地球戦士ライーザ(エニックス)
(c)ENIX
発売:エニックス(1986) 媒体:TAPE ジャンル:ロールプレイング
評価:★★★★☆
ザースから続いている、エニックスのSFアニメーション路線となる作品です。時は西暦2303年、ガルム人の侵攻によって壊滅的な被害を受けていた地球で、EPS部隊として配備されたライーザ隊の二人が戦うお話。オペレータであるコンピュータのミオや、救出カプセルから発見した謎の少女リミのサポートを受けて遂に彼らはガルムの本艦を目指し、そこで驚くべき真実を知ることになります。
当時のロールプレイングゲームとしてはなかなか斬新なシステムが使われていて、目的地を設定したらそのポイントに向かって時空跳躍を繰り返すことで残り距離が表示され、現在位置が把握できるという移動方法が用いられています。ビームとミサイル、接近戦を駆使して戦いながら遺棄された武器を拾って装備を強化しつつ、閉鎖された地球への帰還を図る前半部と、決戦のためにガルム艦を目指す後半部に分かれています。
オペレータが敵接近を告げてから敵影が現れる演出や、装備を駆使して戦うアニメーションの見せ方が見事で、移動中の補給ができないための適度な難易度と合わせて戦闘の緊張感と壮快感がけっこうたまりません。特殊兵装である反物質ミサイルのオーバーキルっぷり(HP数百の敵に対して数万のダメージ!)の表現なども見事です。
プログラムがザースの製作者である九葉真、グラフィックが後にジーザスのデザインを担当する真島真太郎という豪華スタッフ。独特だが親しみやすいシステムに見事な演出、そしてこのゲームを体感した人なら誰もがけっして忘れないだろう衝撃のクライマックスに至る名作です。
後にファミコン版にリメイクされた「銀河の三人」は賛否両論らしいですが個人的には無かったことにしたまえ。
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