バギーレンジャー(ダイナミック)

buggyranger
(c)Dinamic

発売:ダイナミック(1990) 媒体:TAPE ジャンル:アクション
評価:★★☆☆☆
 コクピット風のゲーム画面がいかにも当時のゲームらしい、横スクロール式のシューティングアクションゲームです。オリジナルはZXスペクトラム版で、MSX版は移植になるようです。

 舞台は2019年。タイトルのままにバギーの車体に砲台がついた、バギーレンジャーを駆って都市を疾駆しますが右方向のスクロールは半強制で右に進むと加速、左で減速します。ジャンプして障害物を飛び越えながら、現れる敵を砲台で撃ち落していきますが充分な加速をしないと飛び越せない上に、敵の出現や攻撃も厳しいために普通に進んでいては敵を倒すどころではありません。そこでこのバギーの特徴となるのが、砲台を切り離して自由に飛び回らせることができる点でこれで敵を撃ち落しながら車体を守って進むことになります。ある程度進めばクリアとなって、次のステージへと進みますが敵や障害物にぶつかるとFUELが減っていくので、これがなくなると撃破されてしまいます。
 海外作品らしいモノトーンの画面がなかなか綺麗で、多彩な敵による攻撃パターンの豊富さも楽しいですがゲームとしての操作系はかなり悪く、砲台を切り離してしまうと合体するまで車体の操作ができないのでテンポのいい攻略がなかなかできません。特に砲台が分離していないときは攻撃が右方向に限定されてしまうにも関わらず、敵の攻撃は左からもやってくるのでたいていは理不尽に思わせるままに撃破されてしまうでしょう。

 正直、消火栓やポストといった障害物がないほうがゲームとしては楽しかったのではないでしょうか。思い切り加速してこれらを飛び越すときの爽快感や、逆にぶつかってゴムボールのように後ろに弾かれるときのマヌケな感覚も確かに楽しいですが、あと一歩何かが足りないか、何かが余計なことにもったいなさを感じてしまう作品です。
>他の記事を見る