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Moment of Truth ![]() |
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世界には本当に実力がある歌い手が沢山いるものだなと何時も驚かされ
ますが、このメリッサ・ウォーカーも真にその一人だと言う事が出来るで
しょう。 カナダ生まれの彼女の経歴はあまり分っていませんが、そのキャリアは 10年ほどあるようです。そして1997年にデビュー アルバム< May I Feel>を発表、今回紹介するのは2枚目のアルバムですが、日本で はこのアルバムがデビューという事になります。また、ここに紹介したジ ャケット写真は輸入盤のもので、国内盤のジャケット写真とは異なります ので注意して下さい。 それでは紹介していきましょう。 アルバムのトップを飾るのは、ジャニス イアンが70年代に放っ た大ヒット曲です。原曲のアレンジを生かしながら、転調を挟んでじっく りと聞かせています。随分と昔のミュージカル映画<ロジータ>の挿入歌 #2は、カーメン・マックレイに〃真のジャズを唄えるのは彼女だけ〃 と言わしめたベティー・カーターに捧げられています。バックのサポート 陣の演奏がとても心地よい#3。ジョン・ヘンドリックスの詩でホレス・ シルバーの曲をヴォーカリーズする#4。彼女の実力の程がうかがえます 。ちょっと怪しげに始まる#5は途中からリズムが変ってアフリカ調に。 ラリー・ウィリスのアレンジが光ります。サックスの巨人、ジョン・コル トレーンを唄った#6。そのコルトレーンが作った<Equinox>を ベースに彼女自身が作詞して、ドラムスのクラレンス・ペンが作曲した# 7は控えめなパーカッションが効果を上げています。これもコルトレーン の有名曲#8。アフリカ的なアレンジにフランス語の歌詞を付けて唄って います。#6〜#8はジョン・コルトレーンへのオマージュとでも言った ら良いのでしょうか。大ベテラン、ノーマン・シモンズの作、編曲の#9 。ブラジルのジャヴァンの曲#10。アルバムにそよ風を送り込んでくれ ますね。そして、アルバムの最後#11は大スタンダードを持ってきまし た。何時聞いてもこの曲のコード進行の面白さには耳を奪われてしまいま す。 如何でしたか?先にも言いましたが、このアルアム ジャケットは 輸入盤と国内盤では異なります。国内盤のジャケットは背伸びをしている 女性の後ろ姿なんですけど、とてもセンスが悪くて、これでは手も伸びな いだろうなって思ってしまいます。みなさんも見比べて見てください。 アルバムのナンバーは輸入盤が ENJ-9365 2 で、国内盤が TKCB-71721 です。 |