ドラゴンクイズ(コンパイル)
(c)COMPILE
発売:コンパイル(1991) 媒体:FD ジャンル:クイズ
評価:★★★★☆
どこかで聞いたようなタイトルに思えなくもない、コンパイル謹製のどこか同人ゲーム臭がただよう秀作クイズゲームです。クイズ王国の王子セディとその恋人ステアは幼いころから仲良くくらしていましたが、セディの誕生日に王様はペットにドラゴンの子供ティラノをプレゼントします。すっかりティラノを気に入ったセディですが、ステアはそれがあまりおもしろくありません。あるときティラノを連れてどこかに行ってしまうと、それきり帰ってこなくなってしまいました。セディはステアを連れ戻すためにお城を出て、クイズ王国の冒険へと向かいます。
と、いう導入ではじまるロールプレイングゲーム仕立てのクイズゲームになっていて、王子と恋人、ドラゴンにはそれぞれゲーム開始時に名前をつけることができるようになっています。王子は各ラウンドを歩き回りながらモンスターたちとクイズで戦い、謎を解いて先へ先へと進んでいきます。クイズに勝つとお金がもらえて、負けるとハートが減っていきすべてなくなるとお金が半分になってやり直しというやはりどこかで聞いたルール。ですがこれがけっこう厳しくて、先に進むためや必要な物を手に入れるために正答数やお金が必要だったりするのである程度しっかりクイズに勝ち続けないといつまでも先に進むことができません。
クイズゲームとしてはややジャンルにかたよりがありますが問題数もけっこう多く、先のステージに進むと新しいクイズが出るようになっているので本気で攻略するつもりなら根気よく解答メモをとっていくか、クイズ博士になるしかないでしょう。卑怯ですが根気がいるテクニックとしては、各ラウンドごとにゲームをロードして最初に出題されるクイズはすべて同じものになるので解答してセーブ、リセットを繰り返せば安全に資金と正答数を稼ぐことができるようになっています。クイズを避けて敵から逃げるアイテムや、問題の選択数を減らすアイテムなどもあるので終盤は必須。
かわいらしく丁寧に描かれたグラフィックになめらかな操作感、わかりやすいゲーム性などとっつきやすく遊びやすい作品ですが、けっこう本格的で歯ごたえにも不足しない作品です。クイズはともかくラウンドの謎解きが難儀なので見た目のかわいらしさにだまされないようにというのもまたコンパイルのゲームらしいゲームでしょうか。逃げの魚を使ったときの「だしゅつせいこう!」とか誤字がままあるのはちょっと気にならなくもありません。
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