衣装資料


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バスキア軽戦士:バスキアでは自警団に所属する極少数の人間を除き、剣を扱う文化が殆ど存在しない。当地には坑道や路地、坂道が多い為に長槍や竿状の武器は扱いにくく、何より火器の存在がある為に頑丈だが鈍重な鎧を着込むよりも軽装で比較的短い武器を扱う戦法が好まれる。武器は鉈のような形状をした刀で、柄の長さに余裕があって間合いを調整して戦うことができる。また、逆腕には小手を兼ねる盾を構え、利き腕側にある布は武器の間合いをごまかす為に用いられる。下半身は柔軟に動く事が出来る靴やブーツを履く。

バスキア旅装束:外界から隔絶された文化を所有していたバスキアにおいて旅人の存在自体が稀少なものであるが、相応の技術力が発展している事と当地の地形から軽装を好む傾向がある。布地自体は厚手で頑丈なものが多く、坑道の煤や荒れ地の砂を避ける為に頭に布を被ったり、下地にタイツを着る事もある。工業技術によってある程度の金属を加工する技術が存在し、軽く頑丈な杖を作る事が出来る。

バスキア銃兵:充分な軍隊と戦術を持たないバスキアにおける銃兵の存在は、銃を扱う技術者であり職人としての色合いが強い。銃を整備し、扱える用になるだけで充分な戦闘力が確保される為、射撃時の反動から身を守る為のプロテクターを除けば、ふつうの技術者としてポケットの多い丈夫な厚手の衣服が好まれる傾向にある。兵士としての技量が銃兵個人の力量にに委ねられる為、それ以外の特別な装備は存在せず民間人と変わらない。
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ランダン流格闘家:もとは戦場で武器を失った場合、または武器を扱えない状況に陥った場合の素手による格闘術を源流としているが、現在では拳や足を板金で保護する事により、武器を奪われる心配の無い戦士として独自の存在を確立している。中でもランダン流は集団戦闘に対応する為に俊敏な動きと打撃技の技術に特化され、特に下半身を中心に動きを妨げないために最低限の防具しか身につけないことが多い。拳の板金は戦闘時の使用に合わせて動かせるようになっており、普段は指が使えるようになっている。

クオス重装歩兵:神聖王国クオスにおいて、古来より軍の中核を占めているのが重装歩兵の存在である。彼らは資産を持つ市民から選出され、国内では大きな発言権を持つ代わりに自費による装備と長い軍歴、揺るがぬ忠誠と時には生命までも国家に惜しみなく提供する者たちである。装備は板金の鎧を厚手の布でおおい、甲や盾、鎧にはクオス神聖軍の軍章である十字の文様をかたどっている。武器は用途によって使い分けられるが、通常は集団戦闘に用いる槍か、暴徒の鎮圧や懲罰に用いる槌である事が多い。市民であり兵士であると同時に神官でもある彼らは重装備によってまず相手を威圧する事を目的とし、必要とあらば統一された動きで相手を容赦なく打ち倒す。

クオス軽歩兵:他国に誇る強大な戦闘力を持つクオス軍にて、軽歩兵の存在にはふたつの側面がある。ひとつは市民兵のうちで自費による充分な装備を用意できないものであり、もう一つは遊撃や哨戒など特別な任務のために軽装に身を包んだものである。前者については重装歩兵から順次装備を外した形となり、最低であれば手に槌か棍棒を持っただけの原始的な姿をとる。後者の場合はクオスの軍章を記した厚手の布の下に革鎧を着込み、手には十字剣か十文字の槍を構えている。特に槍は集団戦で活かされることが多く、重装歩兵に対する機動力が猛威を振るう。
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ストライダー:大陸北部を往来する自由民を総称してストライダーとされる。国籍を持たず、野伏と同一視されることが多いが独自の組織によって街道や辺境の治安を守ることもあって王国とは暗黙の協力体制を構築していることが多い。広い活動範囲と柔軟な装備を保証することが必要になる彼らは、通常の旅装束の下に様々な装備を身に付けることができるように多くのベルトを巻きつけている。複数の針金や金属片、小型の万能ナイフが二の腕の裏や手首、脇や臑から足首にしこまれている。短剣や護身用の剣のような比較的大型の道具は腰に吊りさげていることが多い。薄い板金を最低限の防具とする事があり、その上から通常の衣類をまとう。

北部旅芸人:大陸北部を中心に活動している旅芸人の一座の踊り子の衣装である。クオスは宗教国家のわりに芸術や舞踊に関しては比較的寛大で、やや扇情的な衣装の踊り子も少なくない。薄手の衣装や結った髪が踊りに合わせて動き、軽快なリズムの音楽に乗って激しい曲や一幕の寸劇を演じる。このような旅芸人の到来は民衆の貴重な娯楽の一つとされているが、感謝祭で神殿に奉納する舞踊の場合に関してのみは話は別で、クオスの神官を中心にした厳粛で荘厳な歌と踊りが披露される。

北部砂漠の装束:クオス周辺に位置する岩と砂漠の荒野の一帯で、辺境守備の兵士や遊牧民、往来する商人が主に着用する。砂避けに頭には布を巻いており、軽く動きやすい布の衣類が好まれるが日差しから皮膚を守ることができるように肌の露出は少なくなっている。胴や臑、腕に革の防具を重ね着し、その中にナイフのような小さな装備を隠し持つこともある。砂地を歩いたり馬や驢馬に騎乗するために、特に足の軽快さには注意を払う。
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バスキア古代人:遥か昔に滅び去った古代バスキアでは、現在に比べて極めて高度で洗練された独自の文明が存在していたとされている。現在のバスキアにもその一端を示す技術が散見されるが、わずかに残された記録と遺物によれば古代バスキアの技術はそれを遥かに凌ぐ。技術文明でありながらも気候が寒冷で激しい運動を必要としないだけの設備が存在していたために、衣装は現代バスキアに似た実用的なものでありながらも故意に無駄な装飾が用いられている。伝承では七本の腕を持つ白き悪魔が語られているが、特異な技術と装備によって複数の装備を持つ技術者か高位の階級を持つ者ではなかったかとされる。

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