DIONNE WARWICK

NOW



 東京では早くも桜が開花しました。春爛漫。そんなこの春、 とても爽やかなアルバムを紹介しましょう。 昨年歌手生活50年を迎えて今も元気に歌い続けているディオンヌ・ワーウィックの新作 <ナウ>です。
 一言で50年といっても並大抵の事ではありません。勿論浮き沈みもあったでしょう。 しかし、常に一線で活躍出来る人はそうはいないものです。 多少の声の衰えは隠せないとしても、 聴かせるだけの実力を備えている人は勿論稀有であります。 ディオンヌはそんな中の一人と言う事は誰でもが認めている所。 かのじょのプロフィールは必要ないと思いますが、 このコーナー#238で紹介していますのでそちらをご覧になっていただければと思います。

 早速アルバムを紹介していきましょう。

 1964年にルー・ジョンソンやサンディー・ショーも歌った#1。春を感じさせる元気いっぱいのスタートです。 ミディアム・バラッドの#2。ディオンヌ1965年のヒット作です。1962年のヒット作#3。 ディオンヌには欠かせない一曲ですね。往年に比べればパンチが今ひとつですが、 まだまだ元気です。ディオンヌって本当にミディアム・バラッドが上手いな、 と感じさせる#4。肩の力を抜いた歌唱がとても素敵です。 このコーナーで最近紹介したアート・ガーファンクルのベストにも入っていた#5。 彼とは違うアプローチ。其々に味があります。 いかにもバカラック=デイヴィッドのコンビ作品だと分かる#6。 1971年の作品。美しい曲です。先に出てきたルー・ジョンソンも歌った1963年の#7。 自然と体が軽く動きますね。マルーン5も歌っていた#8。 この曲を初めて聴いた時の感動は今でも忘れません。詞も曲もとても美しい#9。 涙が出そうです。カントリー畑のロニー・ミルサップも歌っていた#10。 私が大学4年の時です。 当時ラジオ関東で放送されていた<アメリカントップ40>という番組で初めて聴いて、 今までのカントリー歌手のイメージが変わった記憶があります。 ゆったりとした時が流れますね。1962年の作品でディオンヌにとっても重要な一曲#11。 ジェリー・バトラーも歌っていましたね。 ここではシットリとスロー・バラッドにアレンジしています。 アルバム最後の#12は1967年にディオンヌがヒットさせた曲。今回は、 デヴィッド・エリオットとのデュオでアルバムを締めくくります。

 如何でしたか?まだまだ現役をアピールしたアルバムでした。先程も言いましたが、 声の衰えは確かに少し感じます。しかし、 それを上回る感動を与えてくれるアルバムだと思いました。アルバムの番号は、 BHV16789-2でH&Iミュージックから発売されています。ソウル、又はヴォーカルのコーナー、 通信販売などでお求め下さい。なお、彼女は、 この夏7月に来日、ブルーノート東京で7月17、18の二日間ライヴを行います。 生の声を聴きたい方は、どうぞ足を運んでみて下さいね。

2013.3.17