Frank D'Rone

double exposure



今年の冬はとても寒く、部屋から外に出たくないと思う方が多いと思います。 そんな時は、音楽でも聴いてゆっくりしたいものです。今回紹介するアルバムは、 年の初めに相応しいフランク・ドローンの<ダブル・イクスポージャー>です。

 フランク・ドローンと言ってもジャズ好きの一部の方を除いては殆ど知られていないと思います。 そこで少し彼を紹介してみましょう。

 アメリカで最も小さい州、 北東部にあるロード・アイランド州出身の彼は11歳でステージに登場します。 13歳の時には地元のラジオ番組に出演、1957年にマーキュリー・ レコードからバンドのメンバーとしてデビューを飾ります。1959年、 彼自身のソロ名義で<フランク・ドローン・シングス>を発表。その洗練された歌声はバディー ・グレコやメル・トーメなどに引けを取らないと言われます。その後、 4枚のアルバムをマーキュリー・レコードから発売します。その後、マーキュリーを移籍。 シカゴを拠点にヴォーカリスト兼ギター・プレイヤーとして地道に活動しています。 日本には数十年前にライザ・ミネリのバック・バンドのギタリスト兼ヴォーカリストとして来日したこともあります。 それでは紹介していきましょう。

 年の初めに相応しくパンチの効いた#1。やる気が出てきそうですね。一転してバラッドで聴かせる#2。 勿論、聞こえるギターは彼自身が弾いています。軽いボッサのリズムで心地よい#3。 再び彼のギターと歌で心に染み入る#4。スキャットでスウィングする#5。ビッグ・バンドもいい味出しています。 #6はしっとりと歌詞を噛み締めて唄います。鼻歌風に軽くスウィングして気持ちよさげな#7。 ビッグ・バンドをバックにこんな風に唄えたらどんなに幸せでしょう。アフター・アワーズの雰囲気たっぷりな#8。 ライヴの光景が目に浮かぶ#9。楽しそうです。ギターとのデュオ#10。歌手としての本領発揮です。 アルバム最後の#11は思い切りスウィングしています。豪華そのものですね。

 如何でしたか?何だかウキウキしてきませんか?元気をくれるアルバムでした。アルバムの番号は、 WCS 056 で whaling city soundから出ています。CDショップで見付けるのはとても困難だと 思いますので、 amazonなどの通販か直接whaling city soundからご購入下さい。

2013.1.14