ジャニス・シーゲルほか

UNDER THE BLUE MOON


 ユーミン(松任谷由実)と言えば、もう誰も知らない人がいないほどのアーチストですね。 そのユーミンの楽曲をマンハッタン・トランスファーの ジャニス・シーゲルやウクレレで大ブレークしたジェイク・シマブクロなどがカヴァー したアルバムが発売になりました。カヴァー・アルバムと聞くと、「え〜?」 ってな声が聞こえてきそうですが、このアルバム、ただ者ではありません。 とてもジャジーで大人向け。本当に素敵なアルバムです。

 それでは紹介していきましょう。

 ベースのイントロに続いてピアノが入るというジャズクラブの雰囲気で始まる#1。 レイ・チャールズの娘、シーラ・レイ・チャールズが唄っています。 アレンジの素晴らしさが際立っていますね。マンハッタン・トランスファーのジャニス・ シーゲルがノリノリで唄う#2。途中のスキャットからギターに入るお洒落な編曲。 こちらもノッテきますね。初期のフュージョン音楽を連想させる#3。 声を楽器のように操る事で有名なマイルス・グリフィスが唄っています。昔、イタリアに <イ・プー>というグループがいましたが、 その登場時の驚きを再び味あわせてくれた韓国のグループ、ラヴホリック。 ヴォーカルのチソンが唄う#4は、原田知世の危なっかしさとはまた違う不思議な魅力があります。 ユーミンの世界が宇宙に広がるようですね。 #5は#4と同じ曲とは思えないほど静かな時間が流れます。あなたには、 ジェイク・シマブクロが弾くウクレレの後ろに波の音が聴こえますか? とても素敵なヴァージョンですね。再びジャニス・シーゲルの登場です。 もう30年以上前にユーミン初のbPヒットとなった#6。ジャニスの歌にも哀愁が漂っています。 日本でもビリー・ホリデイを題材にしたミュージカル<レディー・デイ>でお馴染みの レディー・キム。彼女の唄う#7。歌のシーンが頭に現われてきますね。 当時とても話題になったTVドラマ<誰にも言えない>の主題歌#8。 世界的に超有名なサックス奏者、デヴィッド・サンボーンのサックスとドラムが炸裂してます。 いいところでホッと一息させてくれるジェーク・シマブクロのウクレレが再び登場です。 #9の曲にウクレレがこんなに合っているなんて、皆さんも新しい発見じゃないですか?なんか、 の〜んびりってな感じですよね。あっと言う間に、もう最後の曲#10です。 オープニングを飾っていたシーラ・レイ・チャールズが再び登場して唄います。 ユーミンが唄ったこの曲と比べると、ちょっと絵が見えてきませんが、 これは日本語と英語との違いなんでしょうね。

 如何でしたか?こうして聴いてみると、ユーミンの作曲能力が並のものでは無い事が分かりますね。 こんな素敵なカヴァー・アルバムを久し振りに聴きました。あまりに素敵なので、 ペンギンでも時々流す事にしています。 ユーミンが唄ったオリジナルと比べてみるのも面白いかもしれませんね。
 アルバムの番号は、HMCX-1012でハピネットという所から出ています。松任谷由実のコーナーか、 ジャズのオムニバスのコーナーにいってみて下さい。

2008.1.19