2012年02月18日


貯金の話(社会)

 別に金の亡者でもなければ金を貯める趣味がある訳でもないのだが、貯金ができない貯まらないという話を聞くと首を傾げてしまう。パンがないならお菓子ではないが貯めたいなら貯めればいいじゃんと思ってしまうのだ。これがもしも貯金はできるが生活が苦しい、というなら理解できるのだが貯金に手をつけたら貯まらないのは当然ではないかと思う。最初に貯金をしなさい、とは壊さないと開けられない貯金箱といっしょに子供に渡す言葉ではないかと思う。
 とはいえ人間というのは概して金を貯めるよりも金を貯めた気分になることで満足してしまうものだから、効果がない苦労をしてそれに気づかないでいる例は決して少なくない。たとえば貯金をしたいというときに、以下のどれが有効だと思うだろうか。

・値引き品を買う
・買いたいものをがまんする
・お金が貯まる財布を買う

 当たり前だがどれもダメ。こんなことをしても金は貯まらないという例だ。貯金をするときにいちばん有効なのはもちろん貯金をすることだが、とはいえそれでは不親切なので上記がなぜダメなのか考えてみよう。まず値引き品を買うのは目的が買うことになっていて、別にいらないけど安いから買うという典型的な無駄遣いに陥りやすい。極端な例をあげれば今日は牛肉が五割引きだから二つ買ったという奴だが、そもそも牛肉を二つ買う必要がなければそれが何割引きであろうと無駄な出費でしかないのだ。
 では買いたいものをがまんするのは何がいけないか。これもがまんするのが目的であって金を貯める行為とは別に関係ない。もしも買いたかったものが本当は必要で後々買うことになるとすればそれは単なる先送りで、これも極端にいえば使うべき金を滞納しているだけでしかない。必要なものを必要な量を超えて買う、使うべき金を使わずに滞納する、と言いかえればそれで金が貯まらなくても当然ではないか。

 もちろんこんなものは屁理屈でしかないのだが、であれば自分は値引き品を買いすぎたことがなく、がまんしたものを後で買うことになった経験などないと言える人がさてどのくらいいるだろうか。必要なものに金を使うことができて初めて不要なものに金を使わないことができるようになる。事業を仕分けるのではなく効果的な予算配分をすることが重要なのだが、これに税収もとい収入を安定させることを合わせて検討する。実のところ国でも家でも企業でもやるべきことはさして変わらないのだ。
 ここまでくれば結論は簡潔である。お金を貯めるということは、最初に貯金という行為に金を使ってしまいなさいという意味でしかない。貯金に手をつけているというならそれはもはや貯金ではなく、貯めようか迷ってまだ貯金していないだけの金なのだ。

 騎士以外の発言は認めない。
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