2013年03月25日


サポーター(社会)

 野球に比べて、といえばトゲが立つだろうがサッカーのファンは怖いとかマナーが悪いという話をたびたび耳にすることがある。だが日本はよっぽどマシなほうで、よその国では女性や子供がスタジアムに観戦になど行けたものではないとでも言えば下を見て満足するだけで進歩も発展もないというものだろう。
 正直なところスポーツはわりと全般好きではあるが、他と比べてサッカーのファンは怖いかどうかはともかく少なくともマナーは悪い。間違いなく悪い。相手チームのプレーをブーイングや笛で妨害する行為がまかり通っているなどテニスやゴルフのファンが見れば卒倒ものの光景だが、残念なことにサッカーではこれが日常茶飯事になっているのだ。

 そのサッカーで先日、過去にも幾度か問題視されている大阪府吹田市の某チームのファンがあろうことか対戦相手のチームマスコットに対して狼藉を働くという事件があった。以下スポーツ記事より抜粋すると

#ガンバ側は「卑劣な行為」の詳細について明かしていないものの、
#ネット上では試合直後からツイッターなどを通じ目撃証言・写真が
#相次いで投稿された。これによると試合前、ガンバ側のサポーター
#の一部が、ロアッソのマスコット「ロアッソくん」を襲い、
#無理やり着ぐるみの首を外すなどした模様だ。
#
#ガンバ大阪では、今回の行為を行ったサポーターの確認を進めており、
#クラブとして何らかの処分を課すとしている。
#なお試合は、2-2の同点で引き分けとなっていた。

 チームにもよるがサッカーのマスコットはわりとフランクなところがあって、熊本のロアッソくんであれば敵味方を問わずファンをお出迎えしては必要以上に気さくに振る舞うようなヤツではある。件の当事者も悪ふざけの延長ではあったのだろうが、だからこそ越えてはいけない線があるのは今更で、たとえば同じことを某浦安リゾートのネズミくんに行えばその場で威力業務妨害で捕まってしまうだろうし、巨人ファンに扮して甲子園でトラッキーの首をもいでみれば何が起こるか分かりそうなものではある。
 この一件に関しては常々批判と非難に挙げられるガンバ大阪フロントも公式の謝罪文を発表しており、事件の当事者たちには一試合から無期限までの入場禁止処分を科してはいるのだがそれを甘いと見るか厳しいと見るかは人それぞれだろう。広報活動に対する威力業務妨害とすれば立派な犯罪行為であり、吹田に限らず大阪に限らずJリーグに限らずこれだからサッカーファンは野蛮で乱暴なんだと言われて仕方のない事件であったとは認識しておいたほうがいい。

 だが個人的には重要なことはたったひとつ、サッカーのファンは一般にサポーターと称しているが、少なくとも対戦相手のチームマスコットに狼藉を働く行為は「応援するチームをサポートする行為」ではないということだ。先の記事であれば肝心の試合には20文字ちょっとしか触れていないという事実、彼らには20文字くらい価値しかない試合よりももっと重要なことがあるという事実なのだ。
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