Nancy Wilson

WITH MY LOVER BESIDE ME


この秋聴いて欲しい、お薦めCDの第3弾は ナンシー・ウィルソンが8年ほど前に録音した、 〃WITH MY LOVER BESIDE ME "です。

このアルバムは、1990年代に発売された アルバムの中でも、特に注目に価すると言っても 過言ではないでしょう。というのも、超大物作詞、作曲家である ジョニー・マーサーの死後、その未発表だった詞に 彼の未亡人が、あのバリー・マニロウに作曲を依頼、 そして、バリーがナンシーに歌唱を依頼と言うことで、 リズム主流でメロディーや詞の美しさをを 忘れかけていた人々に、とても素敵な贈物を してくれたからなのです。
アルバムの日本盤タイトルが、<恋の景色>、そして、 <あなたを愛するための12のバラード>という 副題が付いています。聴く前からゾクゾクしてきますね。
ピアノのソロにストリングスが絡んで、大変美しい #1。このアルバム全体に言える事ですが、詞の内容を しっかり聴いて下さいね。サックスのリードで入ってく #2。何気なく入っているビブラホンの音が効果を 上げています。ボサノヴァ・タッチの#3。 お酒が美味しくなること、間違いなしです。
バリーが1984年に作ったアルバムに収録していた #4。このアルバム中、最大の聴き所です。カバーも多いので もう知っている人もいるでしょう。ちなみに彼の アルバムのタイトルは<パラダイス・カフェ 2:00A.M.> と言うもので、今は亡きサラ・ヴォーンやメル・トーメも ゲストで参加していた、これも素晴らしいアルバム でした。ギターとのデュエット#5。心が癒される#6。 歌詞と曲がとてもマッチしている#7。そんな事思う 人が現れてほしいものですね。#8の 詞を聞いていて 思わずうなずいている人も多いんじゃないですか? 心に染み入ります。ミュートのトランペットが 気持を代弁してくれる#9。こんな事、よくあるな、 と思わせる#10。別れた人を、ずっと好きで いられたらいいですよね。「恋が終わっても心と心が 通じていれば二人は終わりじゃない」と唄う#11。 #1のリフレイン#12。とても効果的に入ってます。 フェードが気持良いですね。そして、バリー・マニロー とのデュエット#13。良く聴いていると分りますが、 このアルバムに入っている曲がうまく繋がっています。 如何でしたか?誰かを愛するための参考になったで しょうか。しかし、このアルバムを聴くたびに、 本当の意味での作詞家、作曲家、歌手が今は少ないな、 と思ってしまいます。みなさん、どう思いますか?


CDナンバーはエピックの ESCB 1153 です。(日本盤)