バルンバ(ナムコ)

barunba
(c)NAMCO

発売:ナムコ(1990) 媒体:FD ジャンル:シューティング
評価:★★★☆☆
 ナムコといえば多くの名作を輩出しながらもことMSXに関しては微妙な作品ばかりを出してきた印象が強いメーカーですが、時は1990年、アーケードではなくPCエンジンからの移植となる本作品でもその伝統を忠実に守ってくれやがりました。

 全方向8ドット強制スクロールによるパワーアップ式シューティングゲームで、基本的には切り替えボタンで砲撃の向きを変えながらショットボタンで弾を撃つというシンプルなものです。敵が落とすカプセルを取っていくことで武器の種類を選びながらパワーアップしていきますが、時間が経つとパワーが落ちていくのできちんと敵を倒してカプセルを集めていかないといけません。各ステージの最後にはボスが用意されていて、倒せばステージクリアとなります。
 と、基本はすべて抑えていてディスク版ながら読み込みも気になるレベルではなく、MSX2ではなく1に対応していて画面もそれなりに綺麗、雑魚敵が単色で多少ちらつきますがゲームに影響するほどではないと、とりたてて文句をいうレベルではありませんが逆にいえばとりたてて誉めるべきところもあまりないというものすごく微妙な出来の作品。

 残機制ではなくライフ制なので親切なぶん緊張感が薄く、地形に衝突してもダメージを受けませんがスクロールで地形に挟まれると一発死、シューティングゲームとしては豪快とも緻密ともいいがたく、綺麗な画面も可愛さを狙うには愛嬌が足りずとどこをとっても中途半端感がぬぐえません。難易度が低めでスコアもなくステージの多彩さにも欠けるので、攻略する醍醐味すら中途半端となればいっそあっぱれという気がします。コナミMSXシューティングが家庭用機だからステージ1から難しくしているというエピソードを思わずにはいられません。
 けっして悪いゲームではありませんが、ただそれだけというのはナムコの作品としては残念ですがナムコのMSX作品だからこんなもんだよなと思わせるのがもっと残念な作品です。
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