絵 スーマ

形態:妖異
反応:中立
知能:高
遭遇:様々
出現:単独



 神々が人界に影響を及ぼそうとする際には、その代わりを努めるものが存在する。多くは運とか偶然とか呼ばれているもので、たとえばそうした運と偶然を司る神の場合は魔神を人界に送り込む。善の神々が守護する英雄的な冒険者を助ける場合に送り込まれるのがスーマである。
 スーマが悪と戦うものを助けようとする場合には、そのほとんどは秘密のうちに行われるので助けられる者はその存在すらも知らない例がほとんどである。しかも怪物を転ばせたり剣を折ったり、落ちてきた岩がたまたま当たらずに済むといった方法であるために、守られた者は自分は運のいい人間だと思うにとどまる。

 だがどうしようもない状況にある英雄を助けるために、姿をあらわさなければならなくなることもある。このような時にはスーマは輝かしい宝石や由緒正しい剣の中などに潜み、相応しい相手の前に黄金の鎧を来た金色に輝く人間の姿をとってあらわれる。このきわめて稀な出会いが起こった場合、スーマは直接にではなく言葉で助言を与える。しかもその言葉は謎めいてもってまわった言い方をすることが多く、自ら力をふるったり、魔神のように願いをかなえてくれることはありえない。強力な力の介入が世界を無秩序に導くことを心得ているスーマは困難は常に自らの手で打開すること良しとする。仮にしびれを切らせた冒険者がスーマに襲いかかったとしても、実態のないスーマを傷つけることはできない。スーマは自分たちが気短かな人間の手に頼ることでのみ邪悪の軍勢に対抗できているという事情をよく心得ており、冒険者の変節にもしんぼうづよくつきあってくれる。


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