2009年8月26日(水) |
三浦半島に地魚を食べに行った。
お目当ての魚はサバ。
刺身に近い炙りサバ、軽く〆たシメサバ、そしてサバの塩焼きの三種類を食べた。
三浦半島は、
半島南部・東端の伊奈湾にある松輪漁港には、
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ここで水揚げされたサバは 松輪サバ
と呼ばれ、西の関サバ(大分県の佐賀関)と並ぶ地域ブランド登録のサバである。
漁期は6月〜11月。旬は8月下旬以降。
一本釣りで水揚げされるので漁獲量が少なく、東京の市場では珍重されている。
このサバを8月下旬に食べに行った。
港の奥に、白い二階建ての建物が建っている。
イナ・ビレッジという名称で、 その二階がレストランで ”地魚料理 松輪”という。 |
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店内は広い窓に囲まれ、伊奈湾が見下ろせ、明るく綺麗な屋内であった。
テラスが海側に張り出していて、海鮮バーベキューなどがそこで楽しめる。
ウェイトレスさんの話によると、このところ人気が急上昇で、
休日には店内1時間、店外2時間の待ちが生じたこともあったそうだ。
この日は水曜日で、早く到着したため、レストランのオープン時間である11時に入った。
わざわざ地場まで食べに来たので格別に安い値段かというと、 そうではなく高価である。
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この日 私たちが注文したのは、
サバの塩焼き定食(シメサバ付) 2,800円
サバの炙りの定食 2,500円 であった。
互いに半分づつ交換して食した。
食卓の情景
デザートは三浦名産のスイカが出てきた。
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一般的な大衆食堂のサバ定食と比較すると吃驚するほど高いが、東京で松輪サバを食べると更に高いそうである。
味は当然 素晴らしかった。
この シメサバも
炙りサバも、寿司屋さんで刺身で出されたら、コイツは旨い! と感歎すると感じた。
また、サバの塩焼きにはまいった。
サバの塩焼きとはこんなにも美味いものであったか、としみじみ思うほどであった。
なんとも贅沢な松輪サバ定食であった。
松輪には一本釣りの漁船が約70隻あり、サバやキンメダイ、イカを漁獲しているという。
エナビレッジの脇には、水揚げされた魚介類を小売する店が二軒並んでいる。
※大きなサバは、越前大野市の伝統食 ”はげっしょさばの丸焼き” を食べて以来でした。
(大野では、夏至から11日目にあたる半夏生(はげっしょ7/2)の日に、サバの丸焼きを一人一本づつ食べる風習があります。)
次は 関サバを塩焼きで食べてみたい。
今年はじめに、横浜横須賀道路が全線開通し(2009年3月20日)、観音崎灯台の海までが直結した。 (東京杉並の)家からは、環八〜第3京浜〜横横道路である。 そのため、少し早めに出発し、松輪漁港だけでなく、地魚を出すお店を求めて三浦半島の漁港を、 観音崎灯台から東海岸〜南海岸〜西海岸とぐるっと廻ってみることにした。 実際に走ったのは、 観音崎の灯台〜三浦海岸〜金田漁港〜伊奈湾・松輪漁港〜毘沙門湾〜台地上の野菜畑地帯〜宮川湾〜城ヶ島〜三崎漁港〜(油壺)〜佐島漁港・天神島〜上山口の棚田 であった。 |
観音崎
観音崎の灯台は小学校の遠足以来であり、懐かしかった。
灯台の上からは、向かいに房総半島が間近に臨め、眼下には船が行き交っている。
遠く彼方にはベイブリッジやアクアラインが見える。
晴れた日であった。
トンビが大空を滑空し、ヤブツバキ・タブノキが繁茂し、岩礁が波に洗われている。
のどかな岬の光景である。
対岸は房総半島 |
金田漁港
海水浴場である三浦海岸の砂浜を過ぎて南下し、東海岸の端に位置する金田漁港へ。
広い敷地と多くの漁船が係留されている漁港である。
漁港入り口に大きな建物があり、
1階が、毎週日曜日朝6時から開かれる「金田港の朝市」の場所になっている。
2階が、地魚料理を出す漁家レストランKANEDAである。
テレビで朝市の様子を見たが、買い物客でごった返しており、6時オープンの最初の20分が勝負で、7時には魚介類はほぼなくなっていた。
ここで有名な地魚はマアジで、「金田湾の黄金マアジ」とも呼ばれている。
サザエ、トコブシ、アワビなどの貝類もここの定番。
2階のレストランのおまかせ定食B(1500円)は、港に水揚げされた新鮮な地魚をふんだんに使い、品数とボリュームある定食で人気がある。
数種類の魚の、サシミ、煮付、フライにサザエのつぼ焼きなどが付いてくる。
この日は、オープン時間前に到着したため、今の時期の地魚料理の内容を確認出来なかった。
松輪漁港
− 前述 −
毘沙門湾
のんびりした湾で、湾中央の道路沿いに少し奥まって隠れ家のように毘沙門茶屋がある。
入り口からのアプローチは風情がある。
宮川湾
小さな入り江の前に、まるよし食堂がある。
時期によっては、ここで採れるハバノリを出すハバノリ定食がおすすめだそうだ。
テレビのグルメ特集で、石塚&安住アナがここで、マグロカマの中落ちにメカブを混ぜた海かけ丼を美味しそうに食べていた。
まるよし食堂 |
城ヶ島
城ヶ島は小さな島ではあるが、外洋に面した南側は雄大な断崖絶壁と岩礁が続く浜に二分されていて変化に富んでいる。
古くからの観光地なため、地魚料理を出す店も多い。
城ヶ島大橋から島に入っての島内道路終端には地魚料理を出す店が集まっている。
灯台や磯へ続く道の両側には、昔から変わらずみやげもの屋が軒を並べており、サザエを焼いている。
三崎漁港
三崎はマグロの町である。
総合施設「うらり」 |
狭い街中にはマグロを出すお店でいっぱいである。
お店のメニューを見ると、生のマグロ料理、まぐろカブト焼き といった三崎の代表料理の他にも
まぐろスキヤキ、まぐろ鍋、まぐろカマ肉串焼き、まぐろメンチ、まぐろユッケ、まぐろのさつま揚げ など、
これでもかという程マグロ料理が並んでいる。
「みさき下町マップ」、「みさきまぐろ倶楽部グルメマップ」、「三崎まぐろらーめんMAP」
などが訪れる人に用意されている。(うらり内)
マグロとグルメによる地域おこしが活発で、このマグロ一色のような雰囲気はとても感じがいい。
波止場の総合施設「うらり」のなかには産直センターが入っており、魚市場のようで、生マグロやマグロを使った商品で溢れていた。
マグロは注文に応じて小さく切り分けてくれる。
マグロ製品は、まぐろ燻製、とろまん、まぐろなまり節、マグロカレー、まぐろラーメン、トロバーグ、まぐろキムチ、その他など。
また最近、マグロの兜ダシのスープを使った「三崎まぐろラーメン」を売り出しており、三崎・三浦海岸の8店で食べられる。
らーめんMAPを頼りに3軒ほど廻ってみた。
熱心に地域おこしを頑張っているこの小さな町は、とても好感がもて応援したくなる。
油壺
諸磯湾から油壺湾方面へ上がり、油壺の岬方向へ少し入ったところに鮮魚店・石井商店がある。
地魚のほかにサザエ、トコブシ、アワビなどの貝類が店頭に並んでおり、珍しいホラガイもあった。
佐島漁港
昔ながらの漁師町とマリーナが合わさったような二面性のある地域であった。
海岸に沿った狭い街中には地魚を扱う鮮魚店が何軒かある。
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福水産では道端でタコが売られていた。1パイ 700円、800円という破格な値段であった。
佐島港で水揚げされるタコは、「佐島のタコ」として鮮度が良く美味しいということで、関東の寿司屋さんではブランドである。
現在、タコも半数以上が輸入であり、それも地球上の何処からやって来たのか不明で気持ち悪い面がある。
その点、「佐島のタコ」はお薦めである。
漁港の端には天神島が位置している。
本土と天神島を隔てる海峡はとても狭く、注意しないと気づかないような小さな天神橋で渡る。
島にはマリーナと自然を保存した臨海自然教育園がある。
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海岸も、海岸からの眺めもよく、自然豊かな教育公園であった。
このような隠れた公園に出会えて嬉しかった。
あまり人に知られたくない感じであった。
そして島を入ったところに地魚料理の瀟洒なレストラン「地魚 はまゆう」がある。
佐島魚市場から仕入れた特選天然魚介類と三崎直送マグロを使用した料理が食べられる。
店に入ると、内部には大きな水槽がありアワビなどがいた。
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芝生が綺麗な裏庭に出ると、その先は漁港とマリーナであった。
店内から芝生に出て、振り返る | 芝生の先 |
メニューを見ると、キンメダイの煮付けが美味しそうであった。
しかし、食事を済ませているので、ソフトドリンクでもいいか聞いたらオフ時間帯なのでOKということで、氷金時を注文した。
暑い日であったので昔懐かしい味はとても美味しかった。
佐島からの帰り道に、上山口の棚田を捜し、その後逗子ICから帰途についた。
上山口の棚田 | |
2009年9月5日(了) | 宇田川 東 |
リンク | 松輪サバ | みうら漁協 松輪支所のページ |
三崎まぐろラーメン | まぐろラーメンのルールやお店の紹介など |