けっきょく南極大冒険(コナミ)

antarcticadv
(c)KONAMI

発売:コナミ(1983) 媒体:ROM ジャンル:アクション
評価:★★☆☆☆
 昔からコナミのゲームが好きな人には有名な元祖ペンギンゲームで、後にコナミの名作中の名作として知られるようになる、夢大陸アドベンチャーの原型ともなった作品です。舞台は南極大陸、氷上のコースをすべりながら各国の基地をペンギンがぐるぐるめぐるという3Dレース風のゲームですが、氷の割れ目や水たまりを避けながら制限時間内にゴールをめざします。
 一般的なレースゲームとの最大のちがいは、当時のカーレースゲームのようにミスをしてもペンギンがクラッシュしたりしないことで、割れ目であればすっぽりとはまり、つまづけば「おっとっと」とよろけてしまう様が可愛らしくもタイムロスになってしまいます。難易度自体はかなり低く、旗や魚をとってのスコア稼ぎさえ気にしなければ、画面端でひたすらタイミングを測ってジャンプしているだけで何周でもできてしまうのでゲームとしてはかなり物足りないかもしれません。ワルトトイフェルのスケーターズ・ワルツに乗ってひたすらペンギンをすべらせている感覚には独特の呑気な楽しさがあり、ミスによる恐怖感がないことも合わせてひたすら遊べる感覚は魅力。

 ちなみに有名な話ですがこのゲーム、コナミが一時期出していた教育ソフトの一環という扱いになっており、面クリア時にあらわれるてきとうな国旗と国名を学ぶことができる地理ソフトとなっているそうです。当時は教育ソフトを出すことで補助金なり援助なりが出たらしいのですが、個人的にはこのゲームで一番すごいと思わせることは「おっとっと」と聞こえるつまづき音の見事さでしょうか。
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