課題文 n-ro11 きのうわたしは街頭募金をしている少女に話しかけました。

解説
この課題文のポイントは, 「街頭募金をしている」という従属節の時制です。n-ro 10 の解説で述べたように, 関係詞 (ここでは kiu)でつなぐ場合は, この文を書いた(話した)時点から見た時制を取るので, -is の形になります。

「募金をする」は kolekti monon, kvesti。慈善運動の募金であることを明示したいときは kvesti を使うのがよいでしょう。varbi monon, monvarbi という訳が寄せられたのは, この訳を載せている辞書によったものと思われますが, この表現は誤りです。g^uste faris surstratan kveston の g^uste は日本語の「ちょうど(〜していた)」という意味のつもりで使われたのでしょうが, この語は konforme al la leg^oj, reguloj, scienco, celoj というような意味なので, ここでは不適当です。

「少女」はここでは初めて話題にするので, la knabino と冠詞を付けるのは誤りです。名詞が kiu に導かれる形容詞節で修飾されている場合, その名詞に冠詞が付くか付かないかは, その名詞が表すものが特定のひとつのものを指すかどうかによって決まります。

比較:
Mi konas knabon kiu parolas Esperanton tre flue.
わたしはエスペラントをたいへん流暢に話す少年を知っています。
(エスペラントを流暢に話す少年は特定の一人ではないので, knabo は無冠詞)
Mi konas la knabon kiu skribis tiun leteron.
わたしはその手紙を書いた少年を知っています。
(その手紙を書いた少年は特定の一人なので, knabo には冠詞を付けます。)

「〜に話しかける」は alparoli al 〜, または alparoli 〜n といいます。ekparoli は「話し始める」という意味ですから, ここでは不適当です。また, al 〜n とは決して言わないことも覚えておきましょう。
訳例
Hierau~ mi alparolis al knabino kiu kvestis surstrate.


課題文 n-ro12 彼はわたしに, 彼女がいつ出発するのか知らなかったといいました。

解説
今回は特に難しい点はない課題文でしたので, 間違いが多かったという個所はありませんでした。
s^i ne sciis の s^i はうっかりミスだと思われますが, li diris al mi, ke si ne sciis の si は再帰代名詞の誤用でしょう。 si や sia 〜 を主語として使うことはできません。

「彼女がいつ出発するのか」はli ne sciis の目的になっている名詞節ですから, kiam s^i ekveturas としないで kiam s^i ekveturos と -os の形を取ります。別の言い方で説明すれば, この kiam は関係詞ではなく疑問詞ですから「彼が知らなかった」という時点から見れば未来のことなので, -os の形を取るのです。kiam s^i estis ekironta とした訳も誤りです。(課題文n-ro10で説明した従属節の時制をお読み下さい。) kiam s^i ekirus の ekirus も誤りです。過去のある時点に於ける未来について言うとき, -us を使うのは, 過去の行為が実現しなかったときに限るのがよいでしょう。

比較:
Ili planis konstrui tie ponton kiu farig^us la plej longa pendoponto en la mondo. 彼らはそこに世界最長の吊り橋となる橋を架けることを計画した(が実現しなかった)。
Ili planis konstrui tie ponton kiu farig^os la plej longa pendoponto en la mondo. 彼らはそこに世界最長の吊り橋となる橋を架けることを計画した。(この文を書いた時点ですでに完成しているのか, まだ完成していないのかは明示されていませんが, 計画の実現を暗示しています。)

li ne tiam sciis の tiam は不要です。この訳を寄せられた方は, 「彼はわたしに, 彼女がいつ出発するのか知らないといいました」と区別するために tiam を入れたと書き添えてこられましたが, 「知らない」と言ったのであれば li diris al mi ke li ne scias kiam s^i ekiros となります。

訳例
Li diris al mi ke li ne sciis kiam s^i ekiros.

課題文 n-ro13 あなたに貸してある本は, いつ返してくれますか。

解説
「あなたに貸してある本」の「貸してある」は pruntis, pruntedonis を使っていいます。点動詞の prunti, pruntedoni は, 1回きりの行為については -as の形を取らないので, ここで pruntas, pruntedonas を使うのはよくありません。
「いつ返してくれますか」は kiam vi redonos al mi でよいでしょう。kiam vi bonvolas redoni の bonvolas は bonvolos とすれば正しい文になりますが, 「返してくださいますか」にあたるくらい丁寧な表現です。bonvolus とすると, もっと丁寧な表現になります。

La libron, mi pruntedonis al vi, kiam vi redonos? は通じないことはないかもしれませんが, たどたどしい感じです。やはり疑問詞は文頭に置きましょう。英語では目的格の関係代名詞を省略して the book I lent you のように言うことができますが, エスペラントでは la libron kiun mi pruntis al vi と言わねばなりません。

kiam mi petas vin redoni al mi la libron とすると, kiam は redoni でなく mi petas を修飾します。もし丁寧な表現を取りたいときは, kiam vi bonvolos redoni のように言えばよいでしょう。ただし, この課題文では 上に述べたように kiam vi redonos で十分です。

kiam redonos al mi pri la libro は redonos の主語 vi を入れ, la libro は redonos の目的語ですから pri la libro でなく la libron とします。
la libron kion mi pruntis al vi の kion は kiun とします。kio は 先行詞が io, tio, c^io のときに使われたり, 先行する節の内容を受けたりします。

参考:
Li komprenis c^ion kion mi diris.
(彼は私の言ったことをすべて理解しました。)
Tiun vesperon li ne revenis, kio min tre maltrankviligis.
(その晩, 彼は帰って来ませんでした。そのことがわたしをたいへん心配させました。> その晩, 彼が帰って来なかったので, わたしはたいへん心配しました。)

訳例
Kiam vi redonos al mi la libron, kiun mi pruntis al vi?


課題文 n-ro14 その会合でマサオは日本の美術について講演しました。

解説
「会合」に kunveno より kunsido を使った訳文のほうが多かったのは, 日エスの「会合」の項のいちばんはじめに kunsido が出ているせいかもしれません。
kunsido は「何かを討議するための正式の会合(会則や規約によるもので, 誰でも出席できる会合ではないのが普通)」, kunveno は「何かの目的のための集まり(会則や規約によるものではなく, 誰でも参加できるのが普通)」なので, kunsido は「会議」, kunveno は「会合」とおぼえておくほうがよいでしょう。(『作文のためのエスペラント類義語集』p.26をご参照ください。)

「美術」は belartoj と複数形を使います。日本語の「美術」は絵画, 彫刻, 建築などを含みますが, 音楽や舞踏, 詩などは含まないのが普通であるのに対して, belartoj は arkitekturo, skulpturo, pikturo, poezio, muziko, danco を含み, 文化によっては retoriko も含みます。belarto と単数形にすると, 上に挙げたもののうちのひとつを指すことになりますから, 「美術」の訳語としては belartoj と複数形を使います。もし, どれかひとつについて講義したのであれば, 日本語の表現では例えば「絵画について」とか「彫刻について」というでしょう。

なお, la belartoj とすると, すべての belarto について話したことになり, belartoj を使えば, kelkaj el la belartoj について話したことになります。
訳例
Masao prelegis pri japanaj belartoj en la kunveno.


課題文 n-ro15 わたしは, 来週の日曜日にある会合で日本文化について講義します。

解説
「来週の日曜日にある会合で」は「来週の日曜日にある」なのか「ある会合で」なのか考えました, とEKOさんが書き添えてこられました。たしかにこの表現はどちらの意味にもとれますが, エスペラントでも en kunveno en la venonta dimanc^o と書くと, 両方の意味にとることができます。この場合, en la venonta dimanc^o に限定されているから, と考えて la kunveno とするのは誤りです。 次の日曜日に開かれる会合は, ひとつとは限らないので無冠詞にしなければなりません。 もし la をつけると, 聞き手がすでに知っている会合を指すことになります。en la venonta dimanc^o を文頭に置けば, 「来週の日曜日に」という限定句の意味がはっきりします。
「ある会合」は iu kunveno またはcerta kunveno とするか, 無冠詞の kunveno がよいでしょう。certa は「その会合の名称は分かっているのだが, ここではいう必要がないのでいわない」という含みがあります。

「来週の日曜日に」は en la venonta dimanc^o といいます。sekvanta を使うのは誤りです。日本語では「来月」と「翌月」を区別して使いますが, エスペラントでも la venonta monato(来月), la sekvanta monato(翌月)のように区別して使います。
sekvanta は La sekvantan tagon mi lin vizitis (わたしはその翌日に彼を訪問しました)などのように過去形とともに使われたり,Mi vizitos vin morgau^ kaj la sekvantan tagon mi vizitos lin(わたしは明日あなたを訪問し,その翌日に彼を訪問します)のように未来形とともに使われます。

なお, venonta dimanc^e のように dimanc^e という副詞に venonta という形容詞をつけることはできません。
je la sekvanta dimanc^o は en la venonta dimanc^o とします。je la oka(8時に)などのように, je は時刻を表すときに使い, 曜日や日付には en を使います。

「日本文化」は la japana kulturo と冠詞つきが普通ですが, 無冠詞でも減点の対象にはしませんでした。kulturo は du malsamaj kulturoj(ふたつの異なる文化) のように複数形になることもありますが, ここでは「日本文化」というひとつの文化を指しているので, 単数形を使っていいます。

「講義します」に lekcios を使った訳がありましたが, lekcii は「(大学などの高等教育機関で)講義を行う」を意味するので, 「会合」がその方面の専門家の集まりである場合を除いて, 一般的には prelegos を使います。(『作文のためのエスペラント類義語集』p.40をご参照ください。)
訳例
En la venonta dimanc^o mi prelegos pri la japana kulturo en certa kunveno.


課題文 n-ro16 この本を注意深く読めば, ロシアについてもっと多くのことが分かるでしょう。

解説
この課題文は「もし〜すれば」をそのまま訳した se vi 〜os の形と, 「この本を注意深く読む」という行為 atentema legado de c^i tiu libro(Ken)を主語にした形の, 二通りの表現が可能です。どちらのほうがよいということはありませんが, 文章が平板にならないように後者の表現も身につけておくとよいでしょう。

lasos vin komopreni Rusion pli multe のように lasi を使うのは, ここでは不適当です。lasi の語義は「〜するのを妨げない, 〜させておく」という意味だからです。

参考までに, 人を主語にした文と人以外のものを主語にした表現をいくつか挙げておきます。

嵐のため船は出航できませんでした。
La s^ipo ne povis elveturi el la haveno pro la s^tormo.
La s^tormo malebligis la s^ipon elveturi el la haveno.

驚きのあまり彼女はほとんど口がきけませんでした。
S^i, tro surprizita, preskau~ ne povis paroli.
Surprizo preskau~ s^in mutigis.

彼が突然現れたので, わたしはびっくりしました。
Mi surprizig^is, c^ar li neatendite aperis.
Lia neatendita apero min surprizis.

一瞬の不注意のため, 彼は一命を失いました。
Li perdis la vivon pro la momenta malatento.
Momenta malatento kostis al li la vivon.

se vi legas, se vi legus はどちらもよくありません。これからの行われる行為ですから se vi legos とします。legus とすると事実と反対の行為 se vi estus leginta(きみは読んでいないが, もし読んでいたら)の意味に取られたり, または「おそらく読むことはないだろうが, もし読むようなことがあれば」というような意味にとるのが普通です。

se vi legos tiun c^i libron に続ける場合は vi scios でなく, vi ekscios または vi sciig^os とするのがよいでしょう。scii は「知っている」という状態を表し, ekscii, sciig^i は「知る」という行為を表すので, ここでは後者のほうが自然ですね。

「もっと多くのことが分かるでしょう」は akiros pli multe da scio という表現もできますし, akiros pli da scio ということもできます。いろいろの知識の個々を意識していうときは, scioj と複数にしていいます。 scio(j) のかわりに informoj を使っていうこともできますが, informo は複数形が普通です。

「注意深く」に atenteme, zorgeme のように -em を使った訳がいくつか見られましたが, -em は「傾向, 習慣, 性癖」を表す接尾辞ですから, ここではatente(綾部, Kacu, Kacurako, KATOO, Lernatacxo)を使うのがよいでしょう。
訳例
Atenta legado de c^i tiu libro donos al vi pli da scioj pri Rusio.
Se vi atente legos c^i tiun libron, vi akiros pli da informoj pri Rusio.


課題文 n-ro17 注意して比べてみれば, このふたつの言語の違いが分かるでしょう。

解説
「注意して比べてみれば」は, 人を主語にしても書けますし, 「注意深い比較」を主語にしても書くことができます。ただし, 人を主語にした場合, 日本語の語順のまま, se vi atente komparos, vi ekscios diferencon inter tiuj c^i lingvoj とすると, se vi atente komparos まで聞いた(読んだ)とき, 聞き手(読者)は何を比べるのか分からないため, イライラしたりするかもしれません。この文は se vi atente komparos tiujn c^i du lingvojn, vi ekscios la diferencon inter ili のように変えると,聞き(読み)やすくなります。diferenco は inter ili で限定されているので冠詞をつけます。

se ilin atente komparos は se vi ilin atente komparos と主語を入れなければなりません。

「違い」はここでは distingo ではなく, diferenco を使います。diferenco は「同一種類のものの間の違い」のことを言い, distingo は「物事の特徴を認識して, ほかのものと区別すること, または, その区別」のことを言います。

参考: distingo sen diferenco (無用の区別, 不当な差別)

Atenta komparo を主語にした場合の動詞は, montros, klarigos, donos, sciigos などが使えますが, いずれも al vi を付けるのがよいでしょう。
訳例
Se vi atente komparos c^i tiujn du lingvojn, vi ekscios la diferencon inter ili.
Atenta komparo de c^i tiuj du lingvoj montros al vi la diferencon inter ili.


課題文 n-ro18 夕焼けを見ると, わたしはいつも故郷の村の景色を思い出します。

解説
この課題文も前回と同じように, 人を主語にしても, 夕焼けを主語にしても書くことができます。

「夕焼けを見ると」の「見ると」にこだわって rigardo al vesperrug^o, vidaj^o de vesperrug^o を主語にするのは誤りではありませんが, vesperrug^o を主語にして「夕焼けがわたしに故郷の景色を思い出させる」とするのがよいでしょう。

rememori(思い出す), rememorigi(思い出させる)は, どちらも点動詞ですが, 反復される行為ですから, 動詞はすべて -as の形をとります。
rememorigas min pri でも誤りではありませんが, 普通は rememorigas al mi pri の形をとります。

rigardante vesperrug^o の vesperrug^o には -n をつけることが必要です。
「いつも」は c^iam を使います。kutime は「習慣的に」という意味ですから, vesperrug^o kutime rememorigas min のように人以外を主語にしては使わないのが普通です。また, c^iam は「10回見たら10回とも」を表すのに対して, kutime は「10回見たらその内の8回か9回は」を表すという頻度の違いもあります。

「故郷の村の景色」は la pejzag^o de mia hejma vilag^o とするのがよいでしょう。hejma vilag^o は hejmvilag^o としても同じですが, mia hejmvilag^a pejzag^o は「わたしの故郷の村の景色」という意味を表しません。mia bona amiko という句で mia が修飾しているのは bona ではなく amiko ですが, それと同じで mia hejmvilag^a pejzag^o の mia が修飾するのは pejzag^o であって, hejmvilag^a ではないからです。

pejzag^o は「ひと目で見渡せる景色」のことを言い, 単数形で使われるのが普通です。
ここでは de mia hejma vilag^o によって限定されているので, 冠詞をつけて la pejzag^o とします。

mia hejmloka vilag^o もよくありません。文法的には問題ありませんが, 表現としては「馬から落馬」と似たような感じを与えます。

訳例
Mi c^iam rememorigas la pejzag^on de mia hejmvilag^o, kiam mi vidas versprrug^on.
Vesperrug^o c^iam rememorigas al mi la pejzag^on de mia hejma vilag^o.


課題文 n-ro19 空模様が怪しかったので, わたしは帰宅を早めました。

解説
「空模様が怪しかったので」は, c^ar la c^ielo estis minaca; c^ar la c^ielo farig^is minaca; c^ar la vetero estis malcerta; c^ar la vetero estis nuba; c^ar la vetero aspektis maltrankvila; pro la malcerta vetero; estis malserene, tial; mi supozis ke tuj pluvos, tial などの訳が寄せられました。いずれも使える表現ですが, 表す意味はそれぞれ違います。

la vetero estis nuba と estis malserene は「曇っていた」というような意味で, minaca と maltrankvila は「荒れ模様」を表します。malcerta vetero は「変りやすい天候」のことをいいます。

「わたしは帰宅を早めました」に plifruigis を使うことはできますが, この語は fruigi と同じくplifruigi 〜i の形ではなく, plifruigi 〜on の形を取るのが普通なので, plifruigis la revenon al mia hejmo, plifruigis mian revenon hejmen のように言いましょう。この revenon hejmen は名詞に副詞が付いた形ですが, このように動詞から派生した名詞は副詞が修飾することもあります。
akceli を使っていうこともできます。akceli は本来「加速する, 促進する」という意味ですが, plifruigi の意味で使われることもあります。
al hejmo は al mia hejmo とするのがよいでしょう。

「帰宅を早めました」は「(予定より)早く帰りました」と同じ意味なので, hejmeniris pli frue, revenis hejmen iom pli frue のようにいうこともできます。
「怪しい空模様」を主語にして, minaca c^ielo igis min frue reiri hejmen のように言うこともできますが, minaca vetero(c^ielo) は一般的な怪しい空模様を指しています。ここでは 「そのときの空模様」を指して言っているのですから, la を付けます。
訳例
La minaca vetero akcelis mian revenon hejmen.
C^ar la c^ielo farig^is minaca, mi revenis hejmen iom pli frue.
Mi frue revenis hejmen pro la malcerta vetero.


n-ro20 この機械のおかげで, わたしたちは楽に仕事ができます。

解説
「この機械のおかげで」は dank' al c^i tiu mas^ino のように dank' al を使っていうのがよいでしょう。「〜のおかげで」という意味合いはありませんが, pro も使えますし, per c^i tiu mas^ino (この機械を使って)という表現も使えます。
dank' al は良い意味だけでなく, 悪い意味でも使われます。

Dank' al la pluvego mi ne povis c^eesti al nia regula kunveno.
(大雨のおかげで, わたしは例会に出席できませんでした。)
danko al は danke al のミスかもしれませんが, dank' al の形で使うのが普通です。

aparato は「器械」と訳されることが多く, mas^ino の「機械」と区別されます。一般にモーターを動力としているのを mas^ino と呼び, そうでないのを aparato と呼びます。ビデオカメラなどにもモーターが内蔵されていますが, このような小型モーターが使われていても, ビデオカメラは aparato と呼びます。

「わたしたちは楽に仕事ができます」は ni povas labori facile でよいでしょう。facile labori という語順にしても同じです。
「作業環境が快適になっている」という意味に取れば, labori komforte という表現も使えます。
「機械」を主語にして, c^i tiu mas^ino faciligas nian laboron という言い方もできます。この表現は dank' al c^i tiu mas^ino を使った表現に比べて, 機械に対する感謝の意が感じられないので使わなかったと書き添えてこられた方がありましたが, そのように感じる人もいるでしょう。

C^ar la mas^ino helpis al ni, ni laboris facilaj は helpis を helpas に, laboris facilaj を laboras facile とすれば, 課題文の意味を伝えることができます。
訳例
C^i tiu mas^ino faciligas al ni la laboron.
Dank' al c^i tiu mas^ino, ni povas labori facile.