絵 奈落魔人

形態:妖異
反応:攻撃的
知能:高
遭遇:魔界、廃墟、地下迷宮
出現:単独



 奈落の底に燃え続ける永遠の業火が産み落とした奈落魔人は、黄泉の国の悪魔とも呼ばれる最もおそるべき魔物のひとつである。身長は3メートル、外見は長い角がそりかえった牡牛の頭と鉤爪のある腕に蹄のある足を持っており、牙の生えた口からは蒸気と硫黄の息を吐き出している。鼻息だけで人間の皮膚を焼けただれさせ、蹄の一撃で不幸な犠牲者の頭蓋骨を砕いてしまう。

 奈落魔人は魔人の中でも力の強い部類に入り、現界にあらわれたときも完全に実体化する前に倒さなければ、人間が倒す事は極めて困難になる。実体化した魔人に傷を負わせるには聖人に祝福された武器か、魔人の生まれ落ちた地獄の業火そのもので鍛え上げた刃物を用いるしかない。邪悪な魔方陣の儀式により魔人を呼び出す方法も存在するが、儀式が不充分か、または充分であってもなんらかの気まぐれによって呼び出しが不完全であった場合、怒り狂った魔人は自分を呼び出した者を捕らえて魔界へと連れ帰ってしまう。
 現界との絆を断ち切られた魔人は奈落の底に追い返され、ふたたびこの世にあらわれることはない。


他の項目を見る