幻想生物事典
賢人は知識を記録として紙面に残す。数多くの先達が残していった記録を発見し、知識を集積し、再構築することは後代の人間の責務であり、知識と歴史が継続していくことへの喜びでもある。かつて荒々しい時代、アランシアと呼ばれていたその大陸の西方諸都市の遺跡群から、昏迷と危険の織り成す時代に見つかり記された多くの知識が発見された。そしてそれらの知識の内において、その昏迷と危険の象徴である異質な生き物たちの知識と記録とを、ここに書き記すこととする。
既に魔法が絶えて久しいこの世界において。
- 形態:ここで生物を類別し、それぞれに従って分類して記載している。多くは人間型と動物型、植物、そして特異な魔法的存在である妖異と不死の怪物とに大別されるが、本書では幻獣・怪物について更に分類されている。更に各形態の中での詳細に分類については個別に解説することとする。
- 反応:一般に人間と遭遇した場合の反応を示す。友好的とある場合はあたたかく迎え入れてくれて敵意を見せない。中立の生き物は警戒はしているものの、やはり表だった敵意は見せない。非友好的な生き物は状況次第であり、やはり警戒しているものの、出会っただけで不快を示している。攻撃的とある場合は−生き物が食欲に支配されている場合がほとんどだ!
- 知能:知能は一般的な人間の水準を中とし、比較して低いか高いかを示している。たいていの動物と特に下等な文化の持ち主は低となっているが、人間よりも高い知能を持つ生き物も存在する。知能が無いとあるのは殆どが植物である。
- 遭遇:その生き物が棲息している、見いだされる場所を示す。複数の場所が示されている場合は、先にあるものが最も頻繁に発見される場所である。廃墟は地上にありかつて人の手の加わったことがある場所、地下迷宮も同様だが地下に存在する。平原はひらけた土地で草に覆われているが、荒野は不毛地帯で砂か岩だらけの場所であり、草木はほとんど生えていない。
- 出現:通常、いちどに遭遇する生き物の数である。少数とか数体とかある場合は2から5程度の数を意味しており、それ以上に多い場合は集団や群れと表記されている。株数の多い植物については群生と表記されることがある。
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