JEAN FRYE SIDWELL

Portrait vol.1



 毎年この時期になると、巷にクリスマス・ソングが溢れています。まあ、 季節がら当たり前と言えば当たり前なのですが、 ちょっと食傷気味という貴方に素敵なアルバムを紹介しましょう。 アメリカの西海岸で活躍しているヴォーカリスト、ジーン・フライ・シドウェルの<ポートレイト>です。

 彼女についてはあまり良く分かりません。先にも書いたように、 アメリカのロス・アンジェルスを中心とした西海岸で活躍していると言う事、 キャリアは30年を越えている事、自身のプロデュースでアルバムを6枚出している事、そして、 彼女の夫と共に、パシフィック・コースト・ミュージックというインディズ・レーベルのレコード会社を運営していると言う事。 そんなところなのです。しかし、これだけでも、彼女はベテランのジャズ・ヴォーカリストだと言う事が分かりますね。 今回紹介する彼女のアルバム、<ポートレイト>ですが、 彼女の発表したアルバムの中から12曲を選んで高音質の技術で制作されたベスト・アルバムです。

 それでは早速紹介していきましょう。

 爽やかな前奏で始まる#1。いかにも西海岸という感じがします。珍しくバースから唄いだす#2。 ビリー・ホリデイやフランク・シナトラの名唱がありますが、彼女も感情たっぷりと唄って好感がもてますね。 ベッド・ミドラーの大ヒット#3。軽いボッサのリズムが心地よいですね。マーク・マックスウェルのフルートが魅力的な#4。 これもボッサのリズムで心ウキウキする#5。感想のギター・ソロもいいですよ。最後のフレーズを最初に持ってきて唄う#6。 ゆったりとした時が流れます。リー・ワイリー他の名唱がある#7。なんて事無いラヴソングですが、 こんな事を夢見てもいいんじゃないでしょうかね、クリスマス・シーズンですから。 ワン・コーラス目をギターの伴奏のみで唄う#8。南の島でゆっくりしている時に感じる風のようです。 ひと言ひと言を噛み締めて表現する#9。トニー・ベネットの大ヒット曲#10。テンポをグッと落として唄う#10。 照明を落として聴きたい#11。ムード満天です。アルバム最後の#12は映画<007・カジノロワイヤル>の主題歌として有名。 これも軽いボッサのリズムで気持ちいいですね。

 如何でしたか?クリスマス・ソングに飽きた貴方にはピッタリではないでしょうか?アルバムの番号は、XRCD24NT008 でComback Corporationから発売されています。高音質CDなので、少しお値 段は張りますが、いかがでしょう。 ジャズ・ヴォーカルのコーナーに行ってみて下さい。


2010.12.19