縦巻きなおはなし


 あさがきたよ さかだちするとけい
 わらうつくえ そらとんでくぼうし
 わたしおいて くつもでてくから
 あわててとびおきる

  ◇

 いつだかわからぬその時の どこだかわからぬその場所で
 ある日ある時ある場所で
 年に一度の秋祭り 楽しみにしてた秋祭り

 寝ぼすけさんのその少女 今日は朝から干してた布団
 昼の昼間にくるまって 気がつきゃみんながくる時間
 すっかりあわててとびおきて 窓の外へと目をやると
 もうすぐ夕陽が沈むころ
 髪をとぐのもおしいとばかり あわててお外に駆け出すと
 妖精たちも 踊ってる

 真っ赤な夕陽の その時間
 祭りの時間に 遅れちゃう
 年に一度の秋祭り 楽しみにしてた秋祭り

 その日は魔法の強まる日 ステッキ片手に走り出し
 真っ赤な夕陽につつまれた もうすぐ魔法の秋祭り
 妖精たちが踊ってる
 今日の踊りが終わるころ 妖精たちの 火が消える

 町のはずれの森の中 大きな広場に集まって
 年に一度の秋祭り もうすぐ魔法の秋祭り

 その日は魔法の強まる日 ステッキ片手に集まって
 真っ赤な夕陽が沈み出す もうすぐ魔法の秋祭り
 妖精たちが集まって
 今日の踊りが終わるころ 妖精たちの 火が消える

 妖精たちの 火が消える

 町のはずれの森の中 大きな広場に集まって
 妖精たちの 火が消えた
 その火が広場に集まって
 その日は魔法の強まる日 みんなの心に魔法が宿る
 妖精たちが 生まれ出し みんなの心に魔法が宿る

 年に一度の秋祭り
 次の祭りの その時までに

 少女の唱えた最初の魔法 小さな岩に打ちつけて
 小さな岩が 動き出す
 今日は魔法の強まる日 ずっと待ってた秋祭り

 小さな岩を 連れ帰り
 今日は魔法の強まる日 ずっと待ってた秋祭り

  ◇

 いつも しんじつはやみのなか
 いつか しんじつはきみのなか

(NappleTale妖精図鑑より)



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