私は休日の午後になると、大和川の堤防に出かけていました。
土手に座って川面を眺める時間が好きで、
今風に言うと「癒されて」いたのだと思います。
バックパックに缶コーヒーとウォークマン、文庫本、
たまにはコンビニでおにぎりを買ってMTBで出かけます。
大和川は日本でも有名な「水質の悪い」川だといわれています。
しかし、当然ながら大和川が悪いわけではありません。
川を汚すのは私達なのですから。
私は大和川の美しい風景を知っています。
春には菜の花が咲き、穏やかな日差しに包まれて堤防が黄色く染まります。
新緑の季節を経て、夏の夕方。アオサギやゴイサギがやってきて
魚を狙って川面をじっと見つめる姿が見られます。
いつもの時間にビーグル犬と散歩に来るおじさんがいます。
釣りをする人も多く、橋の上からでも大きな鯉の背中が見えます。
秋には美しい夕焼けの中でコオロギの鳴き声に囲まれ、
冬にはカモやユリカモメがたくさんやってきます。
ユリカモメは川岸からビスケットを砕いて投げてやると
見つけて数十羽が集まってきます。
これから、少しづつ大和川の風景を
ご紹介していきたいと思います。