Michael Feinstein

BIG CITY RHYTHMS



男性群不振のジャズ ヴォーカル界ですが、日本では最近になって 、小林 桂 とかTOKU とかの話題性を持ったシンガー が登場してきました。さて、男性群不振状態はアメリカでも同じ事。でも 、ニュー・ヨークでは、もう十年以上前から大人気の、特にオバ様族から 熱狂的な支持を受けているシンガーがいます。それが今回紹介するマイケル ファインステインです。この春に来日の決ったハリー コニック ジュニア も映画にまで出演する程の人気ですが、クラブ シーンではこのマイケル ファインステインの右に出る人はいない のではないでしょうか。

いつもは弾き語りを得意とする彼が、今回のアルバムでは、メイナード ファーガスンのビッグ バンドと共演してスタンダードの名曲を披 露してくれます。さあ、前置きはこの位にしてアルバムの紹介に入りまし ょう。

エキゾチックなリズムでスタートする#1はパトリック ウィリア ムスのアレンジがとても素敵です。寄りそう様に優しく迫る#2。こうい うのにまいっちゃうんだなオバ様族は。昔のレヴュー シーンが浮 かんでくる#3。おしゃべりな女性を諭してる曲#4。あなたは大丈夫で すか?ミュージカルの様に軽快な#5そして#6。彼自身が作曲した#7 。彼がクラブのラウンジで弾き語りしていそうな#8。軽くタップでも踏 んでしまいそうな#9。
シャーリー・バッシーのオハコだった#10。ビッグ バンドがと ても合う曲ですね。これも彼自身の作曲#11。とってもスウィングして ます。アンドレ プレヴィンとベッティー コムデンのコンビ による#12。いろいろなララバイ(子守唄)を所どころに入れたアレン ジがとてもオシャレな#13。でも、この曲では眠れませんね。ジェームス キャグニーが主演した映画主題歌とハロルド アレンの曲をメドレ ーにした#14。まるで一つの曲の様です。ライザ ミネリの主演 した映画と同じタイトルですが、こちらはバーンスタインの作ったミュー ジカル<オン・ザ・タウン>からのナンバー#15。そして最後は、ホー ギー カーマイケルとジョニー マーサーの隠れた名曲#16 です。スウィングした後のリラックス感が心地よいですね。

如何がでしたか?とてもゴージャスな気分になれたのではないでしょう か。メイナード ファーガスンのビッグ バンドもとても素敵 でした。彼のアルバムは日本発売がとても少ないので、紹介される事もあ まりありませんが、是非、来日してもらって小さなクラブで聴きたいもの です。また、過去にも素敵なアルバムがあるので、そちらの方もまた違う 機会に紹介したいと思います。


CDナンバーはCCD-4869-2で、コンコード レコードから出 ています。勿論、輸入版です。