アステカII太陽の神殿/ファルコム・クラシック2(ファルコム)

asteka2
(c)FALCOM

発売:ファルコム(1998) 機種:セガサターン ジャンル:アドベンチャー
評価:★★★★☆
 ファルコムを代表する名作アドベンチャーゲームであるアステカII太陽の神殿、それをセガサターンにリメイクした作品となります。オリジナルに比べると画面がポリゴンCGで完全に描き直されたほか、美しいBGMが流れるようになっていますが攻略方法やゲーム内容までアレンジされていています。バンドエイド一枚を手にした主人公が、古代アステカ文明の遺跡にもぐりこんで言い伝えにある太陽の神殿とそこに収められている太陽のカギを探し出すのが目的です。単純な目的と不条理な状況という、冒険や探索の基本を思い出させる往時の演出がたまりません。

 基本となるゲームシステム自体には大きな変更はなく、フィールド内を歩き回って気になる場所へ行ってから、アイコンによるコマンドを選ぶシステムもそのままです。謎解きに一部アレンジがほどこされていて、特にカラコル近辺の謎が変更されていますが基本的な攻略はオリジナルと同様で、あらかじめ必要な道具を手元にそろえて常に脱出路を考えて行動するというパズル的な要素はそのままです。
 サターン版では最大の特徴となるのが「遺跡の呪い」の存在で、トラップの解除を忘れたり、誤った選択をすることで攻略が不可能となった場合には強制的にゲームオーバーにしてくれるだけではなく、こうしたデッドロックのかかった状態でセーブを行うとその旨も分かるようになっています。突然死が訪れるシステムはなかなか心臓に悪い一方で、自分がどこで行動を間違えたのか推理がしやすくなっているために考えながら攻略する楽しみがあります。遺跡のフィールドが適度に狭くなっていたりと全体的に親切なつくりになっているのは、とっつきにくいこの手のゲームとしては好感が持てるアレンジですね。

 用意されているほとんどすべての謎にはヒントこそないものの厳然とした理由があり、大きい薬はなぜ大きくて小さい薬はなぜ小さいか、といったことまで考えながら攻略していけば充分に太陽のカギの入手は可能だと思います。コパルというのがアステカ文明で使われていた香料で、香炉で焚くものだということを知っていれば多少のヒントを集めることもできますし、攻略が更に楽になるでしょう。
 セガサターンのCG画像が精密とはいえずとも充分に美しく、アレンジそのものには賛否があるかもしれませんが、エンディングの美しさとゲームとしての楽しさを考えればオリジナルよりもむしろこちらをおすすめしたくなる、理想的なリメイク作品となっています。遺跡の呪いにおびえながら、致命的なミスによって自分が死んでいたことに気づく恐怖はリメイク版ならではの感覚でしょう。ファルコム・クラシックとしてイース2とのカップリングで発売されていますが、太陽の神殿だけのために入手してもよいと思わせる逸品です。

 ジャガーだよぉ(ジェフ・コーウィン)。
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