めぞん一刻〜想いでのフォトグラフ〜(マイクロキャビン)

maison
(c)MICRO CABIN

発売:マイクロキャビン(1987) 媒体:ROM ジャンル:アドベンチャー
評価:★★☆☆☆
 高橋留美子の有名な原作漫画をもとにしたアドベンチャーゲーム。舞台は原作と同じアパート一刻館で、管理人の響子さんのアルバムから抜き取られている、一枚の写真を探すという内容です。ゲームはコマンド選択式で、開発はあのミステリーハウスを手がけたアローソフト。だからというわけでもないでしょうが、一刻館を舞台にしてパズル的に謎を解いていく展開になっています。基本は管理人室にあるフォトグラフを取ろうとしながら、そのたびに現れる妨害や邪魔を切り抜けていくというもの。一の瀬四谷朱美さんの住人三人に食べ物を渡して追い払い、管理人室に入るために機嫌を取る方法を探していくことが謎解きのメインになっています。
 とにかく所持金の制限が厳しく、残金と持ち物を調整しないと容易に手詰まりになるために難易度はかなり高め。同じ場面を行ったり来たりしてフラグ立てを行うパズル的な要素がある一方で、フラグ間の関連が少なくゲーム進行の実感が感じられないのが最大の欠点でしょうか。今まで行けなかった場所に行けるようになる、いわゆる「隠し部屋」を見つけたときの感覚が少ないのは残念なところです。

 攻略のポイントは廊下をうろついている住人は機嫌が悪いので食べ物を渡すといなくなること、招き猫はスーパーで時折三千円で売られていること、管理人さんの機嫌がいい時には花を渡して部屋に入る方法を優先すること、宴会は最低3回行わないとゲームクリアできないことでしょうか。一の瀬のおばさんに即席めん、タマゴ、酒を順番で見せると確実に宴会になるので覚えておきましょう。音無家にさえ行けるようになれば、充分にクリアも見えてくる筈です。
 選択できるコマンド数とテキストの多さに原作ものらしいファンサービスを見ることができますが、同社が後にうる星やつらで行ったように登場人物説明のコマンドを用意していればもう少し原作を知らない人にも親切にできたのではないかと思います。あとはエンディングの唐突さは仕方がないとしても、問題の写真がフォトスタンドに入れて飾るようなものではないだろう点が気になるところでしょうか・・・。
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