雨の日は大忙し(ハドソンソフト)

amenohi
(c)HUDSON SOFT

発売:ハドソンソフト(1983) 媒体:TAPE ジャンル:アクション
評価:★★☆☆☆
 雨の日は大忙し、という以外に形容のしようがないゲームです。とある雨の日、水がたまっている天井裏をネズミがはねまわって雨漏りをふさいでいるクギを落としていきますので、コップを片手に水を汲みだしながらもう片手でクギを拾って天井に投げつけ、雨漏りをふさいでいきましょう。水を投げつけてすべてのネズミを倒せば、無事に一日が終わります。
 ものすごくいい加減な背景設定やストーリーは当時のゲームならではですが、タイトルにふさわしく雨の日を大忙しにしてくださる要素が盛りだくさんに用意されており、天井に刺すクギの場所がずれれば新しい雨漏りの穴を増やしてしまうだけですし、ネズミはつぎつぎにやってきてはクギを落としていきますし、左右のビルからはこちらが捨てている水を住人が投げ返してくれるという楽しい隣人ぶり。床が水に埋まっていくと足元のクギが見えなくなってしまい、自分が水に浸かりきってしまうとゲームオーバー。ネズミもビルの住人たちも、主人公以外はいつもニコニコ笑顔でいるあたりにどこか狂気のにおいを感じさせてくれる作品です。

 ゲームとしては忙しさと正確さを要求される点でまっとうなアクションにも思えますが、いろんな要素をあまりたくさん詰め込んでいるわりにネズミさえ倒せばいいので難易度も低く、忙しさがゲームの楽しさにつながっていないのが欠点。左右と上を同時に見て動かなければいけないという、基本はいいと思うのでもう少しシステムをシンプルにして、もう少しミニゲーム的な面白さを出すことができれば良かったのではないかと思います。
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