2019年9月20日


今年(2019年)は、初夏と秋と2回 関東の清流・那珂川にアユを食べに行った。
観光ヤナに設置された食堂で、川を眺めながら 美味しいアユを頬張るのが大好きなのだ。


行きつけの「大瀬観光やな」をはじめ、その上流に3つのヤナがある。
今年はその4つを巡り、初めての「矢沢のやな」で鮎を食べ、4箇所の鮎食体験を終えた。

栃木県の東端を北から南に流れる那珂川は、
茨城県への入口にかけて、

@矢沢のやな

A落石観光ヤナ・ひのきや

B一ツ石観光ヤナ

C大瀬観光やな

がある。





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2019年9月20日(金)


(1)矢沢の観光ヤナ


今日は秋空のもと、那珂川の清流にアユを食べに出かけた。


矢沢の観光ヤナは、那珂川の流れを、2/3 以上の広さで引き込んでいた。
流れが速く、水量も多かった。 瀬に白波が立っていた。

周囲は人家も無く、赤トンボが舞っていた。 のんびりした風景だ。




ヤナに上がると、(遠目ではわからなかったが) 迫りくる水量に圧倒される。
流れに足首まで入ったが 気持ち良かった。


ヤナの上から下流を望む。

広々としている。


10月になると この場所に鮭が遡上してくるそうだ。
簗は10月末までで、その後撤去するが、11月には 鮭が多く遡上する、と調理場の女性が話してくれた。


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今どきのアユは美味い。

アツアツの アユの塩焼き と フライ と好物の 鮎飯 を。
感激するほどに美味かった。


生簀からアユをタモ網で調理場に移し、串を打ち、ピンピンしてるアユの串を炭火に刺す。
アユは火により更に動いた。



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矢沢のヤナの食堂は、川沿いの段丘上にあり、川風が吹き込んで来て心地よい。

建物は座敷とテーブルで、それぞれ自分達で串焼きが出来るようになっている。
しかし、焼き魚は素人では無理と分かっているのでセットを頼んだ。


広々とした屋内だった。


 大満足した。





(2)落石の観光ヤナ


この日、アユは 落石のヤナか 矢沢のヤナか どちらかで、両者をまわって決めようと、 最初に落石のヤナに行った。
昔訪れたときと すっかり状況が変わっていて驚いた。


那珂川は、烏山の郊外で大きく蛇行する。(地図参照)
蛇行する台地の真ん中の先に、古い「境橋」が架かっており、上流・下流を眺められる絶景の地となっている。


境橋はアーチ橋で、橋脚上には半円バルコニーが設けられ、
そこから那珂川の落石の景観を眺める事ができる。



下流の市街地近くに烏山大橋が出来、遠くの境橋を通行する車は少なくなった。
幹線から外れて、ひっそりしていたことに驚いた。




半円バルコニーからの清流 那珂川。 落石は「関東の嵐山」とも呼ばれる紅葉の名所だそうだ。

 上流方面。  釣り人が多数いる。 流れの中には船での釣り人も。    下流方面。 右手上の砂地奥に 小さく車が。 その上は「ひのきや」



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境橋のすぐ下流に、「落石観光ヤナ ひのきや」がある。 ヤナは、今は設置されていなかった。 

ここは、那珂川を眺めながらアユ料理が楽しめる 落ち着いたスポットになっている。
ひのきや から広い河原に降りられる

  河原の車は、境橋から眺めたもの。


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ここのヤナの写真が、ひのきやホームページにあった。 (ひのきやHP 「やな動画」後半より)

 上流に境橋が見える







(3)一ツ石の観光ヤナ


那珂川に注ぐ支流・荒川に一ツ石観光ヤナがある。
昔、天然アユを食べた思い出のヤナだ。
帰途に立ち寄った。


川の土手上に アユ料理の店がある。
以前はそこから川に下った先にヤナがあったが、今は無かった。
釣り人ばかしだった。


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ここのヤナの写真を探したが、やっと古いページに見つかった。

「一ツ石観光ヤナ」 2012年8月16日







2019年5月10日(金)


(4)大瀬観光やな


今日は栃木県茂木町「大瀬観光やな」へ鮎を食べに行った。
5月の新緑が美しく、満開の藤の花が いたるところで紫色に木々に覆い被さっていた。

青い大瀬橋。

橋の上からの景観は圧倒的だ。

右上は鎌倉山。


大瀬橋の上からの 那珂川の上流と、下流。
川沿いの建物は 大瀬観光やな。

    上流を望む    下流を望む


シーズンになるとこの建物の下に、巨大なヤナが設置される。
この時期は、ヤナはまだ設置されていない。


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今年のヤナ完成時の写真が栃木県のページに掲載されていた。    (2019/11/22 追加)






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アユは、塩焼き、フライ、田楽に 鮎めし というアユ尽くしだった。
食卓の脇の窓から 川風が心地よく吹いてきた。









昔から観光ヤナが好きで、HPでも那珂川については、1997・6 茂木あゆ紀行 と 1998・08 奥の細道で黒羽のヤナを、
1998・10 常陸大子で久慈川のヤナ を記録してる。


四万十川や仁淀川のアユを現地で食べたことがあるが、
身近な関東の清流・那珂川へ行き、そこの観光ヤナでの鮎食いに愛着がある。


観光ヤナは、設置や撤去に大変な労力が必要で、設置しても台風などの自然災害で流され・壊されるリスクがある。
減ることはあっても、観光ヤナが増えることはないだろう。
今回まわって、そんな思いがして ページを作った。            019年 9月 21


 




  < 追 記 >

  自然の中で、自然を愛でながらその恵みを食する、という観光やなは、自然の影響をモロに受ける。
  今年、大瀬観光やなは、上流域に降った豪雨の影響でヤナの建設が進まず、8月9日になってやっと設置された。
  また、10月12日に関東を襲った台風19号で那珂川は氾濫し、大瀬観光ヤナは水没し、年内の営業を停止した。

 1階食堂部は水没 (13日午前7時) 下野新聞  左端の炉端焼き棟は流失 (18日午後) 下野新聞

  
  自然と向き合う施設の宿命であるが、観光ヤナは復旧し、生き延びてほしいと願っている。        (2019年11月22日)




backtotop.gif (3095 バイト) 019 9月 21日  宇田川 東