babyface

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 秋も急に深まって来ました。どうも秋になるとホッとする音楽が聴きたくなるのは私だけではないでしょう。
 そんなあなたにピッタリのアルバムを今回紹介します。つい先日まで来日公演を終えたばかりのベビーフェイスの ニューアルバム、<プレイリスト>です。

 ベビーフェイス。彼の名前は知ってそうで知らない方が多いようです。そこで、少し彼を紹介してみましょう。

 このアルバムの主人公、ベビーフェイスは、アルバムジャケットにもあるように、 本名を Kenny Edmondsといいます。Babyfaceはニックネームなんですね。その彼は、 1959年4月10日アメリカのインディアナポリスで生を授かります。ジャケット写真から想像すると、結構若く見えますが、 もう50歳に近いんですね。10代の頃からグループを組んでアルバムを制作していましたが、1984年に当時組んでいた Deeleというグループでメジャーレーベルからアルバムデビューを果たします。その後、ソロとしても1986年に <Lovers>を発売し、今までに 10枚以上のアルバムを発売しています。彼は、どちらかと言うと、歌手業よりも、 むしろ作曲家や、プロデューサーとしてヒット作を多く出しています。 1987年にウィスパーズが放った大ヒット <Rock Steady>を始めとして、ボーイズIIメン、ウィットニー・ヒューストン、TLC、 セリーヌ・ディオン、マライヤ・キャリー、エリック・クラプトン、マドンナ、そして、平井堅などなど。 驚かれた方もきっと多いはずです。
 そんな彼がソロとして7枚目(クリスマスアルバムやベストは除いて)の今作は、ベビーフェイスの新曲4曲 (内、ボーナストラック2曲)を除く全曲が他のアーチストのカヴァー曲となっています。 秋の夜長に何時もジャズやシャンソンだけじゃね、っと仰るあなたに送るベビーフェイスのニューアルバム <プレイリスト>。それでは紹介していきましょう。

 いかにもアメリカの風を感じる#1。ジェイムス・テイラーの70年代半ばのヒット曲です。先にも言いましたように、 ベビーフェイスも50歳直前。この辺りの曲には思い入れがあるんでしょうね。 続く#2もジェームス・テイラー1970年の大ヒット。切ない気持ちが良く表れています。#3はベビーフェイスの新曲。 両親が離婚してしまった後の子供の素直な気持ち、それを諭す親の気持ちが痛いほど分かります。 ジム・クロウチが飛行機事故で亡くなってから大ヒットした曲#4。これは本当に詩が良いです。 何時聴いてもジ〜ンときますね。彼がエリック・クラプトンのプロデュースをして<チェンジ・ザ・ワールド> を大ヒットに導いてからもう数年が経ってしまいましたが、#5は、そのクラプトンが1970年代後半に放ったヒット曲。 アレンジも当時を思い出させます。#6は説明も要らない位多くのアーチストがカヴァーしているボブ・ディランの名曲です。 先ごろオリジナルアルバムが再発になって再び注目を集めているダン・フォーゲルバーグ。彼の大ヒット#7。 この曲を最初に聴いた時、大自然の中に居る自分が頭に浮かんだものです。 ベビーフェイスは原曲に忠実に歌っていて好感が持てますね。#8はベビーフェイスの新曲。 命の尊さを歌ったとても素敵な曲ですね。カントリー風の#9はケニー・ロギンスの従兄弟、 デイヴ・ロギンスの1970年代半ばのヒット曲。ブレッドと言えば<Make it with you>や <If>がとても有名ですが、#10のように他にも良い曲が沢山あります。何かほのぼのとしていいですね。 ボーナストラックとして追加された#11、#12。両方とも彼女とのギクシャクした関係を歌った新曲です。 う〜む、入れなくても良かったかな?って・・・。

 如何でしたか?秋の夜長にピッタリなアルバムでしたね。昔の曲には名曲が多いと改めて思わせるアルバムでした。 アルバムの番号は、 UICL9054でMercuryレーベル、ユニヴァーサルミュージックより発売されています。 R&BまたはSOULのコーナーに行ってみて下さい。

2007.10.27