信長の野望全国版(KOEI)

nobuzen
(c)KOEI

発売:光栄(1987) 媒体:ROM ジャンル:シミュレーション
評価:★★★☆☆
 前作信長の野望に続く歴史シミュレーションゲームの第二弾。前作では尾張の国を中心にした中部から近畿地方一帯までの17ヶ国が舞台でしたが、名前の通り全国版となった今作では各地方に割拠する50ヶ国の領主たちが派遣を争うことになります。8人まで同時参加してのプレイが可能ですが、MSX版ではメガROMとバックアップカートリッジRAMを採用していることもあってデータが一つしか保存できないのはどうしても厳しいところでしょうか。

 光栄のゲームらしくあいかわらず高額の値段設定はともかく、各領地や武将が紹介されている分厚いマニュアルなどそれなりに豪華な内容になっています。肝心のゲーム内容は前作に比べると地道な攻略から全国統一まで充分に可能なバランスになっていますが、開始国を選ばないと謀反や隣国からの侵攻を受けて早々に滅んでしまっても不思議はありません。年齢や健康の設定もあるので、毛利氏のように開始してすぐ死亡してゲームオーバーになる例があるのも厳しいところです(健康さえ保てば常軌を逸した長生きは可能)。
 基本的には織田氏や徳川氏といった若い有力領主で攻略することになりますが、初心者おすすめでかつ有名なのが四国の長宗我部氏による攻略方法。資金さえためておけば隣国の領主を暗殺してその後の入札で相手国をまるまるのっとることが可能です。序盤はこれを駆使して地盤を確保したら、中盤以降は少数の兵で地形を利用して逃げ回りながらの兵糧攻めや、資金や兵糧まで含めて自領を荒れさせてから隣国に攻め込ませる焦土戦が有効。特に戦闘ではどの部隊も1ヘクスずつしか移動できないので、山のまわりなどをぐるぐる回るだけで逃げ切れる例も少なくありません。このシリーズの戦闘が改善されるのは後の戦国群雄伝からなので、正々堂々とした攻略が難しいのは残念なところでしょう。

 暗殺コマンド時のアニメーションがおすすめです。
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