GISELE DE SANTI

CASA



 今年は、夏が長引くと言われていたのに意外にも早く秋が訪れました。夏には色々な出来事があった方も多いと思います。 夏の想い出は何となく切なく心に残ってしまう事が多いみたいですが、みなさんは如何でしょうか?
 そんなみなさんの心にジ〜〜ンとくるアルバムが発売されたので紹介したいと思います。 ジゼリ・ヂ・サンチの3rdアルバム<カーザ>です。
 ジゼリ・ヂ・サンチと言っても知らない方が多いと思うのでここで少し紹介してみたいと思います。しかし、残念ながらあまり資料が無く、 本当に少しなんですが・・・。
 ブラジルの南部、港町であるポルト・アレグレの出身の彼女はデビュー当時現地のメディアから<カウーシャのカントーラ>と呼ばれていました。 2010年、彼女が24歳の時についにアルバムデビューを果たします。その名も<Gisele De Santi>。 彼女の名前がそのままアルバムタイトルになりました。それだけ鳴り物入りでデビューしたという事でしょう。 2013年には2ndアルバム<ベルメーリョス・イ・ジマイス・マティゼス>を発売、そして今年3rdアルバム<カーザ>を発表したのです。 彼女の出身地、ポルト・アレグレはアルゼンチンと隣接するからか、 彼女の歌にはボッサ・ノーヴァやジャズの影響の他ににフォルクローレ色も足した感じがします。

 それでは紹介していきましょう。

 初めの音を聴いた瞬間に彼女の世界に引き込まれていく#1。日本でも有名なジャヴァンの作品#2。 どことなく哀しい気持ちになってしまいますが、ピアノに重なる様に響くストリングスが気持ちを和らげてくれます。 哀しみを助長するかのような#3。フォーレの有名曲に詞を付けた#4。まるでオリジナルの様ですね。シコ・ブアルキとギンガの作品#5。 カエターノ・ヴェローゾの#6。両極とも選曲の良さが光りますね。ピアノとストリングス、そして歌が紡ぎ上げられていく#7。 彼女と同郷であるヴィトール・ハミルの#8。目を瞑ると何かの風景が見えてきそうです。彼女のオリジナル#9は海の広がりを感じます。 光が差し込んで来る感じがする前向きな曲#10。皆が知っているビートルズの#11。アルバムの中で唯一の英語曲です。 彼女らしさが出ててとてもいいですね。ボドリゴ・パナッソロとの共作#12。淡い夢を見た余韻を感じるのは私だけでしょうか? 素敵ですね。そしてアルバム最後の#13はヤマンドゥ・コスタとの共作。明るい未来が見えてきそうな曲です。

 如何でしたか?誰もいない部屋で温かい紅茶でも飲みながらゆったりとした時間を過ごしたくなりますね。 アルバムの番号は、VSCD−9827 でProduction Dessinee レーベルから出ています。 ワールドミュージックのコーナーか通信販売で求め下さい。


2016.10.24