パックランド(グランドスラム・エンターテイメンツ)

pacland
(c)Grandslam Entertainments

発売:グランドスラム・エンターテイメンツ(1988) 媒体:TAPE ジャンル:アクション
評価:★☆☆☆☆
 MSXでパックランドを出した気概にはこたえてあげたいがすまんこれは無理だ。そんなパックランドの移植作品ですが、基本的にゲームとして成立していないので残念ながらとても評価できるような出来ではありません。基本的なゲーム内容はパックランドと同じで、パックマンがモンスターたちから逃げながらひたすら走るというものです。ですが移植作品として実現できなかったらしい点がそのままこのゲームの問題点となっていて、まずパックマンの操作が連打ではなく方向キーを押しっぱなしにしていれば移動できるという点で、この時点ですでにパックランドではありません。
 更に問題はこのゲーム、横スクロールではなく画面切り替え方式をとっているためにパックマンが画面右端まで走っていき、画面切り替えの前後に突然モンスターが現れると避けるのがほぼ絶望的になってしまいます。画面を似せればいいんだろという典型的な失敗作で、例えばPC60シリーズで出ていた画像を犠牲にしてゲーム性の再現を図ったタイニーゼビウスやスペースハリアーのような手法はあったでしょうし、画面切り替えであればいっそピットフォールのようにゲーム性までオリジナルにしてしまっても良かったのではないでしょうか。

 ナムコのMSXゲームは初期のものを除くと失敗作が多いですが、よりにもよって海外メーカーまでそれに倣うことはないだろうと思います。
>他の記事を見る