Barbra Streisand

ENCORE



 今年も残り少なくなりましたが、アメリカエンターテインメント界の女王、バーブラ・ストライサンドがとても素晴らしいアルバムを届けてくれました。 ハリウッドスターと共演してミュージカルの名曲を散りばめた<アンコール>がそのアルバムです。

 バーブラ・ストレイサンドに付いてはもう説明することも無い位有名です。アカデミー賞を始め、トニー賞、グラミー賞、 ゴールデングローブ賞、エミー賞など、エンターテインメント界の賞という賞を獲得している正に女王そのものです。そして、今回紹介するアルバム、 <アンコール>がビルボード誌のアルバムチャートのトップを飾った事で1960年代から2010年代に渡る各年代でNO.1を獲得した唯一の歌手となったのです。 今でも精力的にコンサートを開き、映画にも出演しているバーブラ。本当に凄い!しか言いようがありませんね。
 それでは早速紹介していきましょう。今回はバーバラのソロを含むデラックスヴァージョン盤を紹介していきます。

 目を瞑っているとまるで劇場に居る様な錯覚に陥りそうな#1。バーブラとは関係の深い、 数年前に亡くなったマーヴィン・ハムリッシュ作曲のミュージカル<コーラスライン>からの曲ですが、 演出家ザックを演じているブラッドリー・クーパーに続いてバーブラのシーラ、 スターウォーズの新ヒロインになったビビ役のデイジー・リドリー、<プリティー・プリンセス><ブロークバック・マウンテン> <レ・ミゼラブル>などで光るマギー役のアン・ハサウェイと歌いつずっていきます。1994年のトニー賞受賞作品<パッション>。 私にはちょっと暗くてあまり好きになれなかったソンドハイムのミュージカルでしたが、この#2だけはとても印象に残っています。 映画<オペラ座の怪人>でラウル役でブレイクしたパトリック・ウィルソンとの共演です。 シンガーソングライターとしても有名な今は亡きアンソニー・ニューリーの歌声にバーブラが声を重ねた#3。 二人が本当にデュエットしているようですね。X-Menで大人気のヒュー・ジャックマンと共演する#4は1983年のミュージカル<スマイル>からの一曲。 ドラマチックな仕上がりです。バーブラのソロ#5はトランペットにクリス・ボッティを迎えて送ります。 ウッディー・アレンの映画<ブルー・ジャスミン>はとても印象深い映画でした。その映画にも出演していたアレック・ボールドウィン。 彼と楽し気に唄う#6はソンドハイム作の<ロードショー>から。ソンドハイムの歌曲集を作る歌手は沢山いますが、その誰もがアルバムに入れる#7。 前奏での会話でバーブラの名前を間違えて指摘されるメリッサ・マッカーシーは映画<ブライズメイズ>でアカデミーの助演女優賞にノミネートされた実力派。 彼女との#8はとても楽しそうです。それもその筈、とっても楽しいミュージカル<アニーよ銃をとれ>からの一曲です。 作品的には失敗作に終わった<ボールルーム>。トニー賞では振付賞のみの受賞に終わっていますが、この#9は後世に残る名曲となりました。 オリジナルはドロシー・ルードンが歌ったこの歌をバーブラはドラマチックに歌い上げています。 スタートレックのジェームズ・カーク役のクリス・パインと共演の#10。 <ライト・ディス・ウェイ>と<マイ・フェア・レイディー>からの一曲ずつをメドレーにしています。 何度かリヴァイヴァルされているソンドハイムのミュージカル<フォーリーズ>。その中でも特に有名な#11。 このミュージカルはその年のトニー賞を7部門も受賞したんです。バーブラのソロです。来年早々ロンドンでは公演が終わってしまいますが、 代わりにブロードウェイで幕を開ける映画<チャーリーとチョコレート工場>のミュージカル版は大きな期待を持たれています。 その中でもこの#12は特に印象に残る曲でした。バーブラと共演しているのは映画<テッド>で有名な声優でありTVプロデューサー、 役者までこなすセス・マクファーレン。素敵な声ですね。もっとミュージカルに出てほしい俳優の一人です。とってもセクシーな俳優、 アントニオ・バンデラス。彼と共演する#13は1966年のソンドハイムのミュージカル<イヴニング・プライムローズ>から。 アルバム最後の#14は誰もが知っているミュージカル<サウンド・オブ・ミュージック>から。<レイ>でアカデミー賞主演男優賞を受賞し、 その後も<ドリームガールズ><アニー>などで活躍するジェイミー・フォックスとの共演です。

 如何でしたか?本当に素晴らしいアルバムでした。アルバムの番号は、88985353552 でSONY MUSICから発売されています。 ヴォーカルのコーナーか通信販売でお求め下さい。


2016.12.26