畠山美由紀

リフレクション


 ゴールデンウィークも終わって、ほっとひと息ついている暇もなく仕事に復帰している方が多いのではないでしょうか? そんなあなたに、ホッとしたひと時を届けてくれるアルバムが発売になりました。 今回紹介する畠山美由紀の<リフレクション>です。

 畠山美由紀を知らない人のために、少し彼女を紹介してみましょう。
 1972年8月生まれの彼女は、4歳の頃から歌い始めたといいます。 この世界ではちょっと遅めの20歳を過ぎてから作詞作曲を始め、1993年に「Double Famous」に加入してヴォーカルを担当、 翌年、「ソウル・ボッサ・トリオ」に参加し、96年に「ポート・オブ・ノーツ」を結成してアルバム<Port of Notes>を発表し、 2001年9月にシングルCD<輝く月が照らす夜>でソロとしてスタートして、 今回紹介する<リフレクション>が3枚目のアルバムになり、 彼女の新しい魅力が散りばめられた素敵なアルバムに仕上がっています。

 それでは紹介していきましょう。

 ゆっくりと漕いでいる小船の上での情景が浮かんでくる#1。流れ星を見ている様なイントロから始まるミディアムテンポの#2。 70年代クロスオーヴァー時代を想わせる編曲で懐かさが頭をよぎります。 スティールギターの響きとバックに微かに聞こえるアコーディオン。そして軽めのボッサのリズムでふわふわ感がいっぱいの#3。 デビュー当時の荒井由実(現、松任谷由実)を彷彿させるメロディーが心地よく、 畠山美由紀のこれからの方向を示しているといっても過言ではないと思う#4。とえても素敵な曲です。 フラメンコギターが淡い色で絵を描いていく様な#5。愛する人への優しさが手のひらに溢れている#6。 新しい旅立ちを心静かに決心した姿がうかがえる#7。広大な風景がスライド写真の様に次から次へと変化する感じの#8。 空気が美味しそうですね。もしも空を飛ぶ事ができたら、こんなにゆったり飛んでみたいな、と思わせる#9。 まるでクラシックの名曲の様に聞こえる#10。ドラマを感じる曲です。詩の中にどっぷり浸かってしまう#11。 ゆったりとしたメロディーに身を任せそうですね。タイトル曲の#12。恋人との別れを経験して、 また一歩進んでいこうとする気持ちが痛いほど分ります。そしてアルバム最後の#13は、 希望の光を目指してこれからもゆっくり歩いて行こうという気持ちが表われています。

 如何でしたか?ゆったりとした時の流れを感じて頂けたのではないでしょうか? 元トワ・エ・モアの白鳥英美子と元ハイ・ファイ・セットの山本潤子を足して二で割ったような安心感がありました。 とても爽やかで、風景が頭の中に浮かんでくるアルバムでしたね。二枚組で、もう一枚はDVDになっていて、 #2、#4のヴィデオクリップが楽しめます。アルバムの番号は、RZCD-45363/B でエイベックスから出ています。 J-POPのコーナーに行ってみて下さい。

2006.5.13