、そういう趣味だったという話。
ナーガの冒険
「キメラの恐怖」とつながった話。で、つなげてOVAの第1話になったわけだけど、ナーガのコピー11人がけたたましく高笑いをしつつ、破壊と笑いを振りまく話、、かな。

魔道士協会の陰謀

べじたぶる攻防戦
ある村で、竜があらわれ、豚コマとキャベツを定期的に供えるように要求してきた。で、その竜を退治にいこうとしたリナたちだったが、実は竜なんていなくて、その豚コマとキャベツをいただいていたのは、村長だった!それも、「味噌炒めにするとおいしいから」という理由。しょうもない話だが、これかなり笑える話。
魔道士協会の陰謀
魔道士協会で副評議長が反乱、かけつけたリナたちだったが、実は評議長が地位を利用して、わるいことばっかりしていたからだった、、ってことで、反乱した側にねがえって、、、マジっぽいけど、そこそこ面白い話。
獣使いのゆううつ
おもっただけで、近隣の動物たちを操ることができる獣使いの少女が、その才能にめざめてから、動物愛護団体に狙われていたが、実際には裏でそこそこ悪いこともしていた、っていう話。
財宝奪回大作戦
まあ、財宝盗まれた人から、取り返して欲しいといわれたリナ、その人の使用人のキャロラインというそそっかしい女が結局、裏で、財宝を盗ませていた、とかで、盗んでいた側をうまくさそいだせば、彼女の罪も軽くなるということで、リナに協力するが、結局どうにもならないって話。
お子様クエスト
幼い娘が誘拐された!ということで、その奪回に向かうリナたちに迫るさまざまな敵。さらに、奪回しても、逃げ出すその娘。彼女はエルフ族の娘だった。さて、結局、幼女にみえた娘は、じつは19歳、でもって母親は若惚け。ちょっとお使いにでた娘のことを誘拐されたと思い込み、複数の人たちに奪回を依頼していたのだった。かくして依頼されたものどうしの戦いが、って話。ストーリーとしてはかなりよくできていて、このあたりから、すぺしゃるのらしいところが出てくるように思う。
動乱のあとに
「魔道士協会の陰謀」の後日談というべきもの。なんか、話が複雑なわりに、まあまあ、な感じっていうか印象が少ないな。きっちり読み返さないとストーリーが出てこない。あんまり読んでないのかな。

戦え!ぼくらの大神官

インバース教育委員会
これまた、OVA版にもなったもの、の前半。ひ弱な青年に騎士になるための手柄を、といわれて、さくらの盗賊団を倒しにいくその青年とリナたち。しかし、盗賊団はさくらじゃなくて本物に入れ替わっていたのだが、なによりも恐ろしいのは、その青年の母親。むちゃくちゃなパワーで、盗賊を薙ぎ倒したり、って小説版では面白かったが、アニメになったら、どうもイマイチでした。
れすきう作戦
結構この話も好き。商人であるカールさんの娘のレイリーが誘拐された。で、奪回にいってみれば、このレイリー、幼いわりに、なかなかとんでもない娘で、たんに助け出されるだけなら、誘拐した側のテーブルクロスの一枚もぶんどってやりたい!とかいう。で、敵をしばきたおそうと思ったら、敵の中にカールさんところの使用人がふくまれていた、、っていう話は簡単なんだけど、レイリーの性格の表現などがなかなかよろしい。
戦え!ぼくらの大神官
なんか、これあんまり面白くないんだけど、いろいろと飾りたてて、なんとか物語にしたような感じ。神官長になるための修行をじゃまされないようにと用心坊をたのまれたリナだったが、その神官が、やたら怪しい。そんだけ。
ないしょの作戦
これねー、好きだなー。携帯のテーブルっていうあたりが、、。胸がちいさいことを気にしているリナが、やっぱり同じ悩みをもつマーシャという女性とともに、胸を大きくする薬を作るための材料集めを、胸の大きいナーガに隠れてする話。最後のオチもなかなかしゃれている。これぞ「すぺしゃる」の面白さじゃないかなー。
だんじょん探訪記
遺跡らしいところで、仲間が襲われたというトロそうな少女に頼まれて、遺跡を探検していると、どうも、変。結局、そのトロそうな少女(賢者をしているとゆー)が、遺跡にすくった盗賊団の親分だったということだけど、役人の前にひっぱっていったものの、役人たちがどうしても、その彼女が親分だというのを信じない、っていうオチがつく。これも、結構面白いぞー。
それぞれの騎士道
「インバース教育委員会」の後日談。ひ弱な青年の母親がとんでもないやつで、っていうところで、結局、その夫が道を踏み外していた、という話。OVAに収録。結構面白いんだけど、OVAはどうもねー。

打倒!勇者様

激闘!料理人
えっと、料理人の兄弟が、料理道具と食材で、決闘するというしょーもない話です。そんだけ。
失われた書物
ルオ=グラオンという高名な魔道士が、遺書を残して消えたあと、彼が肌身離さずもっていたという書物が、発見された!という噂。これはすごい魔道書に違いないということで、調査にむかったリナたち。しかし、ルオ=グラオンはまだ山の中で生きていて、しかも絶好調。もっていた書物とは、彼のグチを書き連ねたしょーもない日記のようなものだった、というオチ。それなりに面白いかも。
ああ友情の攻城戦
リナとナーガが、喧嘩状態のまま、攻撃魔法をあやつって、城を落すんだけど、それに巻き込まれた人がたくさんいて、という話。まああんまりかな。
打倒!勇者様
勇者ウォーレンは、悪くもない人間を悪者にして、それを倒してあるくというしょーもないやつ、、でも、実際、それを操っていたのは彼についてまわるサミーだった。が、じつは、ウォーレンは、ナーガの弟子だったのだ、というオチ。
愛しの根性なし
根性のない男が好きな妙な趣味の女が、根性なしでなくそうとした男と、、なんか話面倒だから、これくらいで。
根性なき戦い
で、その根性のない男にライバルのような根性のない男がたち塞がり?なのかな。よくわかんないけど、根性のない話。でも、結構面白いんだけどね。

がんばれ死霊術士

影なる恐怖
これまた、OVAにもなった作品。鏡にうつった物と「全く同じ力をもち、かつ性質が反対のもの」をつくり出すという魔法の鏡。その鏡の開発に成功した悪い魔道士たち、なんだけど、それを取り返しにいったリナとナーガがその鏡に映し出されると、なんと、平和主義者のリナ、はずかしがりのナーガが登場して、震えてしまうという話。読むと面白いが、OVA版はイマイチ。
インバース恋愛教室
護衛をするのは、一人の青年。その青年が、なぜかナーガに惚れ込んで、それをリナがなんとかしよう、という話なんだが、結局、この青年、自分がはりたおされるとはりたおした人間を好きになるだけ、という話だった、というもの。
絶海の死闘
まちがって召喚した竜によって、絶海の孤島に漂着したリナたちが、なんとかそこから戻ろうとするときに、すったもんだがあるというもの。まあ、まあ、かな。
秋の味覚の争奪戦
秋になるとおいしいニギタケというキノコをめぐって、そのキノコドロボウとリナとの戦いっていうと、なんだかなー。まあまあってところ。
がんばれ死霊術士
これこそ、OVAにして欲しいんだけど、そうもいくまいか、、、(もちろん、後半もこみで)。死霊術士の家系に生まれた少女だけど、ゾンビなんかが苦手。そこで、ゾンビに対する精神的耐性をつけようと、あっちこっちでゾンビを発生させていたというハタ迷惑な話なんだけど、それを解決しようとするリナとナーガもまたしょーもない。
ガッツだ!(もと)死霊術士
ミステリー風作品。「がんばれ死霊術士」の少女ウィニーが、まじめに、神殿で、僧侶としての日々を過ごし始めたのだが、彼女のいるところで、やたらとゾンビが出てくる。犯人はだれか?ウィニーなのか?っていうあたりで、最後にマジなウィニーのつくった色艶のよい洒落たゾンビが犯人にキスするっていうおまけ付。これ最高に面白いと思うけど。

恐るべき未来

ざ・がーどまん
倉庫の見張りを頼まれたリナだったが、結局、倉庫から物を盗み出しているのは、その商人の甥だったという話で終るかとおもったら、商人自ら自分の倉庫から物を盗み出していた、というしょうもない話。
吸血の町
ほんのちょっとずつ血をすって歩く妙な吸血鬼の退治で、どうみても、領主のレオーネ伯があやしい、とおもったら、結局、その城の地下に吸血鬼が住んでいたけどあっさりやられた、というストーリーそのものはどってことないが、結構面白い話。表現がなかなかよろしい。
薬草の丘の攻防戦
流行り病を直す薬を作るための薬草が、とある邸宅の庭に。でもその邸宅の主は、それを簡単には許さない。「警備のものを傷つけずに盗めるなら良い」などという。結局、これをリナにたきつけた女性が、悪だったという話。
恐るべき未来
みょうなタカビーな女を護衛することになったリナ。むしゃくしゃしていたら、その女、ナーガを師匠と仰ぐようになって、「こんなのが世にはびこったら恐るべき未来になる」っていう話。結構面白い。
最強への道
うーむ、最強の拳闘士を目指す男が、かつて「最強だった」男に挑むためになんだかんだいろいろやっていたら、そのかつて「最強だった」男が悪いやつだった、という話。
スレイヤーズうら話
一応、「すぺしゃる」も一段落で、S様と作者による雑談のような形式での後書きになっている。いろいろ書いてあって面白い。

イリーズの旅路

従来までの1話ごとの形式から、前編後編という形に別れたのが、この巻から。 でも、面倒だから、一緒にして解説。
イリーズの旅路
なかなか、根性の入っているイリーズは、両親が事故で死んだあと、祖父のもとに引き取られることになって、その引き取りにやってきたのがリナとナーガ、しかし、祖父のところになんか行きたくない!といっていたイリーズはなにかと逃げ出したがる。が、結局、祖父のところにやってきたイリーズ。実は彼女を付け狙うのは、なんと、祖父の甥の息子?っていうことで、ストーリーはどうでもよいのだが、なかなかあっちこっちにギャグとペーソスがちりばめられていて、面白いと、、思う。
闇の住まう村
暗殺集団を養成する村があった。しかし、平和になって暗殺集団がいらなくなったときに、その必要性がなくなり、その村を別の村として再生させる必要ができた。そこで村興しのために、リナとナーガが呼ばれたのだが、村人たちは、とことん暗殺者としての習性が浸みわたっていて、なかなか普通の行動ができない。そのちぐはぐななか、暗殺者らしく生きたいとする反動的な人々によって、村興し計画に暗雲が、、、。結局どうってことない話なんだが、暗殺者の習性を誇張して描いているところがなかなかお茶目でよろしい。
理由なきえん罪
いきなり、いわれなき容疑をかけられたリナ。特別捜査官のワイザーはなにがなんでも、リナを犯人にしたいらしいのだが、結局、それは、子供を誘拐して、それを魔獣にしてしまうという王国の陰謀を暴くための手段だったのだ、、というあたり。ちょっと話は暗めで恐い。あっちこっちがギャグちりばめてあって、楽しめるが、内容的には、かなりシリアスな話。
暗殺者たちの夜
商売をしている二人の兄弟の片方が、暗殺者によって死の宣告をうけた。その暗殺者とは、ギザルメー。かつての暗殺者の村の出身のものだった。えーかげんで適当なギザルメーはあっさり捕まるが、実際の暗殺は、なんと、、、。ちょっとこれまた暗めの話ではあるが、ギザルメーの馬鹿さ加減と、またまた登場の暗殺村の広報担当ギザンの馬鹿らしさ、暗殺者としての習性などが面白い作品。

破壊神はつらいよ

歌姫の伝説
これは、かなり傑作っていう感じがする作品。どこをどうつっつくと、ぷりぷり乙女ちっくな動く鎧ってものが出てくるのか、っていう感じ。こういうあたりが神坂まじっくなのか。とにかく、美しい声で歌を唱う少女の噂、しかしその少女は実は、動く鎧で、しかも乙女ちっく。で、彼女はお父様を待っているとか、、。実はそのお父様っていうのが、案外悪いやつで、とストーリーはどうでも良いのだが、乙女ちっくな動く鎧の描き方なども含めて、かなり素晴らしい作品だと思う。
白い暗殺者
これはまあ、どってことない作品。リナを暗殺しようとするローザとリナやナーガたちとのしょーもない闘いを描いた作品。最終的に、リナをつけねらっていたのが、人権擁護団体ってあたりが笑えるのかも。
破壊神はつらいよ
つまり、宗教の教義をいろいろ考えていたウィレーネっていう女は、「なんでも破壊する破壊神」ならば、なんの矛盾もない!っておもいあたって、結局、そのご神体というか、拝む対象として「リナ=インバース」を選んでしまった、、。がリナは、まあ普通の人(ってことはないが)なので、なんとかリナを破壊神として信仰するにたる人にしようと、工作を始めたんだが、それを阻止しようとするリナと当然のごとく意味のない闘いが、、という話。結構よくできていると思う。
歌姫の出発
動く鎧のナタリーのその後を扱った作品。ナタリーは歌姫となったが、その後、旅周りの芸人一座とともに諸国を、ということになったが、実はその芸人一座は、もともとナタリーをつくった連中の生き残りで、、という話。うーむ、まあまあかな。

激走!乗合馬車!

すべては真実のために
魔道士協会が始めた情報提供のための新聞、ドラスポ。最初はマトモな記事があったのかもしれないが、結局、ほとんどは嘘とかでっちあげとか怪しい話ばかりが乗る怪しい新聞になってしまっていた。で、その取材につきあうハメになったリナとナーガだったが、湖の巨大魚を追ううちに、なんと、絶滅したという水霊族と出会ってしまう。またまたこんなものがいた、とわかれば、本当に絶滅してしまう、ってことで、リナはなんとか水霊族を救おうと、、。結構良い話だし、できもよい。
脱出!十把一からげ
あらぬ疑いをかけられた城主を救いだそうとしたリナたちだったが、いざ包囲された城の城主を救おうとすると、「部下もみんな助けてくれないなら私一人が助かるわけにはいかん」とのこと。で、全員を助けようとして、がんばる話なんだけど、まあ、どうでもいいか。
激走!乗合馬車!
一つの地域で互いに反目しあう乗合馬車の二つの組合。双方いやがらせ合戦をしていたところに関わることになったリナとナーガ。結局、二つの組合を一つにするために、競争して、勝ったほうが独占する、という方向で話がついたのだが、競争で勝ったのは、ナーガだった、という話。
牛乳哀歌
で、激走!の後日談になるのが、この話。馬車組合をやめて、牛乳配達を始めた元組合長のロバーツさん。ところが、牛乳がなぜか盗まれる。つねに配達中、一缶だけ。で、一時は、かつて馬車組合時代のカタキだったランバートが犯人かとおもいきや、盗んでいたのは、ロバーツのもとで働く女性のメローネ。彼女は、胸が小さいことを苦にしていて、なんとか大きくなりたいと、牛乳をひたすら飲んでいたのだった、、という話。なかなか愉快でペーソスあふれる哀歌となっているあたりがグッド。

家政婦は見たかもしんない

家政婦は見たかもしんない
まあ、家政婦にばけて、とある盗賊団の調査をしていたリナが、途中働いている家の娘(へんな趣味のやつ)にコナかけられたりと苦労しつつ、結局、そこの家政婦全員が盗賊団だったという話。まあ、そんなところかな。
見果てぬ野望のそのために
これはこれでとっても面白いのだが、面白い理由は、なんといっても、一般人には理解不能な論理が、この話のベースになっているところか、、。ナーガの人望とは?木の根に愛され、葉っぱには嫌われているがその理由は青虫が、、とにかく意味不明の論理によって、敵は自然保護団体!ってあたり。最後にリリアン編みってあたりでずっこけてしまう話。ストーリーもしょーもないが、論理の展開がすごいので、是非読むべし!これは傑作の一つではないか。。
宝珠を我が手に
まあ、これも、話としてどってことなく、宝珠を取り合うという話。で、その中にナーガの裏切りがあったりとかいろいろ。まあまあですね。
自由をその手に
見果てぬ野望、、の続編。手芸組合がらみの、、裏組織の?なんだかよくわからないが、最後の技がなかなかすごい。それと、リリアン編みがあそこまですごいものとは!この話は結構傑作の部類に入ると思う。

仰げば鬱陶し

仰げば鬱陶し
これまた面白い話。リナを教育するために派遣された教師たちとリナとの対決を描くっていうか、なんていうか、面白いから是非読んでください!ある意味で、リナの弱点っていうべき、自爆する先生たち、みたいなのがよく現れていて面白い。いやあ、このあたりのすぺしゃるは、かなりぶっとんでいて好き!
PB攻防戦
まあ、いやみったらしい金持ちの令嬢のプライベートビーチの護衛をするリナたちのぶっとんだ話。結局、令嬢の執事が悪玉だったというか。これは、いまいちかな。
もったりとしてコクがなく
これは、ある意味で、すぺしゃる中の最高傑作ではないかと思える作品。まずいものを作る料理勝負。うまいものではなくて、まずいもの、っていうあたりがすごい。しかも、白目をむくほどのまずい料理。しかも、その料理の味の表現がすばらしく、さもありなんと思えてしまうところがすごい。いやあ、傑作傑作!
アメリア・地方漫遊記
めずらしく、アメリアの話。リナは登場しない。やっぱり、アメリアはヒロインじゃないなー。リナのほうがいい。従属的なんですねー。ようはアメリアが悪を倒すって話なんだけど。まあ、そんなところか。
君の行く道は…
仰げば、、の続編。ついに、リナの矯正のための教師たちを送り込んできたグランドールの魔道士協会へと乗り込むリナ、ってだけの話だと思う。途中いろいろあるけど。

ホーンテッド・ナイト

忍び寄る闇
これ、案外面白い。やたらなきわめくお嬢様の護衛をするリナなんだが、敵もなかなかしつこい。で、最後は、なんと、人違い?ってところでオチがつく。でも面白いぞ。
遠き日の決着
子供のころリナにいじめられていた少年が、犯罪組織をつくった、ということで、それをたたきにいくリナ。だが、その組織はたんなる葬儀屋だった。育児ノイローゼの女性やら、いろいろでてきて、面白い。まあまあ、だけどようしょようしょがなかなか凝っている作品。
ホーンテッド・ナイト
雨の中、ようやくたどり着いた屋敷の中で、その屋敷のメイドから、やたらと恐い話を聞かされるリナなんだが、、実際にそこに幽霊やらいろいろ出てきて、中はパニック。実は、、っていう話。これ、凝っているわりには、一発の面白さが出てない作品。まあまあ。
ビースト・ストライク
これまた傑作!って気がする。私の好きな作品の一つ。「忍び寄る闇」で登場のバズウェルが、チワワをつかってリナたちに襲いかかる、っていうのは良いとして、チワワに召喚された魔犬の行動やら、とにかくおかしい。笑える!これは傑作だ!と思う。
さーて、こっから先は、ちょっと神坂先生スランプかなーと思える感じ。これからまた持ち直して面白い作品を書いて欲しいと思う。

エイプリルの事件簿

エイプリルの事件簿
脳味噌腐ったような自称探偵のエイプリルが、実際阿呆で、しょーもないっていうのをベースにしたミステリータッチの作品。なんか面白くないんだなー。リナがピンクのローブをつけてナンボ?っていう感じもするし。あっちこっちに面白くしようとするギャグが入っているんだけど、いまいちノリが悪い。なんだかなー。
プライドオブダークネス
これは、結構面白いほうだと思う。吸血鬼が突然城を作り、しかも集団で町に夜やってくる、ってあたりで、多くの人は恐怖したが、実際は、お行儀練習のための学校をつくっていた、っていうあたり。なかなか笑える話だと思う。トマトジュースに鉄の粉でもいれて温めれば、血を吸わなくても、やっていけるとかいう話は、マジであらゆるファンタジーホラーもので、吸血鬼によって命を失ったものたちがどういう反応しめすんだろうか、って思っちゃうような話。これは、最近の傑作(あくまでも最近の)。
リナちゃん(はーと)おしゃれ大作戦
もともと、ミニサイズの文庫になっていた作品。OVAにもなったんだけど、でもでも、この作品で、最後に登場して闘う二つのゴーレムが、なぜか、双方のおしゃれのポリシーを反映させていないところがバッド。クラシック派とイケイケ派のようなものの闘いなら、ゴーレムもそれに合ったファッションセンスなりデザインになっているべきじゃないのかなー。その点、スレイヤーズごーじゃす?だったかぐれいとだったかの劇場版はよかったと思う。
エイプリルの事件簿2
これはマジで、ミステリー作品。あっちこっちにギャグかましているが、内容としては、ちゃんとしたミステリーになっている。富士見ミステリー文庫に入れても良いくらいのちゃんとした作品だと思う。密室のできごと、そこで奪われたオリハルコンの彫刻は、、っていうなかなかすごい作品。エイプリルの馬鹿さかげんはこのさいどうでもよい。

スクランブル・グリル

眠る宝は誰がために
考古学研究とお宝漁りとの絶妙な中間っていうものを狙った面白い作品。そうそう考古学ってこういうところが恐いと思う。一歩間違えれば、お宝漁り。そこをうまくつついてはいるが、話の筋道そのものはなんだかなー、って感じでイマイチ楽しめない。
スクランブル・グリル
これも、煙の出ない魚焼き網を開発した魔道士に纏わる話。でも、魔道を研究する人が、パトロンをもたないといけない、ってあたりは、なんだか現在の科学者たちと似た境遇ってことで、ちょっと感じてしまうものがある。
呪術士の森
これも、ミニ文庫のほうにあった作品で、結構いけてると思う。不気味そのものって感じの呪術士の女性。あらぬ疑いをかけられた彼女を救おうとするリナだが、なんとその女呪術士は、超ーーーーーーーーー美少女だった!っていう話。それを知った周りの人達の彼女への評価の変化がすばらしい。あと、真犯人が、最後の最後まで名前すらでてこないということで、謎がわかり難くなっている?のがオチャメ。
ヒゲふたたび
眠る宝は、、の続編。同じような話が繰り返すだけのように思う。

小さな濃いメロディ

小さな濃いメロディ
これ、題名だけがグッドで、あとはしょーもない話。みたところ濃くてむさっくるしい親父が、タテゴトをひく、彼は吟遊詩人。だから「小さな濃いメロディ」というのはよいが、はっきりいって、それだけの話のように思う。
仁義なき場所とり
花見の場所取りを頼まれたリナが、ほぼ同じときにあらわれた別のグループの場所取り担当とそーぜつなバトルをする。とはいえ、なんか冴えてないように思う。
巨大生物の森
これも、ミニ文庫もの。兎やらバッタやら、が、それぞれ小山ほどもあるでっかいものになっちゃって、それがしかも逃げ出した、という話。まあ、こんなものかな。
嵐の前に
一人の男が複数の女性にいいより、で、喧嘩するようになった複数の女性たちを闘わせて、それでその闘いの見物料をとるというシステムを開発した男の哀れな最後?かな。なんだかなー。

跡継騒動 森林レンジャー

あー、なんかつまんねー。書きたくなったら書きます。

火魅子伝

そもそものきっかけは、「ヨーコ」もしばらく出ないし、それに、「スレイヤーズ本編」も終りそうだし、っていうころになって、いろいろ物色しているときに、別方面で邪馬台国論争やっている都合上、自分でも、邪馬台国論争がらみの小説でも書こうかなーとおもって、かといって、歴史小説的なマトモ系だと、なんか重そうだから、ってことで、火魅子伝を手にしつつ、でも、ゲーム版はイマイチだったよなーとか思ったりもして、でも、なんとなく、最初くらいは読んでみるか?ってことで、最初たしか買って、出ている3巻くらいまでイッキに読んだら、止まらなくなりました。さて、これからどうなる?どうなるの?ってかなり期待もしているシリーズです。

いまんところ、全部で6巻まで出ていて、話は結構すごい方向にいっていて、そろそろ本格的に、邪麻台国が復興するのか?ってところにきていますけど。さーてこれからどうなるのでしょう。

火魅子伝1

まずは導入です。古代の九洲にいってしまった、九谷と、まあ、最初に出会うっていうのが、この、アイウエオ三姉妹。私としては、このアイウエオ三姉妹が、なかなか好きでして、とくに、羽江のすっとんきょうなところが、とても好き。彼女にはもっともっと活躍してほしいところです。それに対して、彼女たち三姉妹が支持している、清華が、どうも、いまいちぱっとしないっていうか。その意味では、伊万里のほうが、はっきりいって、活躍しますね。考えてみれば、この1巻にして、只深も出てくるし、紅蘭も出てきているんですね。

火魅子伝2

さーて、いよいよ挙兵した九谷たち邪麻台国復興軍が、当麻の城を落そうと策略をねって、、ってところです。戦略ゲーム的な内容もよく含んでいて、面白いです。そして、藤那もまた、活躍を始める。只深たちと、紅蘭もまた、合流して、、。

火魅子伝3

ここで、志野の登場です。で、そこに、藤那たちが合流。なにやらちんたらしていますが。さてさて、策略としての、当麻攻略の作戦は、まだまだ始まったところ。戦闘シーンもなかなかきっちり描かれておりまして、戦記ものとしてもよくできているって感じ。

まあ、この巻は、4への橋渡し的で、そのオゼンダテ的なストーリーなんですが、それでも、藤那たちの、志野のグループへの参入の過程がなかなか面白く描けているとおもうし、ってこれぞ舞阪流のお約束的ストーリーではあるけれど、面白い。

火魅子伝4

志野と、藤那のグループが、あっさりと当麻を占領して、邪麻台国再興軍を起こしてしまう。で、さらに、只深とか、紅蘭たちと、九谷たち復興軍が合流。ついに、本格的に大勢力になるってところが、この部分です。ただ、このあたりで伊万里がちょいと脱落しているのが可哀想。

さて、この部分での面白さは、なんといっても、いかにも舞阪ーって感じのする、藤那と志野たちによる当麻の街の乗っ取り作戦。これって、アニメにするとかしちゃったら、当然のごとく、18禁の映像になっちゃうよなーというもので、ちょっとすごいけど、小説だからいーかーというような。

それと、もちろん、九谷たちの活躍っていうか、彼はどってことありませんが、紅蘭、紅玉親子たちの活躍もまた素晴らしい。結構見所が多いし、これで最初のストーリーが終るっていう感じがします。

火魅子伝5

これは、えんえんと、マンダラゲの話。伊万里が九谷を襲ったことで、虫を下すための、マンダラゲを山まで取りにいく途中のなにやらいろいろが書かれているのがこの巻。

虎桃の登場っていうのもいいですね。この「一見、とろいようで実は」系の人物っていうのはなかなか描くの難しいようで、案外お約束パターンなので簡単なのかもしれませんが、彼女、結構いい味だしています。今後の活躍が楽しみ。

火魅子伝6

さーて、ついに、その当麻に、狗根国軍が大挙してやってきた!ってことで、どういう対策をねるか、そして作戦発動!っていうのが、この6巻。

火魅子伝7

今回は、最初にバニー魔人三姉妹登場!で、どうやら早速8巻で大活躍の予定。久谷たちは、なんなく二つの城塞都市を落とし、でこれからってところで、なにやら、もうそりゃー、大変なところです。魔人!で、問題は、まだはっきりわからないけど、紅蘭が死んじゃったのかしらん。

火魅子伝8

えっと、結局、7巻でのすごい九谷の危機については、あっさりバニーさんがなんとかしてくれたし、香蘭も生きていたよーだし、さらにへんなのも加わって、話はさらにさらにです。で、どうやら、なんだかんだいって、火国は制圧してしまったのかな。 今回は、快進撃の巻だったということで。でも、ちょっと話の速度遅くないかい。

火魅子伝9

あの、なんか、よくわからなくなってしまいましたです。一応読んだのですが、そして、おもしろいと思ったのですが、ストーリー、全然進んでいないのではないでしょうか。はあ。今後、また最初から読み直してみないといけませんですね。

火魅子伝10

いきなり終わるかぁ?ってことで、10巻にして、いきなりおわりました。しかも、まだまだ話としては、中盤でしょー。しかも、その終わらせるやりかたそのものもかなり話はしょっていて、これまでのたーっと進んできた話が、いきなりぎゃーっと進んで終わりみたいな。うーん、次はやく。

清水文化のシリーズもの

気象精霊記

えっと、以前から、なんか気になっていた、清水文化のシリーズ、気象精霊記、今回なんとなく手にとって、よーし、買ってやろう!ってことで、最初の一巻を読みました。

第一印象「うーん、ファンタジア文庫の無駄使い」な感じ。なにがおもしろいんだろう、でも、なんか、おもしろいかもしれない、よくわからないから、二巻以降もかってやれ、ってことで、五巻まで買ってみました。いや、なんかおもしろいですね。はまりそう、、、。気象関係詳しい人が読むともっとおもしろいんでしょうが、たしかにこういう世界があってもよいかも、って思うような。

たんなる、酒飲みのぐーたらが、あーだこーだいっているだけじゃんか、と思うんですが、技だすときの、10の18乗ジュール!とかいうあたりも、なんともすごい。そんなんで撃ち合って、大丈夫なんかいな?と思ったり。

科学的な考証は、できているようで、でたらめな感じも。そもそも、ミリィとか、ユメミとかの体の大きさって、どれくらい?とかいろいろ思ってしまうんですけど、よくわかりませんね。めちゃくちゃ、だけど、なんかおもしろいっていうか。

正しい台風の起こし方
とりあえず、ファンタジア文庫の無駄使いな感じがしました。なんだかよくわからない意味不明。気象の話で、それをあやつる精霊たちがいて、っていうのはわかった。でも、だからどうした?とか、キャサリンなんていうとんでもないのがいて、それが許されていて、とかいいつつ、ノーラの「ですのね」なしゃべり方はなんか耳について。で、それぞれがそれぞれ、特徴のあるしゃべり方して。まあ、話がなにやら妙ですし、変ですし、だから、どうした?っていうのもあるし。5巻まで全部読んで、また読み返すと、今度は、世界観がよくわかっているので、なんかすんなりいけて、おもしろい気もしますが、だから、どうした、っていう感じもするし。

爆弾気分の低気圧
一般に、最初の1巻は、ファンタジア大賞への応募作品がベースなので、そこから先に、今度は続けるために、いろいろと設定が複雑になる、っていうのは、どのシリーズでも共通ですね。ブギーポップも、最初は、統和機構なんて出てこなかったけど、次からはしっかり登場する。リングテイルも、最初の一巻だけが完結で、それから先は、別のストーリーが延々と続く。で、5巻で終わり。スレイヤーズも、そういう感じがしたかも。で、これも、特2とかいう近衛なんちゃらの敵らしき存在がでてきて、っていうことで、話がおもしろくなる、っていうか。一般に、敵が明確になると、ストーリーはおもしろいが、一方で、なんか具体化しすぎて、おもしろくない、っていうのがあるんですが、この気象精霊は、なんか、最初に、そもそもキャサリンという敵のようなそうじゃないような、がいたんで、またそれが、ちょっと複雑になっただけ、でまあ、どうでもよいので、結局、どうでもよい感じで、おもしろくなったと思います。

うかれ頭とサクラン前線
はい。大規模お花見の話ですね。で、敵の襲撃、っていうのは、そういえば、宇宙戦艦ヤマモト・ヨーコでも、そういうのがありましたか。今回、ちょっとだけ残念なのは、雲の上の宴会で、どうやって桜を見ているのか、っていうあたりの部分。うーん、なんとなく、この清水作品の気象精霊は、ビジュアルイメージがいまひとつピンとこない。そういうシーンが多いですね。一方で、キャラクターそれぞれの演出はなかなかよくて、誰がしゃべっているのかかかれていなくても、口調から、だれなのか一発でわかる。そういう配慮もあって、話術的なものが主なのかな、、ですのね。ま、このあたりから、さーて、どうなるか、っておもったけど、この巻も、まあ、そこそこのラインでしょうか。

海底火山とラッコ温泉
このシリーズ、ここで一気におもしろくなったように思います。戦いも派手だし、海底火山とか、そういうのがからんで、話のスケールも規模がでかい。地震の制御の話もなかなかこっていて、おもしろい、っていうか。たんなる気象だけでなく、いわゆる、その気象庁のからむところは、なんでも取り込もうっていうあたりがすごいですね。 しかも、敵であるフェイミンの知能的な行動も。いやね、いつも、こういう妖怪、精霊、魔物系の話って、最後は、体術勝負っていうか、ようするに、体でアクションで戦って、っていうのが多いんですが、このシリーズ、そういう要素もふんだんにあるにはあるが、そうじゃなくて、気象をあつかう、戦い、なんていうか、地球全体を将棋の盤面みたいな感じで、敵対するものどうしが、その盤面上でいろいろな手段で、戦う、先まで読んで、とか、そういうのが結構おもしろいように思います。

思惑違いの流星豪雨
で、このすごい!って感じになってきたのが、もう宇宙規模の話。流星雨をふらせて、地球の気候改造を?みたいなもので、なんか本当にすごいなーと思うんですよ。しかも、一方の、フェイミンが必死で先の先まで読んで行動していて、それでうまくいっていたのが、最後は、ユメミやミリィの大間違いとかとっさのでたらめな判断とかで、うち破られるあたり。なかなか頭脳戦が中心でおもしろかったです。いやあ、またおもしろいシリーズを発見してしまったもので、富士見ファンタジア文庫、奥が深いですね。

お月見試験とホゴ活動
えっと、前作までで、フェイミンさんの反乱っていうか、そういうのが終わりまして、一応、気象変動誘発局のことは終わったというわけで、今回は、自然保護団体との対決?ってことになっていて、そこに、精霊の資格試験の話題が盛り込まれています。 うーん、ユナちゃんてば、絶対に台風の目で、お月様ってことになるんだと思っていたが、そうではなかったかぁ。さて舞阪洸 "御手洗学園高等部実践ミステリー倶楽部"「亜是流城館の殺人」 において、弁証法的少年漫画というのがでてきて、昨日の敵は今日の友、ますますパワーアップして、っていう話があったけれど、このシリーズもそのあたりはきちんと路線としていっているようでして、フェイミンさん、多少言葉がなまっていますが、それはさておいて、ミカタになったらしいです、しっかりと。しかも、スーちゃんとかも出てきて、さらにクミンちゃんとか、なにやら、とってもスパイシーですが、それはさておき、たくさんの人が登場。で、思った通りに試験にはみんな全滅っていうことで、あ、ネタばらししちゃった。

もっとも、今回の話を読んだあと、この種の小説に詳しい同僚に話したら、「へえ、お受験ものですか?そりゃネタがつきはじめていますね」とかいう談話。うーん、この気象精霊どこまで続くのか、、、。

禁酒、禁宴、禁休事態
ちくちくちく、いいですね、刺激が、この、なんつうか、小市民的なちくちくが結構たまらなくなりました。精霊の世界がむちゃくちゃ階級主義で、年功序列もなく、で、偉い人は本当に偉い!ってことで、はみ出たやつは本当にアホ、で、そのなかで、かなりのエリートのヒロイン「ミリィ」が、お姫様のユメミとともに、、、。であっちこっちに、ちくちくとエリート主義とか、階級的なことがちりばめられています。どうやら、「思惑違いの流星豪雨」あたりで、宇宙規模でがんがんとばして、発散したので、今後しばらくは、まあ、ぷらくてぃかもありましたが、ちくちくと人間社会のひずみと悲哀みたいなものが続くように思います。いやあ、たまらんなぁ。

ラジカルあんてぃ〜く

このあとの、ヘッポコあんてぃ〜くと同様、骨董屋の若主人(代理)雪兎と、幼なじみ(本人は彼女になりたい)加々美ちゃんと、骨董屋に住み込んでしまった妖精アニス、精霊シズク、そして、っていうめんめんが繰り広げる妖怪オカルト系なアクション?というかなんというか、です。
魔人を呼び出すドジ妖精
始まり方が、いきなりシリアスで、さらに、ヒロインたる加々美ちゃんがいきなり病室で、入院中、とか。元気だけど、病気、それも重病。うーん、まあ、とにかくこのシリーズはシリアスなのです。アニスはドジだけど。それにしても、いろいろと妙な設定をだしてくれまして、あの、ワインをかけると、あーなるあんなものとか、こんなものとか。もっとも、いま一つギャグにおもいっきりがないように思うんですけどね。

森の女神とドジ妖精
なーるほど、と思わせる。妖怪博士と、彼のいる山を取り巻く見えない、そして、妖気すら感じさせない妖怪と、、、、。シリアスと、ギャグの分かれ目がひとつぱっとしませんのですが、でもまあ、ストーリーの進み方も、テンポもよくて、最後はなかなか科学的な終わり方をするあたりがなんともいえません。

ローマ金貨とドジ妖精
だんだんと話が進展してきて、っていうか、ここから新しい話が始まるというべきでしょうか。なにも進展していないようにもおもいますが、カーリンさんもだんだんといろいろ関係してきたし。まあ、とにかく、ローマ金貨です。それも、南米から出土の、、。発想もなにも、なかなかおもしろいですが、ローマ人のお名前、いけませんね。あれはローマ人ではありません。ラテン語の女性の名前っていうのは、それなりに決まりがあって、、ですね。

伝説の鍵とドジ妖精
で、上のローマ金貨の続編という感じで、話は進展。あっちこっちを旅して、アンフォラの壺を探す旅、、。少々乱暴な事件もありますが、それも、ローマ金貨以来ってことで、いよいよ次くらいに、一応の完結を見るのでしょうか。

聖なる山とドジ妖精
うーん、前から買ってあったので、読んだつもりになっていて、もう一度最初から読み直したら、まだなんか、読んだことない内容がでてきて、あっそう、っていう感じで、結局、思った通り、終わってしまいました。ただ、加々美の霊障については、いったいなんなのか、そのあたりはよくわかりませんでした。が、とにかくそれも、アニスのドジで、、、。うーん、このシリーズ、ストーリーとかそういうのもまあまあだけど、結局は、作者のちょっとまっこう臭いようなうんちくが面白いと思えば、読めるかな、という感じ。その意味では、気象精霊と同じかも。いずれ、このアンティークと、気象精霊がくっつくと、どうなるんでしょうか。シズクに対して、コズエちゃんとかも登場したりして、、、。

ヘッポコあんてぃ〜く

ラジカルあんてぃ〜くの、2,3年前くらいまでの話で、短編集ってことだから、ちょうど、スレイヤーズに対するスレイヤーズすぺしゃる、の関係と思って良いかもしれません。加々美ちゃんが、まだまだ全然元気なので、読んでいると、こっちのほうが、なんか元気が出てきます。話もしょーもないし。

ロケットガール

なんか、前から気になっていたのだが、どうも、1巻から読もうと思ったときには、1巻がなかなか手に入らず、結局、そのままになっていたけど、秋葉原にいったら、手に入ったので、早速三冊全部読んでみました。おもしろい!

久しぶりに、科学的な本当のSFっていうか、その、ふざけているのはおいといて、話はしっかりと科学的根拠に基づく、それも、ニュートン力学。あ、身体ぴったりスーツの素材やロケットの固体燃料については、多少なりともぶっとんでいますが。

ってことで、おもしろいです。もうだいぶ前の作品ではありますけれど。

野尻抱介のシリーズ

ロケットガール

ハネムーンベビーとして生まれた女子高生森田ゆかりは、ハネムーンのときに失踪して行方不明の父を探して、ソロモン群島にやってきた、、のはよかったが、そのソロモン群島で、日本のチームによる、有人宇宙飛行の計画がスタートしていたのだった。

打ち上げの負荷を小さくし、燃料節約、エンジン性能節約のために、なんとしても、体重の軽い宇宙飛行士を必要としていた宇宙飛行チームは、やってきた森田ゆかりをそのまま宇宙飛行士にすることに決定。さらに、彼女の父は、ソロモン群島で、なんと村の酋長をしていて、そこには、たくさんの妻と子供たちが。そんな一人が、ゆかりの異母妹になるマツリ。彼女も、ゆかりと同じような体型で、宇宙飛行士にぴったりということで、二人して宇宙飛行に出ることになったのだが、、、。

のっけから、事故やら災難続きなのを、勇気とむちゃくちゃながんばりで、なんとか有人宇宙飛行を実現させるまでの話。

天使は結果オーライ

ひょんなことから、結局、ゆかり、マツリに続いて三人目の宇宙飛行士に、ゆかりが在籍していた高校の三浦茜がくわわり、ついに、二人で宇宙飛行をすることになって、というお話。とんでもない過酷な訓練で、はたして体の弱そうな茜は耐えられるのか、というような形ではなしは進む。

私と月につきあって

日本のチームに対抗して、フランスのアリアンロケットのチームも、若い女性ばかりの宇宙飛行士のチームを作り、なんと、月までの有人飛行をもくろんでいた。アリアンのチームだけではうまくいかないとばかりに、ゆかりたち三人も補佐としてチームに加わることになったが、はやくも、ゆかりと、アリアンガールズのリーダーのソランジュとの間には険悪なムードが。

しかし、アリアンガールズのメンバーたちが次々と妊娠してメンバー欠員となることで、結局、ゆかり、マツリ、茜の三人も月までいくことに。そして、最後には、ソランジュとゆかりの連携によって、なんとか月旅行を成功させる、っていうところまでの話。

まあ、最後のほうは、かなり無理っぽい話はあるものの、それでも、なかなかおもしろい展開で、最後の最後まで飽きさせないものでした。でも、みんな地球には戻っていないので、これからどうなることやら。ま、大丈夫でしょう。


それゆけ!宇宙戦艦ヤマモト・ヨーコ

とりあえず、工事中。なんか、マトモにレビューやるとなると、最初っから全部読まないといけない感じだから、ちょっと先になるかも。夏休み中に全部読もうかなー。それも疲れるかなー。

久しぶりに、Opt でましたね。ヨーコが戦艦乗りになるきっかけとなった最初の最初のところが語られていますね。


旋風のカガリ

ジャポネスクファンタジーです。よくわからない。一応全部読んだのだが、なんとも妙な世界でして。私自身、ジャポネスクファンタジーはあこがれるのですが、これは、なんというか、つまり、弥生時代の日本に近代イギリス軍が攻めてきて、という話ですかね。うーん。

エンジェル・リンクス

華僑系財閥がつくった宇宙戦艦のなんつうか、人造人間の少女が、あ、いっちまった。おもしろいんですよ。案外楽しく最後まで読める、スペースオペラ系ファンタジー。アニメ版がどうもイマイチでして。

ロスト・ユニバース

神坂一作品としては、イマイチかな。シェリフスターズのほうがおもしろいと思います。なんか、スレイヤーズの世界を宇宙に広げようとして失敗している、でその失敗の原因は、やっぱりSF的感覚がいまいち作者に欠けているんじゃあないかって。その意味では、日帰りクエストのほうがおもしろいです。

狗狼伝承

一応、全部読みました。新城カズマ作品。どくとくにすごいし、雰囲気はなかなかなんですが、なんか破綻しているような感じがしなくもない。もう一歩な作品ですね。シリーズ全体。うーん。時間やモノをとばすことのできる力をもった少年と、その力を自らうけてしまった少女が、みたいなよくあるジャポネスク学園ファンタジー系なんですが、やっぱり朱月宵三郎シリーズ(富士見ミステリー文庫)のほうがいいなぁ。それから、この方、ラテン語やらドイツ語やら、いろいろつかってすごいですけど、漢文はどうもいけませんね。語彙がめちゃくちゃ。あれじゃあ漢文として読めませんです。

ミュートスノート戦記

一応、全部読みました。これは、かなりレベリオンに近いかな。珍妙な生命体をうちこまれた少年が変身できるようになって、そしてそういう危ない生命体みたいなものをつくっている連中と戦う、というありがちな話です。麻生俊平作品といえば、お宝シリーズとか、無理は承知で名探偵みたいなものを読んでいたので、ちょっと意外な感じのシリーズでした。

ドラゴンマーク

妖魔夜行とか、百鬼夜翔で中心的な友野詳作品ってことで、どんなんだろう、と思って読んだんですが、なんかイマイチ。一応出ている分は全部読みました。まだ全部終わっていないので、終わるまでは読みます。平行世界における自分の人格や能力を実現して、さらにいろいろな平行世界にでかけていって、そこで事件を解決する、というような少年探偵団みたいな人たちの活躍を描いていて、しかもその核には、現実世界で恋人?ってわけじゃあないけどな少年、少女が、平行世界においてはどうやら敵味方の関係になっているようなところがあって、それで話が面倒で、みたいなところなんですが、毎回ストーリーとしてはおもしろいのだけど、なんか中心になにもないような感じがして。

秋口ぎぐる作品

まず、秋口ぎぐるのデビュー作品は「並列バイオ」。これはすごい作品でしてねー。もう大変。ちなみに、この小説を会社の後輩に貸したら、読んだ後熱が出た、とかで大変だったとか。とにかく、精神をぐちゃぐちゃにゆさぶるようなとんでもない文体と「第二宇宙速度ガエル」に代表されるようなとんでもない概念との間で、読み終わるとすっかり疲れてしまうのが、この作品。で、そのあと、ファンタジア文庫では、「粛正プラトニック」で、二作品。これもようするに秋口ぎぐるのすごさがあるんですが、その意味では、「南国少女の海底戦艦!」はなんとも変ですごくて、おもしろいです。「少女と嘘とボストンバッグ」は、イマイチ。で、今度「バレッツ&バンディッツ 楽園の棺」が出ましたが、これもまたぎぐるテーストな作品でした。まあ、とにかくぐりぐりごりごりと文章を脳に擦り込むようなすごさが魅力でして、でもってぐあわわわんと脳にくる作品が多いです。

アンジュガルディアン

えっと、これ結構いいんじゃあないですか。年見作品は富士見ミステリーでもでましたが、この作品はなかなかいいです。ハードなファンタジー。しかも舞台はフランス近代ってところ。マリーのけなげさもいいし、そして人間の猟奇性を出しつつ、なんともいえない世界を作っています。今後も期待の作品。

エレメンタルカナ

富士見ミステリーのほうでは、「天地未来シリーズ」を書いている田村純一の作品。まだまだちょっとわかりません。十分なプロットがあるんでしょうが、ちょっと技巧にはしりすぎたストーリーっていうか設定っていうか。うーん。なんとも。

天山疾風記

新人さんだそうですが、この松下寿治ってどこぞの大企業の名誉会長みたいな名前の方ですが、漢代の実際の歴史に登場する人物を主人公に、その活躍を描くってことで、なかなかすごいですね。本格チャイニーズアドベンチャーな世界でしょうか。これからもどうなっていくか、読みたいです。いままで光のあたっていない歴史のスポットに架空でもいいから、ヒーローを生み出すあたり。おもしろいです。
Last modified: Mon Aug 30 02:47:11 JST 2004

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おわり