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マングローブは、日本国内では唯一沖縄だけが誇れる、地球環境にやさしい非常に有用な植物です。
名前は知っていましたが、沖縄に来て始めて目にした植物でした。

ところで、マングローブは樹木の名前ではありません。
満潮になり、海水が満ちるところ(潮感帯)に生育する植物の総称です。似た用語は高山植物です。

沖縄のマングローブは、植物名としては
ヒルギ(オヒルギ、メヒルギ、ヤエヤマヒルギ、ヒルギダマシ)
サキシマスオウノキなどが中心です。


その生態を西表島で見てきました。

 

平成12年3月29日(水)〜30日(木) 沖縄・西表島

1.仲間川流域のマングローブ林


日本にはマングローブ林が500〜600ヘクタールしかなく、そのほとんどが西表島、石垣島です。

西表島の南に流れている仲間川を上ります。

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  河口から船で上がります。下流域は塩分が濃いので、それに強いヤエヤマヒルギが川岸に密生しています。
  この木は丈が短いのが特徴です。



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  中流域はオヒルギ、メヒルギが川面にせり出してきて、まるでアマゾンのジャングルのような風景です。
 まさに大自然のなかにいる、という感覚におおわれます。


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上流にさしかかりました。 途中、カヤックで観光しているエコツアーの一行に出会いました。
中流域と違って、水量が少なくなり、砂洲が現われます。

 

船着場で降りて、サキシマスオウノキの大木を見学しました。

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私達はマングローブを、せいぜい2〜5メートルまでの低木と思い込んでいます。
しかし、世界中では60メートルを越すものや、直径が2メートルを越すものもあり、種類もヤシやシダの仲間を合わせると100種類以上になるそうです。

 

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2.○○○川のマングローブ自然観察


次は、実際にマングローブ林に踏み入っての自然観察です。
場所は西表島北部の○○○川に場所を変えました。木造の観察路がありました。



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気根が砂地からニョキニョキ
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オヒルギなどの密生する林の中へ入って行きました。船から想像していたのと違い、空間は広く、明るい感じでした。
砂地は思ったより硬く、気根がニョキニョキ出ており独特の雰囲気をかもし出しています。


カニの巣穴が一面にあります。ガザミといって結構大きなカニです。

砂地に降りて皆んな観察を始めました。靴はダイビング用のブーツが適しているそうです。

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大きな貝をパプアニューギニアの学者モニカさんが見つけ、
またたくまに5、6個集めました。

なんと、シジミだそうです。
よく見るとまさに姿、形はシジミです。

シジミ汁は大好きですが、これじゃシジミ1コでもお椀に入りきれない大きさです。

 

 

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カニといいシジミといい、マングローブの環境のなかは発育、生育がいいのでしょうか?

今回案内して下さった琉球大学の馬場教授によれば、
「一般公海の生態系生産力を1とすれば、生物の宝庫のサンゴ礁域が16、しかしマングローブ域は21となる。」ということです。

沖縄の珊瑚礁は生命を育む宝庫と実感していました。
しかし、さらにマングローブ林のほうが、その力が強いのでした。

 

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マングローブは、世界的には、建築材料、炭などの燃料、ラクダ・ヤギの飼料、漁労材料など材料として使われています。
また、カニ、エビ、貝、魚、鳥類の生息地として役立っています。
さらには台風や大波からの緩衝地帯として家や農地を守ってきました。
(バングラディシュの台風被害が拡大したのもマングローブ林を伐採しすぎた為ともいわれています。)

マングローブ林はこのように、いろいろな用途に役立ちますが、そういったこと以上に、
生態系保全のためのエコシステム
として非常に重要になっているのだそうです。

現在、東南アジアでは、マングローブ林は急速に消失しています。

 

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今回の旅行で印象に残った人たち。

 

← パプアニューギニアの女性科学者 Dr.モニカ・ラウさん。

 

→ ナイジェリアのオチオチオ大使。

 

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 ※この紀行文は、昨年沖縄で開催された、マングローブの国際ワークショップのフィールド調査に、ゆえあって 同行した時のものをまとめました。


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