RENATO MOTHA E PATRICIA LOBATO

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 去年の12月から寒い冬が続いていますが、そんな冬にボサノヴァはいかがでしょうか? 何故か聴いていく内にほっとした気持ちにしてくれるヘナート・モタとパトリシア・ロバートの音楽と声。 彼ら3枚目のアルバム<プラーノス>を紹介しましょう。

 この二人、ブラジル内陸部のミナス地方の出身。夫のヘナート・モタは、シンガーであり、作曲家、そして、 プロデューサーとして、今最も注目を集める中の一人。妻のパトリシア・ロバートはクラシック の声楽トレーニングも受けていた事があり、その確かな音の取り方、声のコントロールは驚くほど完璧に思えます。 それでは、ヘナートにとっては7枚目、パトリシアとのデュオ名義では3枚目となるこのアルバム <プラーノス>を紹介していきましょう。

 60年代が甦ったと錯覚するほど心地よいボサノヴァのリズム、そして気だるいヘナートの声。 そこに掛かるパトリシアの清楚な声。この#1で二人の世界に入り込んでしまいます。 ちょっとガル・コスタにも歌わせたくなる#2。ヘナートとパトリシアが求めている音楽を歌っているような#3。 最後が格好いいですね。さらっとしたパトリシアの歌声に騙されそうな#4。歌詞の内容はとってもエッチです(笑)。 プールで浮かんでいるような感じがする#5。ぼ〜っとしてしまう午後のひと時が頭の中をよぎります。 タイトルにもなっている#6。人生の歩みがギターとパーカッションのリズムで良く表現されていますね。 こんな詩の様に朝を迎えたいと思ってしまう#7。本当に幸せな夫婦だなって聴いていて感じさせてくれる#8。 羨ましい限りです。ちょっと古く感じるけど、実はとても斬新な曲だと分かる#9。 ヘナートが注目されている訳が良く分かる曲ですね。アルバム最後の#10は歌詞の中にも在るように、 そよ風の中で眠ってしまいそうです。アルバムの最後を飾るのに相応しい曲でした。

 如何でしたか?昔聴いたボサノヴァなんだけど、どこか違う感じがしましたね。まさに、今現在のボサノヴァ。 そんな古いけど新しいアルバムでした。皆さんも聴いていく内に何故かほっとして来たのではないでしょうか? 暖かい部屋で一息ついている時、このアルバムが更に気持ちを落ち着かせてくれる事でしょう。
 アルバムの番号は、DDCN-3002 でNRTから出ています、ブラジル音楽のコーナーに行ってみて下さい。