絵 大砂蛇

形態:動物型
反応:攻撃的
知能:低
遭遇:砂漠
出現:単独



 大陸の砂漠地帯の中でも、特に目の細かい砂で地表が覆い尽くされている地域には巨大な大砂蛇が生息している。砂虫や砂竜など幾つかの名前で呼ばれているが全て同じ生き物であり、外見は無毛に見えるいくつかの節に分かれた身体が細長く連なっているだけに見える。幼体でも体長は5メートルを超え、成体では20メートルを超えるものもいると言われている。
 だが巨大な虫の一種であると思われている大砂蛇は実際にはネズミの親戚にあたり、したがって疑いのない哺乳動物であるが大きく進化あるいは退化している。管のような身体の一端には巨大な口がひとつだけあり、象牙のように長く伸びた牙はネズミの前歯が特異に変質したものであるとされる。砂中を移動しながら砂ごと何でも呑み込んでしまい、腸内にまで並んでいる歯で何でも咬みくだき、消化してしまう。

 砂漠の遊牧民たちにとっては大砂蛇は危険だが欠かせない獲物であって、銛や投げ槍を用意すると集団でこの生き物を狩っている。肉は食用に、脂は燃料に、皮は天幕や帆布の材料に、牙は削って天幕の骨組みにするなど余すところなく使われる。


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