ガルフォース カオスの攻防(ソニー)

gallforcec
(c)SONY

発売:ソニー(1986) 媒体:ROM ジャンル:シューティング
評価:★★★★★
 マルチ展開をめざして幾つか制作された、または制作されようとしたガルフォースですがMSXでも出ているアドベンチャー版である創世の序曲の他にも、ファミコンディスクシステム版でシューティングゲームが出ていたり他にも未発売に終わったらしいRPG版などがありましたが、その中でももっとも出来がよいと思われるのがこのMSX版のシューティングゲームです。
 設定としては創世の序曲と同じ7人のソルノイドのクルーたちの中から1人を選び、他の6人を救出しながら宇宙空間とカオスの地上を往復してパラノイド艦を倒していくというものです。基本は縦スクロールシューティング、7人の主人公ごとに異なる性能を持った機体に乗り、これが最大20レベルまでパワーアップして攻撃方法も豪快に変化していくのが魅力。敵の攻撃も多彩で、四方八方からの厳しい派手な攻防が爽快です。レベルアップの条件はアイテムを取るか仲間を助けるか、面クリア時に上昇して敵からのダメージを受けるとレベルが下がり、レベル1の状態で被弾すると撃墜されてしまいます。特定の条件化で突然変異進化がありますが、微妙に使えないのであまり意味がないのはご愛嬌。

 多少、ちらつきこそあるもののMSXとしては限界に近い綺麗な画像が魅力な上に、画面を覆うブロンディアタックや画面半分を埋める大型のパラノイド艦(動きませんけど)、仲間を救出するとスクロールが続いたままウインドウ画面が現れて、救出されたクルーが微笑んでくれたりと技術的にも圧倒される凝った演出が見られます。選択する機体によって事実上の難易度調整が可能で、ブロンディ編隊を扱うポニー機か横攻撃ができるパティ機なら初心者でも充分にクリアできる一方で、機体が縦に長いラビィ機やルフィ機ではかなりの腕前が必要になるかと思います。何本か出されている、MSXの名作シューティングゲームに肩を並べる作品です。
 最終面のディノサートのデザインはとても恰好良いですね。
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