絵 ピラニア

形態:魚類
反応:非友好的から攻撃的
知能:低
遭遇:河川、湖
出現:群れ



 南部の密林や沼沢地など、特に温暖な地域の比較的大きい河川で群れを為して棲息していることが多いピラニアは、小型だが極めて危険な肉食魚として近隣に住む人々に知られている。
 最小で数センチ、最大でも体長が30センチメートルを越えることはなく、やや菱形の体型をしており、腹部は赤みがかった色をしているものもいる。口は小さいが顎が強く頑丈で、鋭い歯が一列に並んでいる。貪欲な肉食魚で獲物が訪れる水草の繁茂した浅瀬に集まり、不用心な生き物が立ち入る水音に敏感に反応すると一斉に襲いかかる。

 犠牲となった獲物の暴れる音と流れる血のにおいが更に別のピラニアを呼び寄せ、ごく短時間で骨と皮だけの残骸と化す。水中で襲いかかる群れに対抗する有効な策は少なく、可能な限り早々に陸地に上がるか縄張りにそもそも立ち入らないことが賢明とされる。どうしても立ち入る必要がある者であれば、船や筏の上にいる限りは安全だが、血の滴る肉を水中に投げ入れ、ピラニアが餌に群がっている間に通り過ぎる方法もある −極めて危険な方法ではあるが−。また、ピラニアは食べるには筋張っていて上等な味とは言い難い。


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