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本格的な秋から冬に向かっている今日この頃。そんな晩秋に向けて素敵な一枚のアルバムが届きました。
ジャズ・ギタリスト、アール・クルーの新譜<ネイキッド・ギター>です。 アール・クルー。ジャズやフュージョンのファンの方にはお馴染の名前ですね。 そのアール・クルーが久しぶりにギターソロのアルバムを私たちに届けてくれました。彼のソロアルバムというと、 すぐに思い浮かべるのが、もう20年以上も前に出したアルバム、<LATE NIGHT GUITAR〜レイト・ナイト・ギター>です。 彼のギターソロにストリングスが重なって、とても素敵なアルバムでした。今回のソロアルバムは、ストリングス無しの、 ナイロン・ギター一本という、正にギターソロその物のアルバムです。 彼を知らない人の為に、ここで少し彼を紹介しましょう。 1954年、アメリカはデトロイトに生まれた彼は、幼い頃よりピアノとナイロンギターを習っていましたが、 10代半ばにはジョージ・ベンソンらのレコーディングやツアーに参加するようになります。そして、ジャズ、 フュージョン界に衝撃を与えたチック・コリア率いるフュージョン・バンド、<リターン・トゥ・フォーエヴァー>に参加、 ギタリストとして活躍し、1970年代半ばからはソロ活動も開始、 今までに20枚以上のアルバムを発表しているジャズギター界の大物です。 それでは紹介していきましょう。 目覚めた時、そして夜寝る前にこんな優しい音楽が流れていたら・・・。そんな気持ちにしてくれる#1。 目の前におもちゃの山があるようでちょっと楽しくなる#2。夜の空気が震えて伝わりそうな#3。 不思議の国に迷い込んだアリス、というより不思議の国を楽しんでいるアリスという感じがする#4。 月の不思議な魅力。それは、あの光。そんな光をギターで上手く表現している#5。ギターの音色が哀愁度を増す#6。 後半の編曲がとっても素晴らしいですね。歌が有っても無くても本当に美しい曲です。 思わず仲間とステップを踏みたくなってしまうほど楽しい#7。 全くヒットしなかったミュージカルの中にもエヴァーグリーンとして残っていく曲が有りますが、 この#8もその中の一曲。残るのが分かるくらい美しいですね。晴れた日、というよりも落ち着いた日々か感じる#9。 落ちていく夕陽を眺めながら自分の思いを確信するような#10。 レノン〜マッカートニーのコンビは数々の名曲を作っていますが、#11もその一つ。途中まで分からなかった人も多い事でしょう。 ボサノヴァのリズムが良く合いますね。セカンド・コーラスがとてもジャズってる#12。 いつの間にか指を鳴らしている自分に気が付きました。この曲を聴くと、 やっぱりオードリー・へップバーンの顔が浮かんできてしまいますね。#13は、 主旋律を壊すことなく弾いている彼のこの曲に対する敬愛の念を感じます。 アルバム最後の#14は、アール・クルーのデビュー作に入っていたオリジナル曲の再演です。 彼本来の優しさ溢れる曲でクロージングに相応しい音楽ですね。 如何でしたか?彼の優しさが全面に出て、タイトル通り、ギター本来の音色に徹した素敵なアルバムでした。 アルバムの番号は、KOC-CD-9949(輸入盤) でKOCHレコードより出ています。ジャズギターのコーナーに行ってみて下さい。 |