リターンオブザインベーダー(タイトー)
(c)TAITO/UPL
発売:タイトー(1985) 機種:アーケード ジャンル:シューティング
評価:★★★★☆
有名なスペースインベーダーシリーズの第三作目にあたります。前作となるパート2から5年以上が経っていることもあって、画像や音楽など大幅なリメイクが印象的ですがしっかりとスペースインベーダーらしさを感じさせる作品です。一画面シューティングで操作は左右レバーとショットボタンのみ、画面上に出現しているインベーダーをすべて撃破すればステージクリア、インベーダーが地上に到達すると残機数に関わらずゲームオーバーというルールも前作までと変わりません。
新しい要素としてはショットが二連射まで可能になったことと、三種類あるパワーアップで四連射や幅広弾、貫通弾の使用が可能になったことでしょうか。敵インベーダーに種類があることや回転軌道による侵略を試みたり、こちらもトーチカを利用した攻撃が可能だったりと、オリジナルのゲーム性を抑えながら随所に追加されている要素が魅力です。
ポイントになるのが「レガード」と呼ばれる緑色の丸っこい敵の存在で、中央部を撃つとふつうに撃破できますが少しでもずれるとこちらの弾をはじきかえしてきます。他にもザイコンと呼ばれる特定の敵を残すことでチャレンジングステージに突入したり、旧作以来のレインボーボーナスを再現していたり、撃墜した敵を狙撃することで追加ボーナスが入ったりと、要所で精密な射撃を要求される難易度が絶妙。
画像もシンプルに見えて敵やトーチカに弾が当たるときに伝わる重さが心地よく、パワーアップによる爽快さとスペースインベーダーらしい狙撃の楽しさ、幅広く楽しめる難易度がおすすめできる作品です。全16面あってクリアすると1面にループしますが、この16面がくせもので回転軌道で侵略してくるレガードの編隊が常軌を逸して厳しいです。ここまでこれて満足できる人やこれすらも突破できる人には良作で、15面までは楽だけど16面がクリアできない人にはとても悔しい作品かもしれません。
とっつきやすく楽しいのでけっこう遊んだ記憶がありますが、意外と家庭用ゲーム機には移植される機会が少なく、近年になってプレイステーション2やポータブルに移植された程度なので思いのほかマイナーな扱いを受けているようです。スペースインベーダーに懐かしさを感じる人や、難しいシューティングゲームに歯ごたえを感じる人よりもシンプルなゲームが好きな人に体験してもらいたい作品です。
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