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1.フランス到着 ( 98年 10月 )

フランス到着、その日のホテルを予約してなかったので、日本でリスットアップした安ホテル7件に空港から電話した。どこからも満室だ、と言われてしまった。しかたなくパリにでてから足で探すことにしようと思い、パリ行きのバスに乗ることにした。いつもと到着ゲートが違い、勝手が違うのでうろうろしていたら、韓国の人が話しかけてきた。
「△○!?☆..」どうやら私を韓国人と思って話し掛けているようだ。しかし、彼は車で来ていて、どうもフランスに慣れている様子だ。フランス語で話す、「私は日本人で、パリへ行こうと思っているんだ。ホテルも探さなければならない。」そう言うと、彼は知合いの韓国人の経営の宿(フォワイエ)へ車で案内してくれた。

フォワイエにつくと、韓国人しかとまってなくて、料金表などもすべてハングル文字で書いてあった。部屋には小さな2段ベットがたくさんあり、全部で8人とまれるようになっている。ついたてで仕切ってもう一部屋作ってあり、そこにはフランス人がすんでいた。同室には韓国人が一人と、そのフランス人がいて、少し話をした。外人はみんな英語が話せると思っていたが、韓国のこの人はあまり話せないようで、英語を話せないのは日本人だけじゃないんだと安心した。8月という単語を思い出すのに一生懸命考えていたもんね。また、フランス人の方は昔、日本語の勉強をしていたが半年で挫折したと言っていた。

それにしても同室の韓国人の彼が話せる日本語が、「私は韓国人です。」だけ、というのがおもしろい。
彼は8月からヨーロッパ各国を旅しているが、いつも「すみませ〜ん。日本人ですか?」と助けを求められるので、その答えを覚えたそうだ。

次の日は、フランス人住人と彼の友達フランス人2人と私とホームページのお客さんの5人で食事をして、楽しくすごした。いきなり、出会いがたくさんあった。これからの生活が楽しみである。



 
2.ボルドー到着
朝のTGV(新幹線)でパリを発ち、ボルドーへと向かう。ボルドーではインターネットで調べていた安旅館にとまった。壁は壊れ、なぜか動物臭い。
まずCROUS(大学の生協のようなもの)でアパートのリストをもらい、アパート探しからしなくてはならない。ホテル暮らしを永くするわけにもいかないしね。
まず町を知ることから始めようと歩き回った。大学はどこか、買い物はどこがいいかなど。とうとうこの日は大学を見つけることができず、町の地図を買った。地図で見る限り歩いていくには遠すぎる距離だった。その日はアパートも見ず、何もしないまま、17時くらいには宿へ戻り、少し休むことにした。それにしても臭い宿だなあ。

少しベッドで横になると、いつのまにか眠っていた。目が覚めると夜の12時だった。ん?よく見るとベットの横で猫が体をぺろぺろして、私のほうを見ているではないか。猫といっしょの部屋に寝るのはいやだったので、(日本では猫を飼っているが必ずベッドにあがってきていっしょに寝たがるのです。)追い出そうとしたが、ベットの下に入り込んでいて、なかなかでてこなかった。ホテルの人は良さそうな人ではなかったし呼ぶ気にならなかったので、まあいいかと思いまた眠りに就いた。
しかし恐れていたことが起こった。寝ていて突然猫が私の上に飛び掛かってきたのだ! びっくりして目が覚め、ガバッ!! と飛び起きた!! 猫もびっくりしていたが、私もたまったものではない。
もう寝るのもいやだったし、少しパソコンをいじっていたら、猫がベットの下から出てきて、ドアの前に来た。きっと猫も外へ出たかったのだろう。やっとのことで猫を追い出し、また一眠りした。



 
3.住居決定!

アパート探しをするが、どうやって契約をするのかも分からないし、どこがいいかなんてもちろん分からない。
CROUSでもらったアパートリストのうち、値段と場所がいい物件をピックアップして、3件電話でアポイントをとり、実際に部屋を見せてもらうことにした。
訪問日までは土日を挟むので、またホテルに滞在しなければならない。
このホテルでの滞在の期間というのは、電気の契約は?電話は?学校の場所は?銀行の口座は?滞在許可書の申請は?など、いろいろ分からないことばかりで、不安な日が続いた。不安で夜も眠れない。(単なる時差ボケかもしれないけど...)ちなみに前の汚らしいホテルよりきれいで、猫なし、値段はいっしょのホテルへ移りました。

実際アパートをみて、場所は町の中心、値段は安い、しかし小さい、アパートに決めました。月1000F(2万円くらい)で、広さ15m2、大学へのバス停まで歩いて5分以内。
契約の際は契約書を書きますが、私がきちんと家賃を収められるかどうか、向こうは真剣に調べてきます。自分の銀行口座の残額、フランスへくる際に両替したトラベラーズチェックの計算書など全部見せて、支払能力はある!と一生懸命説明しましたが、まったく信用してくれません。
結局、トラベラーズチェックの計算書のコピーを渡し、家賃を3ヶ月分前払いして、保証人を立てて、やっと納得してくれました。
保証人はフランスに住んでいる人でなければならなかったので、前の旅行でお世話になったk子さんにまた、お世話になることになった。(私にとっては、恩人みたいな人だから、あまりこういうことを頼みたくないんだけど、他に誰もいないから、仕方ない…)
しかしアパートが決まって、ひとまず ホッ、とした。まずは第一段階突破!!


4.フランスのしごと

アパートが決まっても、やるべき手続きが多く、不安は消えない。
電気、電話、滞在許可証申請、銀行口座開設、郵便など。一番気になるのは滞在許可証の申請である。なぜか?それは各都市により必要書類や申請場所が異なるため日本で情報を仕入れられなかったこと、滞在許可証がなければ長期滞在ができないこと、からである。
申請のためには、銀行口座開設の証明証が必要だったので、まず銀行に行き、口座を開設した。フランス語がよく分からないため、40分くらいかかってしまった。
使い方を説明してくれるのに、時間がかかったわけだが、外人にもきちんと分かるまで説明してくれるのはすばらしいと思う。適当に終わらせないし。プロフェッショナルですね。
結局は許可証の申請は意外と簡単に済み、仮滞在許可証をもらった瞬間、やっと、安心した。あとは楽だ。

実際、電話の契約も簡単だった。しかも日本にかけるときに25%割引できるサービスもあり(10F毎月払う)その申し込みも簡単にできた。楽勝!楽勝!
これで、遠慮なく日本へ電話ができる。割安の夜にかければさらに得する。だから実際遠慮なく国際電話かけましたよ。実家、友達の家、プロバイダーへ問合わせなど。割引だから安心!

しかし不便なところもある、電気代を銀行口座から引落とすように申し込んだら、2ヶ月後から引き落としされますだって。結構こういう手続きと言うのは時間がかかるようですね。データの登録に時間がかかるのかな?

2週間後、電話会社(フランステレコム)から郵便で案内が来た。
「国際電話割引サービスにご登録いただきまして、ありがとうございます。早速ですが、あなたは12月10日よりこのサービスの適用を受けることができます。」・ ・ … ???! ガ〜〜〜ン。(現在は10月30日)

フランスではこういうデータの登録を要することは、時間がかかるようです…



 
5.フランスでのウイークエンド

フランスでもウイークエンドと英語で言う。まず完全に日本と違うのは、日曜日は、ほとんどの店が営業してないということだ。デパート、宝石店、時計店、食料品店、おもちゃ屋など。土曜日は道が見えないくらいのたくさんの人が集まる商店街も、シャッターが下ろされ、通りには人がほとんど歩いてなく、静かなものだ。まるで、廃虚の町を歩いているような気分になるほど、さみしくなってくる。
土曜日は、逆ににぎやかで、明け方まで町には人が溢れている。
バーやディスコには、人が店に入りきれないほどあふれている。

というわけで、先日パブに行きました。
同じアパートのフランス人とその友達全部で8人で行きました。パブはバンドの演奏があっていて、すごく盛り上がりました。演奏がはじまると、みんな拍手をしたり、叫んだり、日本のように静かじゃないんですよね。さらに盛り上がると、踊りだす。私が行ったところは、従業員が、盛り上がってきたなとみるとテーブルを移動して、少し踊れるスーペースをつくる。そして、こういう風に動けとか、指導して、みんな(といっても踊る人は数人:人が多いから、全員は踊れません)でまとまって踊れるようにしている。
日本では、盛り上がるのは数人だし、客も若者ばかりだけど、老いも若きも、いっしょになって盛り上がる。
あ〜楽しかった。

ちなみに、アパートの住人と外出するのは初めてで、部屋で飲んでるんだけど、コルク抜きがないから貸してくれ、といわれて、話しているうちにいっしょに飲もうということになったのです。
私のアパートは安いせいか、学生しか住んでいないのでこういうこともあるんですね。
サラダを食べるときに、使っている食材の名前を全部フランス語で言わされました。



 
6.フランスでスポーツを!

最近運動不足が気になり、昔クラブでやっていたバドミントンをすることになった。
そこでフランスのバドミントンの感想を少し。

フランスは日本ほどバドミントンが盛んでない。それでも5年前くらいにフランスの世界チャンピオンが誕生したことから競技人口は増えているという。けれどフランスの世界チャンピオンって誰だっけ? そう言えば、インドネシアの選手が(名前は忘れたが)フランスに留学かなんかで来ていたような気がする。

だから、あまり盛んじゃないから、日本とは環境も違うのである。
私がプレーしているのは大学の施設で、他に町のクラブも訪れてみた。
まず体育館、床はコンクリートだ。コンクリートはやりにくい。
当然床が硬いから、運動不足の私は十分なウォーミングアップが必要である。ひざを痛めたくないし。
それにコンクリートだと滑りやすい。砂が溜まってきて、すぐに滑りやすくなる。木の床のようにモップをかけたり、雑きんがけすることができない。
羽根は、ナイロン球をけっこう使っていたりする。水鳥の羽根を使いたければ自分で準備しなくてはいけない。クラブではナイロン球しか準備しないのだ。
レベルとしてはやはり日本の方が高い。
だいたいテニスをやっていたけどバドミントンもはじめた、という人が多く、テニス打ちだ。
それでも、なかにはうまい人もいて、楽しい。シングルスは、みんなひたすらに力で押すタイプ。激しく動いて、スマッシュを打ちまくるタイプ。バドミントンは性格が出るスポーツといわれるが、負けず嫌いのフランス人の性格がよく表れていると思う。コースをうまくつき相手を動かすタイプには出会った事がない。
まあ、探せばいるんだろうけど。
ダブルスは、男女で組むときは、女の子が前で、男が後ろで打つ。ローテーションはしない。
プレーのフランス語
羽根のことを volant (ヴォラン) と呼び。点数を数えるときはフランス語。アウト、インはそのままアウト、イン。うまいプレーをすると、C'est joli. (セ ジョリ)と言われる。

フランスでバドミントンをするには…
まず町でラケットを持ってる人を見つけたら話しかけて、ついていこう。そして、実際プレーするには登録が必要だ。申込書、写真、会費、Certificat Medicale(健康診断書)をだせばいい。ちなみに会費は参考に町のクラブでは1年分で360Fだった。

7.フランス名物グレーヴ

グレーヴとは、ストライキのことである。
もともとは、フランス語で小石という意味で、パリに昔、グレーヴ広場という小石を敷きつめた広場があり、ここに労働者が集まり、ストライキをしたことから、グレーヴというようになったらしい。

日本にいるときは、ニュースで見て、よくやるなあ、なんて思っていたけど、実際住むと大変な事である。
学校、美術館、役所、鉄道などいろんな物がグレーヴをする。旅行に行こうと思って駅に行くと"GREVE"と書いてあり、電車がほとんど動いていない。帰りの事を考えて、出発を見合わせる事もしばしば。役所に行くと"GREVE"と書いてあり建物に入る事さえできない。

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8.バカンスの時期

今年は12月18日からクリスマス休みだ。バカンスの始まりだ。
皆家族とすごすため帰省しはじめる。12月のあたまくらいから、町にはあちらこちらにイルミネーションがともり、田舎の小さな教会では、教会とまわりの木に明かりが灯るのだが、あまり周りに明かりがないせいもあり、本当にきれいだ。店はどこに行ってもクリスマスのサンタのお菓子やプレゼントが並んでいる。そして、クリスマスが近くなると、みんな自分のバカンスの計画を話し出す。店は営業時間を伸ばし、日曜日に開ける店も増えだす。 18日の今日は、町で聖書を売る店がでてたり、公園でクリスマスツリーを売る人などを見かけたりする。ツリーはもちろん本物の木だ。
午後は町の買物通り「サント・カトリーヌ通り」には親子ずれやカップルが町に溢れる。いつもの土曜日よりもさらに人は多いようだ。ゲーム売り場、本屋、CD屋、模型屋どこに行っても人が店に入りきれないほどいる。通りにはクリスマスの音楽が鳴り、(たぶん)讃美歌を歌う人たち、サンタの衣装を着た人など、もうすっかりクリスマスムードだ。
出店の人たちの声も普段より威勢がよい。
今からどんどんクリスマスに近くなるが、町はどうなるのだろう。
楽しみである。
この人の数を見るとやはり日本は不況なのかなあと思ってしまう。

私はパリでクリスマスを過ごす予定である。きっときれいだろうなあ。




9.大晦日

ボルドーには結構日本人が住んでいる。滞在許可書を得る為に留学している人もけっこういるが、やはりワインの勉強でという人も結構いる。そういう人たちと飲むのも楽しい。
大晦日(レヴェイヨン)を彼らと過ごす事になった。メンバーは日本人ばっかり6人。

手作りのフランス料理、ブイヤベースなど、を肴にワインを味わう。ワインの選択はもちろん専門家に任せる。安くおいしいワインを選んできてくれる。こっちではワインを安く飲めるが、決して日本と同じ物が安い値段で売っている訳ではない。大きいシャトーの物は日本とほとんど同じ値段で、高いのだ。しかし、日本で出回ってないような、小さなシャトー物がたくさんあり、値段が安く、しかも味も良いのだ。

12時が近づくころ、外出した。人が集まるところで盛り上がろうという事になったからだ。
旅行記にも書いている通り、フランスではカウントダウンはやらない。12時前でも盛り上がってくると、みんなが「おめでとう」と叫び会う。車に乗ってる人はクラクションを鳴らしはじめ、ゆっくり運転する。どこかに行く為に車に乗っているのだろうが、なかにはクラクションを鳴らす為にわざわざ車にした、という人もいるのではなかろうか。
去年のパリでの大晦日に比べると、とてもフレンドリーな感じがする。(パリではビンの投げ合いで怪我人がでた。)



 
10.体育会 - 16/01/99

日本の大学で、学園祭の時期などに、体育会のクラブの人が、変な格好をして、おもしろおかしく、大声で叫んでいるのをよく見かける。

フランスにもそういう のり の人たちがいた...。

正午、人が学食のまわりに集まり始めるころだ。
4人のスーツ姿の男、ジャージ姿の男が1人、ナース姿の女が2人、ものすごい勢いで走ってきた。
スーツの男は皆サングラスをかけて、髪の毛を剃り、スーツケースを持っている。ジャージの男は怪我人という設定だろうか、赤いジャージに白のラインがはいっている いかにも昔のというようなのを着ている。ナースは変な化粧で、初めは男かと思ったくらいだ。
ナースが2人でジャージの男をかかえて、10cmくらいの低い段からおろすと、スーツの男が、やったーという感じで、拍手をし、おーっと叫んでいる。
周りの学生はしょうがないやつらだなーと冷ややかな感じで見ている人と、くすくすと笑っている人がいる。

何やら学生に訴えると、また勢いよく走り去っていった。
叫んでいる内容を聞くと、スポーツをやっている学生のふざけではないようだったが、結局なんだったのだろうか。


11.フランス時間 - 30/01/99

フランスではパーティーに招待されたら、約束の時間より、早く行ってはいけない。
日本にいるとき、k子さんの家に初めて行ったとき、そう言われたことがある。
料理の準備に時間が必要だから、ちょっとした気遣いだそうだ。

しかし…
まずフランス語の授業について話そう。
フランス語の書き言葉の表現力を上達させる授業がある。普段は授業でいろいろな表現を教えてくれる。そして、月に何回か簡単なテストがある。先週の問題は「自分が1日のうちで何をしているときが好きか書きなさい」だった。本番のテストまであと一週間、最後の授業でその結果をみて、最後の調整をしようと思った矢先だった。
「ごめん、まだみんなの分、全部訂正してないんだ。明日、自分のボックスの中に入れとくから、ボックスを見てくれ。」そう言われた。 次の日、今期の授業の最後の日だったので学校にきて、ボックスを見たが、まだ訂正した解答用紙がなかった。
「そうか明日って言ってたから、今日の夕方までかかるかもしれない。」そう思って、午前中の最後の授業が終わると、家に帰り別の日に来ることにした。その日は20分バスに乗り帰宅した。
そして2日後にフランス人の学生と学校で会う約束をして、ついでに解答用紙を取りに行くことにした。だって、いくらテストのためとは言え、わざわざ解答用紙だけを取りに行くのって、時間の無駄でしょう。バスで往復1時間以上もかかるんだから。
そしてその日、友達と会う前に、ボックスを見た。
なんと!まだない
くそ〜。なにやってんだ。先生の部屋に行き直接話してみようと思い、授業があるかどうか他のクラスの時間割をみて確かめた。なんと、この前、授業で会ったとき以来一つも授業を持ってないではないか。しまった〜。わざわざ先生が解答用紙をボックスに入れるために、学校へ来るわけがない。
もう解答用紙をあきらめる事にした。
その日のボルドーの気温は0℃かそれ以下くらい、もう、心はそれ以上に寒くなった。

そして友達との約束の場所へ向かった。しかし、図書館の前なんて寒いところで待ち合わせしなければ良かったよ。
彼を待つ事30分。
彼は来ない。
天気予報では寒さが戻ってきました。しばらくは寒いでしょうといっている。そういう中でひたすら待ちつづけた私。身も心も寒かった〜っ。

まったくフランス人は時間にルーズだ。「Time is money」という言葉はフランスには存在しないらしい。フランスに住んでいる日本人は、こういうことがあると必ず「フランス時間」という言葉を口にする。


12.パーフェクト? - 09/02/1999

パーフェクトはフランス語でパッフェ( Parfait )と書く。辞書には「完璧な」と載っている。

フランスでは、アパートを借り、住宅手当てを申請すると毎月何割か家賃が戻ってくる。申請に行ったときの話である。

必要書類を全部そろえ役所に行ったとき、係りの人が書類をチェックして、「C'est parfait!(パッフェ)」と言った。友達が前回申請したときは、パッフェって言われたけど、書類が足りないと何度も提出しなおした、「よく確認もしないで、パッフェなんて言うなよ」なんて言っていた。
私も一週間後に書類に不備があるからもう一度提出してくれとハガキがきた。
くそ〜。どうしてパッフェなんて言うんだ。

レストランでオーダーするとき、SNCFの窓口で切符を買うとき、あらゆるところで「パッフェ」と言われる。私が日本人で、フランス語が分からないと思っていたらきちんとオーダーできたから、「完璧だ!」って言ったのだろう。そう思っていた。

散髪に行き、終わったときに、「どうだ?」って聞くから、「パッフェ、完璧だ!」と答えると、床屋はすごく愛想が良くなる。

それなのに、役所ではどうして「パッフェ」なんて簡単に言うんだ。
おかしい。そんなにフランス人はいいかげんなのか?家に帰り、もう一度辞書を調べる。

parfait:「完璧な」と書いてある、そして一番下に、こうある。
((間投詞的))、結構、よろしい。要するに完璧だという意味のほかに了解しましたという意味もあるのだ。
しかも間投詞 ”的” と書いてある。間投詞「やあ」のような簡単な意味合いで使われる言葉なのだ。

そういう言葉を勝手に完璧と勘違いしていた、そうかオーダーするときは私を誉めてくれた訳ではなかったのか、日本にいたらこの意味があることは気付かなかっただろう。


13.シッシ・ケバブ - 11/02/1999

ケバブ屋フランスでおいしいものは何か?
ワイン?チーズ?フォアグラ?トリュフ?
いやいやサンドイッチだ。シッシ・ケバブの。

ボルドーの、ヴィクトワール広場からサントカトリーヌ通り(昼は歩行者天国の商店街)を歩くと、最初の30mくらいのところにサンドイッチ屋がひしめいている。
どの店の店頭でも必ず、縦形のグリルの側で大きな肉の固まりをゆっくりとまわしながら焼いていて、いい匂いをさせている。
注文すると、その肉を、ナイフで削り取り、パンに挟み、野菜とソースをかけて焼いてくれる。若者はそのサンドイッチをかじりながら通りを歩いている。
私も同じようにサンドイッチをかじりながら通りを歩く。
これがまた結構おいしく、手軽に食べれるので、大好きだ。他の人も大好きで、みなおススメの店がある。私は通りのおくから3番目の店が大好きで、もうすっかり常連である。たまに飲み物をおごってくれるし、店の人にバスで会うと話もする。

しかし、これは何の肉かと聞いても、シッシ・ケバブと店の人は答えるだけで、実際何の肉なのか分からない。

このサンドイッチを食べてみられることをおススメいたします。