ぷよぷよ(コンパイル)

puyopuyo
(c)COMPILE

発売:コンパイル(1991) 媒体:FD ジャンル:パズル
評価:★★★★★
 コンパイルを代表する落ちものパズルゲームの傑作、ぷよぷよのオリジナル作品です。もとは同社のロールプレイグゲーム、魔導物語1−2−3で登場したスライム風味のザコモンスターを使用したゲームですが、テトリスをアレンジしたシンプルなルールと絶妙なゲーム性によって高い評価を得ることになりました。後にメガドライブ版に移植された際に、あまりに好評だったので慌ててスーパーファミコンに移植されることになった事情からもこのゲームの完成度の高さを窺わせます。
 ルールはごく単純で、二つずつ繋がって落ちてくるぷよぷよを並べていきながら、同色のぷよぷよが四匹以上繋がると消えますのでどんどん消していくだけです。カーバンクルやビッグぷよといった特殊キャラクターも登場しますが、基本的には一人用または二人同時のエンドレスモードと、与えられた課題を攻略していくミッションモードを選んで遊ぶことが可能。特にミッションモードはなかなか歯ごたえがあって楽しく、手軽に遊べるエンドレスとじっくり遊びたいミッションという感じで使い分けることができるのはコンパイルらしく気がきいたシステムではないかと思います。

 技術力をうかがわせる、演出の妙もさすがコンパイルと言いたくなるところで、単に画面が可愛らしいという理由ではなく初心者でも目を引かれる原因になっているのではないでしょうか。連結したぷよぷよ同士が互いに視線を合わせたり、一見して同じに見えるぷよぷよの形が実は色ごとに違っていたりとくだらないことのように思えて、意外なほどに画面の印象に強く残ります。シンプルで分かりやすいルールと手軽に遊ぶこともじっくり遊ぶこともできるシステム、目を引かれて印象に強く残る画面となればこれはもう面白いゲームにならないほうが無理な話でしょう。MSX2を代表するといっても過言ではない作品のひとつです。
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