サッカー(任天堂)
(c)Nintendo
発売:任天堂(1985) 機種:ファミリーコンピューター ジャンル:スポーツ
評価:★★★☆☆
家庭用ゲーム機では定番となるスポーツゲームで、ファミリーコンピューターの初期に任天堂が発表した中でもわりと安心できる作品です。この同時期にはテニスやゴルフなど、それぞれよくできた作品が出ていましたが二人対戦でないといまいち盛り上がらず、それでいて二人対戦の出来はかなりよかったのが印象強いでしょうか。
六人vs六人と、一チームの人数が少ないのは当時のゲーム機の性能を考えれば仕方がありませんし基本的にパスとシュートしかないシステムも単純でそれほど奥が深いものではありません。ですがこのゲームの魅力は奇妙なほどにサッカーらしいことで、特に対戦になると細かいパスワークで相手を翻弄したり逆にコースを読んでカットしたり、ドリブルやロングシュート、キーパーの操作など個人技を活かしたりと自分の好きなスタイルで試合ができることにあります。短いパスをテンポよくシュートしただけでも、遊んでいる目には華麗なボレーシュートに見えるのは想像力ではなく、操作性のよさの証明ではないでしょうか。
ゲームならではのテクニックが横行してしまうのもこの手の作品の楽しいところで、キーパーの前に張り付いてゴールキックを蹴り返すカウンターショットや、画面スクロールにシュートを重ねることでキーパーの反応を遅らせる通称ドライブシュートなんかは当時流行っていたキャプテン翼的なスーパープレイを少しでも実現したいという試みであったかもしれないなどと大仰に書いてしまいます。
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