高山病とその予防

高山病とは:

  低地から標高2500M程度の高地まで一気に上昇すると「高山病」に罹患することがあります。 到達高度や上昇速度が高いほど発症率も上がり、また症状も重症化します。 (3日以上かけて)ゆっくりと登山することが最も安全で確実な高山病の予防法ですが、飛行機がある現在はそうもいきません。 統計的には、2600Mの高地に、1500M以下の低地より1−2日かけて登って来た人の約20%−30%が、“山酔い”と呼ばれる「軽度の高山病」を発症するとされています。高山病の症状は、頭痛・倦怠感・耳鳴り・吐き気等で、二日酔いや風邪とよく似ています。 就寝後の頻回の覚醒や不眠感も高山病に特徴的な症状です。

  高山病が重症化すると、肺に水が溜まる「高地肺水腫」や脳がむくんで腫れる「高地脳浮腫」になります。この場合は、滞在地の高度を下げないと死に至ることもあります。 軽症時に早期に適切な処置を取ることにより重症例への進行を予防できます。 

 

★高山病の予防:

1.到着日を含め1過間は過度の運動を避けましょう。到着時に元気に動き回った人ほど発症頻度が高いとされています。

2.到着日と翌日はアルコール摂取及び睡眠薬の内服は控えましょう。

3.水分を大量に摂取しましょう。スープ等を含めて毎日2リットルを目安にしましょう。

4.炭水化物を多く摂取しましょう。飴玉をなめるのも良い方法です。

5.脂肪摂取量を減らしましょう。

6.必要により予防薬Acetazolamide(商品名 ダイアモックス:DIAMOX)を内服しましょう。(ただし、高山病に対しては厚生省が認可する「適性使用」外使用)

  DIAMOX予防投与方法

高地到着前日(12時間程度前)より開始し、到着後3日まで朝・就寝前の一日2回 各125mgを内服する。 

指先を机等に押し付けた時に異常感(ジンジン等)を感じる程度が最適濃度。机に押し付けなくても常時「ジンジンする」ときは量を半分にします

副作用としては、指先の異常感、尿量の増加、胃部不快感などです。 

  


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