GABRIELLE DUCOMBLE

J'AI DEUX AMOURS



 5月ですね。しかし、今年は昼間と朝晩の気温差が激しくて中々5月らしい季節にはなりません。 そこで、せめて音楽だけでもと思ってこのアルバムをお薦めします。 ベルギー出身のガブリエル・デュコンブルの<二つの愛〜ジュ・ドゥ・ザムール>です。

 ガブリエル・デュコンブル。知らない方が殆んどでしょう。私も初めての出会いでした。 彼女はベルギー出身で2000年初頭はフレンチ・ポップのアイドル的人気を誇っていたみたいです。 その後、ジャズに魅せられイギリスに移住。現在はイギリスを拠点にして活躍している模様です。 今回紹介するアルバムは、2010年11年に録音されたもの。とてもクールなヴォーカルを聴かせてくれています。

 それでは早速紹介していきましょう。

 ヒバリが空を飛び回っているかの様なピアノの前奏で始まる#1。ケニー・ランキンでお馴染みの曲ですね。 とても爽やかです。ノリのいいスウィングで送る#2。ボッサの名曲#3。ジャズしてますね〜。 ジョセフィン・ベイカーの大ヒット曲でもありこのアルバムのタイトルにもなっている#4。 フランス語で歌っています。ここでは原曲の派手なイメージとは逆に夜のムードです。演奏陣も素敵ですね。 ピアソラの#5。1分20秒に及ぶ前奏が気持ちを高揚させていきます。演奏陣が本当に良いです。 勿論彼女の歌は言うまでもありません。興奮しちゃいますね。ちょっと変わったリズムで歌う#6。 面白いですね。哀愁に満ちた#7。アレックス・八トンのピアノと共に不思議な世界を醸し出す#8。 映画<黒いオルフェ>で使われた#9。彼女は英語で歌っていますが、 やはりこの曲はポルトガル語が合うなと思いました。セルジュ・ゲインズブールの代表曲#10。 勿論フランス語で歌っていますが、テンポを相当抑えて原曲とは全く違う雰囲気を出しています。 これがとてもいい。センスありますね。アルバム最後の#11は、ジャズのスタンダード。 これもテンポをぐ〜っと落として歌います。ジョン・ベイリーのピアノも素敵です。

 如何でしたか?とてもクールな歌い方。好感が持てますね。5月の爽やかなイメージそのもののアルバムでした。 アルバムの番号は、RCIP-0184で(株)インパートメントから出ています。 ジャズ・ヴォーカルのコーナーか通信販売でお求めください。

2013.5.12