ほいっぷる(パステルホープ)

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(c)PASTEL HOPE

発売:パステルホープ(1992) 媒体:FD ジャンル:パズル
評価:★★☆☆☆
 知る人ぞ知るソフトベンダーTAKERUで販売していた、同人系のパズルゲームです。ちなみにソフトベンダーTAKERUはブラザー工業が主体になって開発した業界初のオンライン自動販売機で、予め本体に入れているフロッピーディスクにゲームを書き出し、説明書をプリントアウトしてくれるというものでした。インターネットが無かった当時、売り上げよりも通信費が高くついたために結局は失敗に終わっていますが、後のダウンロードサービスの先駆けとなったシステムでもあります。ちなみに後期のMSXユーザーにとっては店頭で見られないゲームを手に入れる手段になっただけではなく、こっそりピンクソックスシリーズを購入できる素敵な端末だったことでしょう!

 肝心のゲームは一見すると落ち物パズルに見えなくもありませんが、横に二つ並んだブロックを下から上に向けて押し上げていくというもので、横の同一ラインに同じ種類のブロックを三つ以上並べるとそれを消すことができます。一定数だけ並べるとステージクリアで、次に進むことができますがアクションパズルでないこともあって難易度はそうとう低く、正直ゲームとしては歯ごたえがまるでありません。
 各ステージをクリアすると「グルメ?なCG」が出てきますが、これがやたら綺麗で丁寧に描きこまれていて、実においしそうなこともあって不思議と次が見たくなってしまう楽しさがあります。なんと開発言語はオールBASICで書かれているらしいですが、もともとアクションではないこともあって処理の遅さも気になりませんし、ほのぼのとした雰囲気と音楽を味わいながら呑気な暇つぶしをするには最適かもしれません。

 せめてアクションパズルにするか、同一ラインではなく横に連続して同じ種類のブロックを並べると消えるようにしてくれれば歯ごたえのあるパズルゲームになったようにも思えますが、あまりに簡単なおかげで遊ぶことにストレスがなく、奇妙に印象に残る作品でもあります。
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